新・ブルーノートRVGコレクション第8回より-ブローイン・ザ・ブルース・アウェイ+1 - ホレス・シルヴァー2008/01/27 06:02

BLOWIN' THE BLUES AWAY - HORACE SILVER  Blue Note BST-84017

 まずはホレスのこの人気作、次の様な特徴(ポイント)があるんではないかと思いますがいかが?

 ●印象的なイラスト(Paula Donohue 作)によるジャケット
 ●複雑なテーマを難なく吹きこなすフロント2人(ミッチェル&クック)
 ●フロントのソロの間も止まない、ホレスのビックバンド風バッキング
 ●フレーズの区切りで「ガゴッ!」と聴こえるホレス独特のバッキング
 ●熱狂的なアップテンポな曲、覚えやすく愉快な曲、ピアノ・トリオなど飽きさせない曲構成

 などなど・・・ちなみにホレスのクインテットは次作「Horace-Scope (4042)」にて、ドラマーがロイ・ブルックス(Roy Brooks)に交代することでさらに鉄壁となりますが、そのあたりは次の機会に(笑)。


 1曲目は、熱狂的で印象的なホレスのバッキングだけが耳に残る「BLOWIN' THE BLUES AWAY」です。
 珍しくホレスのカウントから入るトリオによるクールな「THE ST.VITUS DANCE」は確か、「舞踏病」という病名をタイトルにしたと聞いたことがあります。

 緊張感溢れる「BREAK CITY」は、映画の戦闘シーンを連想させる勇ましいマイナー・キーによる曲。
 そう考えると途中に入るあの「ガゴッ!」は、壁に穿たれる銃痕が開く時の音のようにも聴こえます・・・・。

 静寂漂うバラッドの「PEACE」は、他のミュージシャンが取り上げることが多い人気曲でもあります。
 この曲後に、アンディ・ベイ(Andy Bay)のヴォーカル入りバージョンとして、人心連合シリーズ第一弾の「That Healin' Feelin (4352)」で再演されます。


 さてここからは後半(LP時代はB面)となります。

 マーチ風のリズムに乗った愉快なテーマをもつ「SISTER SADIE」、なんかパレードの行進を連想される曲です。
 クックのソロ途中に登場するブルー・ミッチェルのバッキング、マーチング・バンドの演奏みたい(笑)。
 そういえばこの曲は近年、「GRP All Star Big Band」でも演奏されましたね。

 エキゾチックな「THE BAGHDAD BLUES」は、ホレスお得意なナイナー・キーによる曲です。
 テーマ、リフ、セカンド・リフが次々に登場するあたり、ホレスの真骨頂でしょうね。
 演奏する側で考えると、あのうねうねしたテーマだけでも、覚えるのがとーっても大変!な気がしますが。

 ラストのトリオによる「MELANCHOLY MOOD」、熱狂的なアルバムをクール・ダウンさせるには最適の曲です。
 そういえば、「Further Explorations (1589)」に同名の曲がありましたね。


 最後に、追加曲「HOW DID IT HAPPEN (Don Newey)」のことなどを。これだけホレスの曲じゃないんですね。
 明るめの曲調に乗って、ホレスの「ぴっちぴっち、じゃぶじゃぶ、らんらんらん、ガゴッ!」という感じの愉快(失礼!)なバッキングが楽しめます。


TOCJ-7074 ブローイン・ザ・ブルース・アウェイ+1 / ホレス・シルヴァー

●BLOWIN' THE BLUES AWAY / HORACE SILVER Blue Note BST-84017

01. BLOWIN' THE BLUES AWAY (Horace Silver) 4:40
02. THE ST.VITUS DANCE (Horace Silver) 4:06
03. BREAK CITY (Horace Silver) 4:53
04. PEACE (Horace Silver) 5:58

05. SISTER SADIE (Horace Silver) 6:15
06. THE BAGHDAD BLUES (Horace Silver) 4:49
07. MELANCHOLY MOOD (Horace Silver) 7:04

08. HOW DID IT HAPPEN (Don Newey) 4:41


#01,06
Blue Mitchell (tp) Junior Cook (ts) Horace Silver (p) Gene Taylor (b) Louis Hayes (ds)
Recorded on August 29, 1959 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.

#03,04,05,08
same personnel
Recorded on August 30, 1959 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.

#02,07
Horace Silver (p) Gene Taylor (b) Louis Hayes (ds)
Recorded on September 13, 1959 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.


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コメント

_ garjyu ― 2008/01/29 21:27

こんばんは。
加持さんの記事を読むと『お~、この音の意味はこういうことだったのか。』と、感じ入ります。まだまだ底の浅い聴き方しかできてないですが、TBお許しください。
ちなみに、加持さんのTBちゃんとリンク張れました。どうも、ご不自由おかけしました。

_ 加持顕 ― 2008/01/30 08:28

garjyu さん、おはようございます。
TB貼れたようで、ほっとしました。こちら(ASAHI)の投稿完了時にエラー!と表示されたので、初期・拒否設定にしているのは分かったのですが・・・よろしくです。

しかし、説明に「バッキング」を多用しただけなんで・・・コードとか理論関係の説明は(笑)。

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_ 一年365枚 ver.3.0 - 2008/01/29 21:29



ホレス・シルヴァー・・、この人、とても優しい人だったのではないでしょうか?