新・ブルーノートRVGコレクション第10回より-ソング・フォー・マイ・ファーザー+4 - ホレス・シルヴァー2008/04/13 03:08

SONG FOR MY FATHER - HORACE SILVER  Blue Note BST-4185

 ホレス・シルヴァー(Horace Silver)最大のヒット作がこの「ソング・フォー・マイ・ファーザー」。
 タイトルトラックを含め、ホレス一家に関連した曲が3曲程収録されているという異色のアルバムでもあります。


 ホレスの父親、ジョン・タバレス・シルヴァーに捧げた「SONG FOR MY FATHER」、 シンプルなリズムにのせ、ホレスのバンド初登場のジョー・ヘンダーソン(Joe Henderson)とホレス自身がキャッチーなソロを展開します。
 なお「ヴィレッジ・ゲイト」での初演時には、招待した父親の前でこの曲を演奏したそうです。


 アップテンポの「THE NATIVES ARE RESTLESS TONIGHT」は、パーティ好きの隣の一家を思い浮かべて作曲したもの。
 こちらも初登場、カーメル・ジョーンズ(Carmell Jones)が溌剌としたソロを聴かせてくれます。

 「CALCUTTA CUTIE」、カルカッタはインド・西ベンガル州都、現コルカタのこと。
 鈴系のパーカッションが絶妙なアクセントをつけるトラック。静寂感漂うテーマの後、ホレスだけがソロを演奏します。


 「QUE PASA ?」とは、スペイン語で「どうしたの?」といった意味合いの言葉らしいです。
 今回は別テイクとして「QUE PASA ? (trio version)」も収録されているので聴き比べてみて下さい。

 ジョー・ヘンダーソン(Joe Henderson)作曲、アップテンポの「THE KICKER」
 ヘンダーソンらしい(笑)ちょっとねじれ気味の複雑なテーマを持つこの曲、ブリッジが挿入されたりとホレスの作曲スタイルを意識していると思われます。

 ラストのバラッド「LONELY WOMAN」は、ホレスが8歳の時に亡くなった母親に捧げた曲。
 叙情感溢れるソロでもってアルバムの幕が閉じます。


 今回はその他「えせ信者サム(SANCTIMONIOUS SAM)」「SIGHIN' AND CRYIN' 」「SULVER TREADS AMONG MY SOUL」が追加収録されております。


 これで国内盤RVGシリーズ、ひとまず終了。ご愛顧ありがとうございました。
 今後は『輸入盤RVGシリーズ』等、日本未発売アイテムのフォローなどを予定しております。


SONG FOR MY FATHER / HORACE SILVER Blue Note BST-4185

01. SONG FOR MY FATHER (Horace Silver) *4 7:14
02. THE NATIVES ARE RESTLESS TONIGHT (Horace Silver) *4 6:07
03. CALCUTTA CUTIE (Horace Silver) *1 8:26

04. QUE PASA ? (Horace Silver) *4 7:44
05. THE KICKER (Joe Henderson) *4 5:23
06. LONELY WOMAN (Horace Silver) *2 7:00

07. SANCTIMONIOUS SAM (Horace Silver) *1 えせ信者サム 3:51
08. QUE PASA ? (Horace Silver) *2 -trio version- 5:34
09. SIGHIN' AND CRYIN' (Horace Silver) *3 5:22
10. SULVER TREADS AMONG MY SOUL (Horace Silver) *3 3:51

*1 & *2 Blue Mitchell (tp-*1) Junior Cook (ts-*1) Horace Silver (p) Gene Taylor (b) Roy Brooks (ds)
Recorded on October 31, 1963 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.

*3 Blue Mitchell (tp-*1) Junior Cook (ts-*1) Horace Silver (p) Gene Taylor (b) Roy Brooks (ds)
Recorded on January 28, 1964 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.


*4 Carmell Jones (tp) Joe Henderson (ts) Horace Silver (p) Teddy Smith (b) Roger Humphries (ds)
Recorded on October 26, 1964 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.


TOCJ-7099 ソング・フォー・マイ・ファーザー+4 / ホレス・シルヴァー



コメント

_ garjyu ― 2008/04/13 13:14

こんにちは。
これは、人気盤になるの分かりますね。私も、ホレス・シルヴァーをすべて聴いたわけではないですが、現在では一番好きなアルバムです。
過去記事TBさせていただきます。

_ 加持顕 ― 2008/04/14 06:11

garjyu さん、お久しぶりです。

ホレスは大体ざっと聴きましたが、ずーっと聴く作品となると、風格漂うこの作品あたりに落ち着いてきますね。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://kajiakira.asablo.jp/blog/2008/04/13/3079366/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。

_ 一年365枚 ver.3.0 - 2008/04/13 13:16



1950年代-1960年代ブルーノートの看板ピアニスト、ホレス・シルヴァーの“クセ”になるアルバムです。