映像が浮かぶアルバム - Out To Lunch - Eric Dolphy Blue Note BST 841632007/05/12 02:00

BN4163 Out To Lunch  Eric Dolphy

加持です。
今回は、前回のCDリスト転記の時、目に留まった、エリック・ドルフィー(Eric Dolphy)「Out To Lunch」です。


抽象絵画的な作品と言えば良いのでしょうか?・・・一聴後、音を辿るだけでは到底解説不能と判断、全曲タイトルの意訳を開始しましたよ。
・・・このアルバム、LP(最初はレコードだ!)のAB面で異なるコンセプトなのですね。いやー調べてみるもんだ。
曲順に書いてみると、こんな風(意味)になります。


★A面(人物描写 編)

01. 帽子を被り、髭を生やした(男) ←(補足1)ずばり、セロニアス・モンクのことです(ライナーノートより)。曲調もモンク風。
02. 時には甘く、時には優しく ←(補足2)多分、ドルフィー本人の事だと思いますが、いかがでしょう?
03. セヴェリーノ・ガッツェローニ(Severino Gazzelloni)に捧ぐ ←(補足3)ドルフィーのフルートの先生(イタリア出身)です(ライナーノートより)。


★B面(ある日の出来事 編)

04. 昼食のため外出中! ←(補足4)マーチのリズムに乗り、足どり軽やかに何処へ・・・?
05. 酔っ払いの足どり ←(補足5)昼食でお酒、千鳥足でご帰還。


しかしこのアルバムも、ドイツの合理主義的・機能主義的な「バウハウス芸術」の流れにも影響されたと思われる(長いな)、アルフレッド・ライオンの好みをモロに反映しているのでしょうね。

ジャズの範疇で収まり切れていない、実にシュールな演奏内容については・・・この拙い意訳から推測してみて下さい。

「Out To Lunch」は、単なるジャズファンより、芸術全般(特に映画や演劇)に興味のある人の方が、理解しやすい気がします、多分。


●Out To Lunch / Eric Dolphy Blue Note BST 84163

01. Hat And Beard (Eric Dolphy)
02. Something Sweet, Something Tender (Eric Dolphy)
03. Gazzelloni (Eric Dolphy)

04. Out To Lunch (Eric Dolphy)
05. Straight Up And Down (Eric Dolphy)

Freddie Hubbard (tp) Eric Dolphy (as, bcl, fl) Bobby Hutcherson (vib) Richard Davis (b) Tony Williams (ds)
Recorded on February 25, 1964 at Rudy Van Gelder Studio, NJ



●amazon で購入出来るCDです。





コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://kajiakira.asablo.jp/blog/2007/05/12/1501983/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。