ピアノ・トリオを越えた!-Triangular - Ralph Peterson somethin'else 55052007/08/09 16:09

Triangular - Ralph Peterson  somethin'else 5505

 加持です。梅雨明けの灼熱地獄に、顔の汗が止まりません・・・。


 さて今回は、R・ピーターソン(ds)のサムシンエルス・レーベル(東芝EMI)での二枚目です。
 タイトルのあおりはその帯から。何を言いたいのか、いまいち良く分からないところがナイス!です。

 このCD、当時は3,200円と高価だった為、中古CD屋さんで帯付きのものを購入しました。


 この頃のラルフは「Vクインテット」の(商業的)成功や、マウント・フジ・ジャズ・フェスティバルへの出演などにより、日本でもお馴染みになって来た頃です。

 しかも、ピアノは「Vクインテット」でも競演したジェリ・アレン(Geri Allen)と来れば、皆さん安心して購入したのではないでしょうか。

 曲では、ラルフのオリジナルは相変わらずの出来栄えであるのはもちろんのこと、他にも興味深い曲を取り上げております。

 それは、同じくドラマーで作曲も出来た、デンジル・ベスト(Denzil Best)の2曲(1曲はT・モンクとの競演)です。


 その内の1曲、「ムーブ(Move)」は、M・デイヴィス(tp)の『クールの誕生(Catital)』で取り上げられて有名になった曲ですね。

 私は『Move』といえば、ブルーノートでのアート・テイラー唯一のリーダー作、『A.T.'s Delight / Art Taylor(Blue Note 84047)』における、珍しく張り切るデイブ・バーンズ(Dave Burns)のミュート・トランペットでの演奏を思い出してしまいますが・・・・。


 本CDでは、『クールの誕生』のバージョンよりやや早めの演奏で、ラルフはブラシを使い、縦横無尽にリズムを叩き出しております。
 いやーしかし、後テーマ直前のピアノとの4小節交換、とてもスリリングな演奏ですねー。

 ・・・なんだか部屋が暑いので、この辺で失礼します。

●Triangular / Ralph Peterson somethin'else 5505 [CJ32-5505]

01. Bemsha Swing (Denzil Best / Thelonious Monk) 5:05
02. Triangular (Ralph Peterson) 7:36
03. Water Colors (Ralph Peterson) 5:15
04. Princess (Ralph Peterson) 6:15
05. Just You, Just Me (J.Grear / R.Klages) * 5:57
06. Move (Denzil Best) 4:36
07. Splash (E.O.Essiet) 6:41
08. Smoke Rings (Ralph Peterson) 5:34

*
Geri Allen (p) Phil Bowler (b) Ralph Peterson (ds)
Recorded on April 20, 1988 at A & R Recording, NYC

others
Geri Allen(p) Essiet Okon Essiet (b) Ralph Peterson (ds)
Recorded on August 21 & 22, 1988 at A & R Recording, NYC


●おまけ●
さすがに中古以外は出回っていないでしょうね。このCD。
まあラルフの演奏、あんまり好きでない(うるさい!)という人もいますからね・・・。

Triangular
TriangularRalph Peterson Trio

Capitol 1989-08-08
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見えた!N.Y.90年代-V / Ralph Peterson Quintet somethin'else 55022007/06/19 06:50

V - Ralph Peterson somthinelse 5501

 加持です。「何じゃこのタイトル?」と思った方、これ、CDのあおりをそのまま拝借しました。今になっては意味があいまい(笑)な気がしますが、まあいいでしょう。軽く流して行きましょう。


 「V(CJ32-5502)」はOTBのドラマー、ラルフ・ピーターソン(Ralph Peterson)が同グループを脱退した直後に録音されたものです。

 ラルフのリーダー作品はだいたい購入しておりますが残念ながら、この「リーダー・デビュー盤」を超える作品は無いと思います(断言)。

 まあ曲、メンバー、演奏、もちろんプロデュースを含め、とてもバランスの良い作品ではないかと考える次第でして・・・ただ一つある難点は、好き過ぎて冷静にアルバム紹介が出来ないことです(~~)。


 この作品、発売当時は売り上げもよかったようで、1988年のジャズ誌(SJ)チャートでは10月にトップ、11月には10位を記録していますね。
 ただし「ジャズのCD」なのでチャート・トップとはいえ売上枚数は、1万~2万枚だと類推しますが・・・・。


 ざっと曲を眺めると・・・・。

 前半の3曲はドラマーのリーダー作らしく勢いのあるナンバーばかり、オープニングで変幻自在にテンポが変わる「Enemy Within」、ラルフのアフリカン・ネームを付けた「Monief」、テーマ部にストップ・タイムを効果的に用いた「The Short End Of The Stick」と続きます。

 後半(LPだとB面)は雰囲気が異なり、作曲家としてもラルフにスポットを当てた内容で、穏やかな「Soweto 6」、スティーブ・ウィルソン(Viola's Dance)のソプラノが幻想的な「Viola's Dance」、チャーリー・パーカーのコンファーメーションを下敷きにした「Bebopskerony」と(私にとって)魅力的な曲が満載です。


 ・・・ジェリ・アレン(Geri Allen)とラルフ・ピーターソンのコンビネーションは抜群だったのでしょうか?このアルバムの勢いそのままに二人はトリオで次作「Traiangular(CJ32-5505)」を録音します。

●V / Ralph Peterson Quintet somethin'else 5502 [CJ32-5502]

01. Enemy Within (Ralph Peterson) 7:37
02. Monief (Ralph Peterson) 6:51
03. The Short End Of The Stick (Donald Brown) 6:43

04. Soweto 6 (Ralph Peterson) 5:53
05. Viola's Dance (Ralph Peterson) 7:11
06. Bebopskerony (Ralph Peterson) 7:37

Terence Blanchard (tp) Steve Wilson (as,ss) Geri Allen (p) Phil Bowler (b) Ralph Peterson (ds)
Recorded on April 19 & 20, 1988 at A & R Recording, NYC


This Album is Dedicated to The Memory of Dannie Richmond




「Blue Note」の姉妹レーベル誕生!-Superblue somethin'else 55012007/06/17 21:55

Superblue  somethin'else 5501

 加持です。梅雨なのになんだか晴れの日が続きそうですね・・・・。


 今回からしばらく、廃盤になって久しい初期「somethin'else」について書いて行こうと思います。まずはレーベル名について。


 1988年、東芝EMI(行方均さん)は、『第3回マウント・フジ・ジャズ・フェスティバル』開催に合せ、ブルーノートの姉妹レーベル「somethin'else」を立ち上げます。
 レーベル名はブルーノートのベストセラー・アルバム、「Somethin' Else / Cannonball Adderley(BST 81595)」から拝借したそうです。

 また「somethin'else」レコードの一部ですが、アメリカでは「Blue Note」レコードから発売されたようです。
 日本制作盤が「Blue Note」から発売されるとは・・・今から考えると凄い事ですよね。


 なお「somethin'else」レコード(CD)番号は、「5501番」から始まりますが、その記念すべきアルバムがこの「Superblue」です。
 とにかくトランペットが好きな方、またはジャズの編曲に興味のある人は、一度聴いてみて下さい。現在入手は困難ですが・・・・。


 「Superblue」は、編曲を任されたドン・シックラー(Don Sickler)ボビー・ワトソン(Bobby Watson)が中心となる企画色の強い大型コンボです。
 また選曲はブルーノートのファンにはお馴染みであろう、ティナ・ブルックス(Tina Brooks)の「Open Sesame」を筆頭に「ブルーノート・レコード」縁の曲で固められています。

 つまり「ブルーノート」名曲の数々を、最新の編曲で楽しめるという訳です。あ、ドンとボビーの2人はこの年の「マウント・フジ」のラストを飾るビック・バンドの編曲も担当していましたね。


 もうひとつの売りは、当時高校在学中だった期待の新人、ロイ・ハーグローブ(Roy Hargrove)の参加です。
 彼は「Summertime」、「Marvelous Marvin」、「I Remember Clifford」、「M & M」の4曲で、高校生らしからぬ落ち着いたソロを取ります。

 まあ学生であれだけ堂々とした演奏が出来れば大したものです。私の高校の頃なんて、舞台で舞い上がってしまい、まともに吹けませんでしたから・・・(==)。

 中でも、ちょっと変った(カッコいい)編曲の「Summertime」がお気に入りです。最後にドラムとの8小節交換が聴けるアップテンポの「M & M」もいいですね。


●Superblue somethin'else 5501 [CJ32-5501]

01. Open Sesame (Tina Brooks) 7:37
02. Summertime (G.Gershwin / D.Heyward) 6:55
03. Marvelous Marvin (Marty Sheller) 5:05
04. Time Off (Curtis Fuller) 4:23
05. I Remember Clifford (Benny Golson) 5:40
06. Conversation (Robert Watson) 6:55
07. Once Forgotten (Pamela Watson) 5:45
08. M & M (Hank Mobley) 4:19

Don Sickler (tp,arr) Roy Hargrove (tp,flh) Frank Lacy (tb) Bobby Watson (as) Billy Pierce (ts)
Mulgrew Miller (p) Robert Laslie Hurst (b) Kenny Washington (ds)
except "Conservation", arranged by Robert Watson

Recorded on April 26, 1988 at Rudy Van Gelder Studio, NJ