Albert Ayler - My Name Is Albert Ayler (Debut DEB 140) ― 2012/03/27 07:12
今更、というかようやく、アルバート・アイラー(Albert Ayler)を聴きだしました。
で、前から一度は聴いてみたかった「Albert Ayler - My Name Is Albert Ayler (Debut DEB 140)」を。
何でこのアルバムを聴いてみたいかと言うと以前、山下達郎さんが好きなジャズのアルバムだと発言していた事を覚えていたからだが(記憶違いだったらすいません)。
1970年代初頭、デビュー当時(Sugar Babe時代)の達郎さんは、日本が誇るフリージャズの山下洋輔(p)さんと同じ事務所に所属したとかで、フリージャズもジャズ喫茶でよく聴いてた模様。
蛇足になりますが現在のツアーメンバーである、小笠原拓海(ds)さんが「山下洋輔ニュー・カルテット」に参加していて、(我々からすれば)いきなり達郎さんのバンドに加入したという流れは、歴史的事実(笑)を考慮すると、「何でやねん?」という疑問が解消される訳で・・・。
まず1曲目「Introduction by Albert Ayler」 は、本当に自己紹介(笑)。 「My Name Is Albert Ayler~」から始まり、自身のこれまでの音楽履歴を淡々と述べております。
冒頭フェードインされる、2曲目「Bye Bye Blackbird (Dixon, Henderson)」。
今まで聴いてきたこの曲とは、次元の異なる演奏が展開されてました・・・・。
バックのトリオは普通にバッキングしてるのですが、アイラーの音色とフレーズは、完全に異次元。
あまりの落差に、エリック・ドルフィーを聴いた時以来の衝撃を受けました・・・なんじゃ、こりゃ(笑)。
3曲目「Billie's Bounce (Parker)」、ややおとなし目のドルフィーといった感じか(個人的感想)。
そういえば1961年にエリック・ドルフィーが渡欧し、地元ミュージシャンバックに演奏してたから、こういうフリーキーな演奏のバックも、すんなり対応出来てたのかな?
4曲目「Summertime (Gershwin, Gershwin, Heyward)」、一番聴きやすい(当社比)演奏かも。
アイラーの演奏は、酷暑の中「こんな暑いんじゃ、やってらんねーよなー」とか、息絶え絶えに言ってるように聴こえますが(笑)。
5曲目「On Green Dolphin Street (Kaper, Washington)」、これもドルフィーの演奏と聴き比べると、面白いかもしれません。
ドルフィーの演奏は、ビバップとフリーの境界線ぎりぎりで演奏していたのに対し、アイラーの演奏は境界線をフリー方向にやや、超えてる演奏。まさに感性の赴くまま、フリーな演奏。
6曲目「C.T. (Ayler)」は、このアルバム唯一の自作曲(他は有名ジャズスタンダード)。
最初、助走の如く軽く吹きちらした後、アイラー怒涛の咆哮が始まります。
・・・その後の展開は、私の語彙では、表現出来ません。フリー好き(詳しい人)に聞いてくれ(苦笑)。
フリー界隈のミュージシャンはオーネット・コールマン(Ornette Colema)以外、気に入ったミュージシャンが見つからなかったのだが、エリック・ドルフィー(Eric Dolphy)の延長線上で聴けるアルバート・アイラーは、ようやく腰を据えて聴いてみようという気になりましたね。
名前は伏せておきますが、他のフリー系ミュージシャンで酷過ぎるモノ多かったので・・・・。
Albert Ayler - My Name Is Albert Ayler (Debut DEB 140)
Albert Ayler (ss,ts) Niels-Henning Orsted Petersen (b) Niels Brondsted (p) Ronnie Gardiner (ds)
January 14, 1963 at Danish National Radio Studios, Copenhagen, Denmark.
01. Introduction by Albert Ayler (Ayler) 1:15
02. Bye Bye Blackbird (Dixon, Henderson) 7:19
03. Billie's Bounce (Parker) 5:59
04. Summertime (Gershwin, Gershwin, Heyward) 8:46
05. On Green Dolphin Street (Kaper, Washington) 9:05
06. C.T. (Ayler) 12:01
コメント
_ mazu ― 2015/08/01 16:37
_ 加持顕 ― 2016/01/09 00:36
あとで、そちらにもコメントいたしますね。
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実は2015.7.30付の拙ブログ記事で、とある視点からアルバート・アイラーの本アルバムについて取り上げており、その中で事後承諾ですみませんが貴ブログの本記事へのリンクを貼らせて頂いています。
ぜひ拙ブログ記事へお立ち寄り下さいませ。よろしくお願い致します。