「So In love」-A.ヒル追悼(7)2007/05/01 03:22

So In Love - Andrew Hill [Warwick]

 加持です。まずはA.ヒル関連の情報サイト再掲です。しつこいかなー。

●米ブルーノートの公式HP。ニュースページにアンドリューへの追悼文を掲載。
http://www.bluenote.com/
●アンドリュー・ヒル自身のオフィシャルサイト(豊富なライブ音源などを無料視聴OK!)。
http://www.andrewhilljazz.com/


 6枚目は、シカゴ時代に録音された初リーダー・アルバム、「So In Love (Warwick)」です。
 このアルバムでは、ヒルの耽美な演奏を堪能出来ます。ややアーマッド・ジャマール(p)風、カクテル・ピアニスト的演奏ではありますが・・・・。

 7曲中オリジナルは2曲だけです・・・しかし、スタンダード・ナンバーを演奏しても、何故かヒルのオリジナルに聴こえてしまいます。
 ・・・しかし、この当時からオリジナリティーに溢れていたんですね。

 ヒルもこのアルバムを録音して、「何を弾いてもオリジナルに聴こえるなら、いっそのこと全部オリジナルを演奏しよう。」と思ったのかもしれませんね。


 中でも一番強烈にヒルの個性を感じされるのが、有名スタンダード曲の「Body And Soul」です。
 ここまでオリジナリティーに溢れる演奏が出来るなら、ホレス・シルバー(p)ドナルド・バード(tp)のように、もう少しテーマを崩して演奏し、「別名」を付けて「自作曲」として申請してもよさそうなものですが・・・。


 だいたいこの位で、廃盤になっていそうなアルバムは掲載出来ました。あとは、手持ちの最近発売されたアルバムですが、さて何にするか・・・・。

●So In Love / Andrew Hill Fresh Sound FSR-CD 322 [Warwick LP-2002]

01. So In Love (Cole Porter)
02. Chiconga (Andrew Hill)
03. Body And Soul (Green/Heyman/Sauer/Eyton)
04. Old Devil Moon (B.Lane/E.Y.Harburg)
05. Spring Is Here (R.Rodgers/L.Hart)
06. Penthouse Party (Andrew Hill)
07. That's All (B.Haymes/E.Brandt)

Andrew Hill (p) Malachi Favors (b) James Slaughter (ds)
Reocrded in Chicago, 1956


●「So In Love」2004 Fresh Sound 盤
So in Love
 


「Dusk」 -最後のA.ヒル追悼(8)2007/05/02 06:20

Dusk - Andrew Hill [Palmetto Records]

 加持です。まずはA.ヒル関連の情報サイトで新しいものを。これが最後ですね。

●All About Jazz での追悼コメントです(オフィシャルサイトからのリンク)。
http://www.allaboutjazz.com/php/news.php?id=13551
●アンドリュー・ヒル自身のオフィシャルサイト(穏やかなヒルの笑顔が素敵です)。
http://www.andrewhilljazz.com/


●近年、アンドリュー・ヒルが受賞した賞の数々(公式HPより)
  • Jazz Journalist Composer of Year Awards for 2000, 2001, 2003, 2006
  • "Time Lines" Down Beat Album of the Year 2006
  • Playboy Jazz Artist of the Year 2006
  • "Dusk" Down Beat Album of the Year 2001
  • Down Beat Winner Critics Poll Jazz for 2000 & 2001
  • First Doris Duke Foundation Award for Jazz Composers


 アンドリュー・ヒルの公式サイトのTOPページには、ヒルが近年受賞した数々の賞を掲載しています。その中に「Dusk」の文字が・・・2001年ダウン・ビートの「Album of the Year」だったようですね。
 ただし、日本の主要ジャーナリズムは大きくは掲載しなかった気がします・・・最新盤はすべて、輸入盤でしたから。

 5月(あるいは6月)発売の主要ジャズ誌は、アルフレッド・ライオン(Alfred Lion)が惚れ込んだA.ヒルの死去を、大々的に報道することはまず無いでしょう・・・死亡記事も多分、読売新聞が掲載しただけのようですし。

 うーん。なんだかネガティブ気味になってきたので、気持ちを切り替えて、と。


 7枚目は、2000年に発売されたアルバム、「Dusk (Palmetto Records)」です。

 名作「Point Of Departure (BST 84167)」の35周年記念盤といった感じの編成ですが、以前の「過激さ」は薄まりアルバム全体で「穏やか」な印象を受けます。

 あと、メンバー全員がA.ヒルのコンセプトを完全に体得しているようで、ヒルと一体化したような演奏を聴かせるのが面白いですね。


 そんな中、アップ・テンポの「Ball Squre」では、かつての「ブルーノート時代」を彷彿とさせるねじれた曲調と、曲のパート毎に異なる演奏を繰り広げます。やはり、いいですねーこの感じ。

 あと「Sept」では、中近東ムード漂うエキゾチックな演奏が異国への郷愁を誘いますし、タイトル通り変拍子の「15/8」では最初、ホーン陣のアンサンブルをバックに「Speak Like A Child / H.Hancock (BST84279)」風の抒情たっぷりな演奏を聴かせてくれます。ただし、ホーン陣がソロを取り始める後半は、かなりフリー気味な演奏になりますが・・・。

 ソロ・ピースの「Tough Love」では、セロニアス・モンク(p)が自身ソロ・アルバムで行った様に、自作品を本当に慈しむかのように演奏しています。


●Dusk / Andrew Hill Palmetto Records PM 2057

01. Dusk (Andrew Hill)
02. ML (Andrew Hill)
03. Ball Squre (Andrew Hill)
04. Tough Love (Andrew Hill) *
05. Sept (Andrew Hill)
06. T.C. (Andrew Hill)
07. 15/8 (Andrew Hill)
08. Focus (Andrew Hill) *

Ron Horton (tp) Marty Ehrlich (as) Greg Tardy (ts, cl, fl) Andrew Hill (p) Scott Colley (b) Billy Drummond (ds)
Recorded on September 15(sextet) & October 27(* solo), 1999 at Maggie's Farm


 ・・・最後になりましたがここでもう一度、A.ヒルの冥福をお祈りしたいと思います。

 独特の個性を持ち60年代ジャズ・シーンに登場した彼の作品群、私はそれらのアルバムと一生付き合って行くでしょう・・・。
 アマゾンを検索すると6月には、ブルーノートから未発表音源がCD化されるみたいなので楽しみです。その内、未発表音源のBOXセットとか出るか・・・M.カスクーナさんお願い!


●「Dusk」


A.ヒル追悼-関連ブログのご紹介2007/05/03 01:35

新潟市の花絵-20070430

 加持です。ここでは、A.ヒルに関した記事を書いた方のブログを紹介します。
 正直、トラックバックした後の反応が怖いですが・・・・。

 goo RSSリーダーで検索すると、日本国内で4名の方がアンドリュー・ヒル関連の記事を書いていたので安心しました。
 それぞれ、加持とは別の視点で書いておられるので、おもしろく読ませてもらいました。本当にありがとうございます。



●サイト:Life of a wanderer (ブログの主は非表示です)
人生って。 2007年04月24日(火)
http://jujusound.blog96.fc2.com/blog-entry-13.html
 「コメント欄」も「トラックバック」も無いので、リンクだけ貼っておきます。  内容は「ヒルの死」に関連した結構哲学的な内容なんですが、面白く読めます。

●サイト:JAZZを聴きながら(h-babu0717さんのブログです)
『黒い情念』が逝く 2007年04月22日
http://blog.goo.ne.jp/h-babu0717/e/8012d246842dddd962ffdae0ba9c5d44
 A.ヒルの詳細なバイグラフィーが読めるのが有難いです。
 ANDREW !!! / ANDREW HILL(1964年6月25日録音)のCD紹介も読めます。

●サイト:ないときにはない(nakamanmanさんのブログです)
アンドリュー・ヒル逝去 2007/04/22 10:55
http://nakamanman.iza.ne.jp/blog/entry/156775
 Time Lines / Andrew Hill (Blue Note)のジャケットが紹介されています。

●サイト:へなちょこカメラマンは今日も昼寝 (aldo-ishikawa さんのブログです)
SO IN LOVE/ANDREW HILL 2007-04-11 07:17:57
http://ameblo.jp/aldo-ishikawa/entry-10030478655.html
 ここで「So In Love」のオリジナル・ジャケットを拝めます。
 私もLPで持ってたんですが、CD購入と同時に手放したので・・・有難いです。




疲れた時のソロ・ピアノ-Solo Monk - Thelonious Monk Columbia CL 23492007/05/07 10:23

Solo Monk (Columbia)

 加持です。
 前回のアンドリュー・ヒル追悼特集は久しぶりの集中投稿で面白かったのですが、体力が続かないです・・・。
 ごりごりのジャズのCDに「聴き疲れた」時にはいつも、”乗りの良い”ピアノ・ソロ!を聴くので、その中の一枚をご紹介します。


 で、いきなりセロニアス・モンク(p)です。「Solo Monk / Thelonious Monk(Columbia)」、私、このアルバムでT.モンク(p)のサウンドに・・・・惚れました。

 このピアノ・ソロ・アルバムには、ソロならではの「和み」、モンク独特の「リズミックな乗り」、そしてジャケットに象徴される適度な「聴き易さ(POP!)」があるのではないでしょうか。
 母親が子供に子守唄を聴かせるかの様に、1曲、1曲を慈しみ弾き綴るモンク・・・・素敵です。


 ウキウキする乗りの1曲目「Dinah」、ブギウギ風ピアノと「Bパート」のコード進行が、特に好きです。
 この部分を聴いていると、大ベストセラー・アルバム「Cool Struttin' / Sonny Clark (BST81588)」収録の「Deep Night」を思い出してしまうんですよ。一部コード進行が同じなのか・・・?
 つい最近、FMラジオのBGMに使われてましたねー。思わず「ディレクターはん、あんたも好きなんねー(どこの言葉だ?)。」とラジオに声を掛けそうになりました(~~)。

 あとはモンク作のバラッド、「Ruby, My Dear」ですかねー。
 ジョー・ヘンダーソン(ts)、ロイ・ハーグローブ(tp)などなど、良いカバーを結構聴いているんですが、ソロで聴くと結構味わい深くて良い!です。


 その他、M.デニスの名曲「Everything Happens To Me」、「Blue Note」時代の録音でボーカル・バージョンも存在する「I Should Care」も入ってます。

 さらに、J.ヘンダーソン(ts)が「The State Of The Tenor Live At The Village Vanguard Vol. 1 / Joe Henderson Manhattan Blue Note BST 85123」で演奏していた(長いな)、「Ask Me Now」も聴けますね。


 このアルバムを聴いた後、あらためて「Riverside」、「Prestige」、「Vogue」、「Blue Note」とモンク盤を聴いていきましたが、やはりこのアルバムが一番好きです。
 もちろん、過去のソロアルバムを聴いたのですが、リラックス出来ないし、いまいち「ピン!」と来ませんでした・・・ナゼカナァ。

 最後に。どなたの言葉が失念しましたが、「モンクはソロが一番!」と言われた方がいましたが、私も同感です。

 確かに・・・モンクのソロ・アルバムは聴きやすいです、はい。


●Solo Monk - Thelonious Monk Columbia CL 2349

01. Dinah (S.M.Lewis / J.Young / H.Akst) *2
02. I Surrender, Dear (G.Clifford / H.Barris) *1
03. Sweet And Lovely (G.Aroheim / H.Tobias / J.Lemare) *1
04. North Of The Sunset (T.Monk) *1
05. Ruby, My Dear (T.Monk) *4
06. I'm Confessin' (That I Love You) (A.J.Neiburg / D.Dougherty / E.Reynolds) *2

07. I Hadn't Anyone Till You (R.Noble) *2
08. Everything Happens To Me (M.Dennis / T.Adair) *1
09. Monk's Point () *2
10. I Should Care (T.Monk) *1
11. Ask Me Now (T.Monk) *3
12. These Foolish Things (Remind Me of You) (H.Marvell / H.Link / J.Strachey) *2

bonus track
13. Introspection (T.Monk)*5


Thelonious Monk (p)
Recorded on October 31(*1) & November 2(*2), 1964 in Los Angeles, CA
Thelonious Monk (p)
Recorded on February 23(*3) & March 2(*4), 1965 in Los Angeles, CA
Thelonious Monk (p)
unknown date (*5)






山中湖畔でのBLUE NOTEライブ!-Mt.Fuji Jazz Festival '86 with BLUE NOTE Vol.12007/05/09 22:20

Mt Fuji Jazz Festival with BLUE NOTE Vol.1

 加持でーす。しかし、いきなり暑くなってきましたねー。
 うちの仕事場は、温度が25度まで上昇しまして・・・・アイスが恋しい季節になりました(~~)。


 ・・・では今日から、やり損ねていた「マウント・フジ・ジャズ・フェスティバル '86」のビデオ(LD)をご紹介します。

 山梨県の山中湖湖畔特設ステージをメイン舞台に1986年から始まったこのライブ、映像の一部は「日本テレビ」系列、音は「NHK-FM」を通じて放送されていますので、お持ちの方も多いでしょう。
 このビデオ(LD)は、その素晴らしいライブの模様を「公式パッケージ」とて発売したものです。


●Mt.Fuji Jazz Festival '86 with BLUE NOTE Vol.1 Toshiba EMI L080-1087

●OTB featuring Harry Pickens Trio [Tribute to Bud Powell]

01. Nathan Jones (Ralph Peterson)
02. OTB (Michael Philip Mossman)

●Art Blakey's Now & Then Jazz Messengers

03. Minor Holiday (Kenny Dorham)
04. Uranus (Walter Davis Jr.)



 まずは演奏に入る前、山中湖畔の映像の後、アルフレッド・ライオン(Alfred Lion)のスピーチが見れるのが嬉しいですね。
 多分、初日の第4ステージ、アンドリュー・ヒル(p)の演奏前のスピーチでしょう。


 それでは簡単に内容を紹介していきましょう。

 最初に登場するバンドは「OTB」です。
 ビデオに収録された2曲は、以前ご紹介した「OTB Live At Mt. Fuji Manhattan Blue Note BST 85141」でも聴くことが出来ます。

 まずはラルフ・ピーターソン作の「Nathan Jones」、最初にソロを取るマイケル・モスマンがカッコいいです。私もいつか、あんな風に吹いて見たいものです。
 ・・・で、最後にドラム・ソロを取るラルフです。往年のマックス・ローチばりの黒いサングラスをかけ、途中、ステックを飛ばしてしまう程の熱演を繰り広げます。あ、つばも飛ばしてるし・・・・。

 続く「OTB」、最初のケニー・ギャレットの熱いブローがいいですねー。


 次に登場するのは、アート・ブレイキー(Art Blakey)率いる”新旧オールスター”ジャズ・メッセンジャーズです。
 ここでは、ジャム・セッション風の演奏を繰り広げられます・・・ただし、惜しいことにテーマ部分のアンサンブル、かなり荒いです。
 特にウォレス・ルーニーが緊張し過ぎ?なのか、遅れ気味に聴こえます。どうした、ウォレス!


 まず3人のベテラン達は・・・。
 テナーのジョニー・グリフィン(Johnny Griffin)と、トロンボーンのカーティス・フラー(Curtis Fuller)はマイペース、黄色いサングラスをかけたウォルター・デイビスJr.(Walter Davis Jr.)は、唸り声を上げながらソロを弾いてますね・・・。
 あ、カーティス・フラー、ベレー帽に穴を空けてミュートの代わりにしているのが面白いですね。

 対する新(現)メンバーは・・・・。
 一番の注目は、ベースのチャーネット・モフェット(Charnett Moffett)ですかねー。溌剌としたプレイに好感持てます。
 ”マイルスそっくりさん”ウォレス・ルーニー(Wallace Roney)は、イマイチ乗り切れていない感じがしますが、「OTB」にも参加していたケニー・ギャレット(Kenny Garrett)は、アート・ブレイキーの好バッキングの中、切れのある演奏を聴かせてくれます。


 権利の問題があって面倒かもしてませんが、そろそろDVDで再発売してもらえないでしょうか?東芝EMIさん・・・。


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●OTB featuring Harry Pickens Trio [Tribute to Bud Powell]

Michael Philip Mossman(tp) Kenny Garrett(as) Ralph Bowen(ts)
Harry Pickens(p) Kenny Davis(b) Ralph Peterson(ds)

Recorded on August 31,1986 (Sun) 1st set/3rd Day

※CD edition - OTB Live At Mt. Fuji Manhattan Blue Note BST 85141

set list
01. Parisian Thoroughfare (Bud Powell) [piano trio]
02. Celia (Bud Powell) [trio]
03. Over The Rainbow (H.Arlen/E.Y.Harburg) [piano solo]
04. All God's Children Got Rhythm [trio]
05. Blue Pearl (Bud Powell) [trio]
06. Un Poco Loco (Bud Powell) [trio]
07. Nathan Jones (Ralph Peterson)
08. Elevation (Ralph Bowen)
09. OTB (Michael Philip Mossman)


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●Art Blakey's Now & Then Jazz Messengers

Wallace Roney(tp) Curtis Fuller(tb) Kenny Garrett(as) Johnny Griffin(ts)
Walter Davis Jr.(p) Charnett Moffett(b) Art Blakey(ds)

Recorded on August 30,1986 (Sat) 17:20 - 18:30 5th Set/2nd Day

set list
01. Minor Holiday (Kenny Dorham)
02. Birdlike (Freddie Hubbard)
03. Along Came Betty (Benny Golson)
04. Uranus (Walter Davis Jr.)
05. Band Introduction (Last Theme)


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 蛇足ですが、映像があると、演奏中の運指が確認出来るので嬉しいです。
 特にトランペットの場合、たまに「変え指」といって、通常のとは別のキーの抑え方をして演奏する人もいるので、そのあたりは参考になります。その他、奏法は実際に見ないと・・・。

●CD - OTB Live At Mt.Fuji (amazon)
Live at Mt. Fuji

●品切れですが、1999年にビデオ再発してたんですね。

●おまけ●


山中湖畔でのBLUE NOTEライブ(2)-Mt.Fuji Jazz Festival '86 with BLUE NOTE Vol.22007/05/10 01:32

Mt.Fuji Jazz Festival '86 with BLUE NOTE Vol.2

 加持でーす。夜中なのに室内だと蒸し暑いなーとおもったら・・・オーディオとパソコンをフル稼働しているせいでした・・・わははは(寝不足でハイになりかけてます)。


 ・・・では引き続き、「マウント・フジ・ジャズ・フェスティバル '86」のビデオ(LD)をご紹介します。「Vol.2」ですよ。

 あ、ここでも最初にアルフレッド・ライオン(Alfred Lion)のスピーチが挿入されていますね。


●Mt.Fuji Jazz Festival '86 with BLUE NOTE Vol.2 Toshiba EMI L080-1088

●Freddie - Woody - 2 trumpets 偉大なトランペッターたちに捧ぐ

01. Desert Moonlight (Suguru Sasaki)
02. Misty (Erroll Garner/Johnny Burke) [Freddie + trio]

●Michel Petrucciani Solo : Pianism

03. Autumn Leaves (Jacques Prevert/Joseph Kosma)

●Jackie McLean Quintet / Cedar Walton Trio Tribute to Sonny Clark

04. Cool Struttin' (Sonny Clark)
05. Sonny's Crib (Sonny Clark)



 「Vol.2」は、玄人好みのメンバーが顔を揃えており、お祭り騒ぎの「Vol.1」とは異なり、各人の演奏をじっくり楽しめるようにプログラムが組まれています。

 「ウディ-フレディ」コンビの「Desert Moonlight」は18分にも及ぶ演奏、トランペット好きにはたまらない映像です。しかしここでの2人、絶好調ですねー。
 特にフレディが、ビリー・ヒギンズのドラムに煽られながら体を揺すりつつソロを取る場面、必見です。
 次の「Misty」は、フレディがフリューゲル・ホルンに持ち替えての演奏です(ウディ、ケニーはお休み)。
 ソロの途中、何かが降りてくるのを待つかのように天を仰ぐフレディ・・・・。


 次のセットは、ミッシェル・ペトルチアーニ(Michel Petrucciani)のピアノ・ソロです。
 1曲だけですがアップテンポで演奏される「Autumn Leaves」、小さい体を大きく揺すりながらの演奏は、「凄い!」の一言です。


 最後は、ジャッキー・マクリーン(Jackie McLean).がリーダーのソニー・クラーク(Sonny Clark)に捧げる演奏です。

 日本での大ヒットしたブルース・ナンバー「Cool Struttin'」、ステージ脇で現社長のブルース・ランドバルがゴキゲンな顔で体を揺すっている姿が微笑ましいですね。
 あと、近くにアルフレッド・ライオンと小川隆夫さんがいると思われますが、画像では確認出来ませんでした、残念。曲の最後あたりにマイケル・カスクーナの姿は見えたのですが・・・。

 ラストの「Sonny's Crib」、ジャッキーのソロに合わせて、ウディがゴキゲンなのか?指でカウントを取ってます・・・このあたり、映像ならではの楽しみ方ですか・・・・。



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●Freddie - Woody - 2 trumpets 偉大なトランペッターたちに捧ぐ

Freddie Hubbard(tp) Woody Shaw(tp) Kenny Garrett(as)
Cedar Walton(p) Buster Williams(b) Billy Higgins(ds)

Recorded on August 31,1986 (Sun) 13:25 - 14:20 2nd set/3rd Day

set list
01. Desert Moonlight (Suguru Sasaki)
02. Sandu (Clifford Brown)
03. Misty (Erroll Garner/Johnny Burke) [Freddie + trio]
04. Ugetsu (Cedar Walton)


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●Michel Petrucciani Solo : Pianism

Michel Petrucciani(p)

Recorded on August 31,1986 (Sun) 14:40 - 15:15 3rd set/3rd Day

set list
01. Beautiful Love
02. A Child Is Born (Thad Jones)
03. Autumn Leaves (Jacques Prevert/Joseph Kosma)
04. Turn Around
05. Night & Day (Cole Porter)


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●Jackie McLean Quintet / Cedar Walton Trio Tribute to Sonny Clark

Woody Shaw(tp) Jackie McLean(as)
Cedar Walton(p) Buster Williams(b) Billy Higgins(ds)

Recorded on August 30,1986 (Sat) 2nd Set/2nd Day

set list
01. Minor Meeting (Sonny Clark) [piano trio]
02. Cool Struttin' (Sonny Clark) [quintet]
03. Sonny's Crib (Sonny Clark) [quintet]
04. Blue Minor (Sonny Clark) [quintet]

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 最後に、当日の演奏曲目、演奏メンバーなどのデータは、「マウント・フジ・ジャズ・フェスティバル」の公式パンフレットや、ジャズ雑誌に掲載された広告、成田正氏の来日ジャズメン・データベース、等々を参考に作成しております。あしからず。



●おまけ●


1986年、BLUE NOTE(世界初!)CD化 - Blue Note CD Super 50 series2007/05/11 01:10

CP32-5206 Introducing The Three Sounds + 6

 昨日の新潟は、風雨で寒い一日。こんだけ寒暖の差が激しいと風邪引きますね、ホント。


 あ、さて、1986年、日本の東芝EMIはマウント・フジ・ジャズ・フェスティバル開催に合わせ、ブルーノート名盤の世界初!CD化を行いました。

 現在、そのCD番号などのデータを掲載するサイトが見当たりません(そんな酔狂な奴はいない!)ので、この機会に、一覧を公開したいと思います。
 中古CD屋さんだけが喜ぶネタかもしれませんが、まっいいか。

 オリジナル盤(LP)と比較すると、音質は・・・・ですが、追加曲入り!や、曲順が異なる!ものが多数あります。


●Blue Note CD Super 50 series 東芝 EMI

★CD盤の復刻ポイント!(ジャズ誌の広告より)
  • マウント・フジ・ジャズ・フェスティバル'86 ウィズ・ブルーノート開催記念。
  • 完全限定プレス。
  • オリジナル・レーベルをそのままディスク前面にデザイン
  • オリジナル・マスターよりダイレクトにデジタル・マスタリング ←(注)音が・・・になった原因。この問題は最終的に「RVGリマスター」で改善されます。
  • マイケル・カスクーナがプロデュース。
  • セッションを出来る限りコンプリート化し、オリジナルに追加した未発表曲数を+αで表示。
  • オリジナルと変更のあるものはカスクーナによるプロダクション・ノート付き。 ←(注)別テイク追加時の曲順変更など。これも漫画のネタになるほど改善すべき問題事項になりましたね。
  • 原盤ライナーノートを全訳。
  • 油井正一氏による<解説の解説>付き。
□50タイトル発売リスト [1986/06 - 1986/09]
★記載方法(CD番号、タイトル、アーティスト名、オリジナル番号の順に記載)

●第1回発売 [1986/06/25]
  • CP32-5201 Complete Birdland Volume 1 / Art Blakey [BLP 1521]
  • CP32-5202 Complete Birdland Volume 2 / Art Blakey [BLP 1522]
  • CP32-5203 Bass On Top + 1 / Paul Chambers [BST 81569]
  • CP32-5204 Sonny Clark Trio + 3 / Sonny Clark [BST 81579]
  • CP32-5205 Somethin' Else + 1 / Cannonball Adderley [BST 81595]
  • CP32-5206 Introducing The Three Sounds + 6 / The Three Sounds [BST 81600]
  • CP32-5207 The Scene Changes + 1 / Bud Powell [BST 84009]
  • CP32-5208 Fuego / Donald Byrd [BST 84026]
  • CP32-5209 Mosaic / Art Blakey & The Jazz Messengers [BST 84090]
  • CP32-5210 Hub-Tones + 2 / Freddie Hubbard [BST 84115]
  • CP32-5211 Out To Lunch / Eric Dolphy [BST 84163]
  • CP32-5212 In 'n Out / Joe Henderson [BST 84166]
  • CP32-5213 Song For My Father + 4 / Horace Silver [BST 84185]
  • CP32-5214 Speak No Evil / Wayne Shorter [BST 84194]
  • CP32-5215 The Rumproller + 1 / Lee Morgan [BST 84199]
  • CP32-5216 Dippin' / Hank Mobley [BST 84209]
  • CP32-5217 Happenings / Bobby Hutcherson [BST 84231]
  • CP32-5218 Conquistador + 1 / Cecil Taylor [BST 84260]
  • CP32-5219 Speak Like A Child / Herbie Hancock [BST 84279]
  • CP32-5220 The Prisoner / Herbie Hancock [BST 84321]

●第2回発売 [1986/07/23]
  • CP32-5221 Miles Davis All Stars Volume 1 / Mlis Davis [BLP 1501]
  • CP32-5222 Miles Davis All Stars Volume 2 / Mlis Davis [BLP 1502]
  • CP32-5223 Horace Silver & The Jazz Messengers [BLP 1518]
  • CP32-5224 Complete Village Vanguard Volume 1 / Sonny Rollins [BLP 1581]
  • CP32-5225 Complete Village Vanguard Volume 2 / Sonny Rollins [BLP 1581]
  • CP32-5226 Stereo Candy + 1 / Lee Morgan [BST 81590]
  • CP32-5227 A Night In Tunisia + 2 / Art Blakey & The Jazz Messengers [BST 84049]
  • CP32-5228 Takin' Off + 3 / Herbie Hancock [BST 84109]
  • CP32-5229 Midnight Blue + 2 / Kenny Burrell [BST 84123]
  • CP32-5230 Our Man In Paris + 2 / Dexter Gordon [BST 84146]

●第3回発売 [1986/08/22]
  • CP32-5231 Blue Train / John Coltrane [BST 81577]
  • CP32-5232 Blue Walk / Lou Donaldson [BST 81593]
  • CP32-5233 Moanin' + 1 / Art Blakey & The Jazz Messengers [BST 84003]
  • CP32-5234 Soul Station / Hank Mobley [BST 84031]
  • CP32-5235 Let Freedom Ring / Jackie McLean [BST 84106]
  • CP32-5236 The Sidewinder + 1 / Lee Morgan [BST 84157]
  • CP32-5237 Maiden Voyage / Herbie Hancock [BST 84195]
  • CP32-5238 Spring / Tony Williams [BST 84216]
  • CP32-5239 Real McCoy / McCoy Tyner [BST 84264]
  • CP32-5240 Super Nova / Wayne Shorter [BST 84332]

●第4回発売 [1986/09/20]
  • CP32-5241 Complete Amazing Bud Powell / Bud Powell [BLP 1503]
  • CP32-5242 Complete Cafe Bohemia Volume 1 / The Jazz Messengers [BLP 1507]
  • CP32-5243 Complete Cafe Bohemia Volume 2 / The Jazz Messengers [BLP 1508]
  • CP32-5244 Clifford Brown Memorial Album + 2 / Clifford Brown [BLP 1526]
  • CP32-5245 Cool Struttin' + 2 / Sonny Clark [BLP 81588]
  • CP32-5246 Blowin' The Blues Away + 1 / Horace Silver [BST 84017]
  • CP32-5247 Blue Hour + 3 / Stanley Turrentine with The Three Sounds [BST 84057]
  • CP32-5248 Go / Dexter Gordon [BST 84112]
  • CP32-5249 Una Mas + 1 / Kenny Dorham [BST 84127]
  • CP32-5250 Juju + 2 / Wayne Shorter [BST 84182]

 なおこのCD番号一覧は、HPスペースを確保して継続的に公開する予定でおります・・・期待は失望の母とも言いますが。


 写真は、マイケル・カスクーナによって発掘された「+6曲」を追加した、「イントロデューシング・ザ・スリー・サウンズ」のCD。つい最近、新潟の中古屋さんで発見!したものです。
 近年再CD化されたバージョンでは「+6曲」を削除し、原盤LPと同じ曲数での発売・・・・そろそろこのフォーマットで再発売しませんかねえ。

 同封の日本語解説書には収録曲詳細の他、和田政幸さん訳の「マイケル・カスクーナのコメント」、油井正一さんのコメント<解説の解説>が掲載されていました。

 また裏面には、小川隆夫さん翻訳の「原盤ライナーノート」の日本語訳が掲載と読み応えあります。

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映像が浮かぶアルバム - Out To Lunch - Eric Dolphy Blue Note BST 841632007/05/12 02:00

BN4163 Out To Lunch  Eric Dolphy

加持です。
今回は、前回のCDリスト転記の時、目に留まった、エリック・ドルフィー(Eric Dolphy)「Out To Lunch」です。


抽象絵画的な作品と言えば良いのでしょうか?・・・一聴後、音を辿るだけでは到底解説不能と判断、全曲タイトルの意訳を開始しましたよ。
・・・このアルバム、LP(最初はレコードだ!)のAB面で異なるコンセプトなのですね。いやー調べてみるもんだ。
曲順に書いてみると、こんな風(意味)になります。


★A面(人物描写 編)

01. 帽子を被り、髭を生やした(男) ←(補足1)ずばり、セロニアス・モンクのことです(ライナーノートより)。曲調もモンク風。
02. 時には甘く、時には優しく ←(補足2)多分、ドルフィー本人の事だと思いますが、いかがでしょう?
03. セヴェリーノ・ガッツェローニ(Severino Gazzelloni)に捧ぐ ←(補足3)ドルフィーのフルートの先生(イタリア出身)です(ライナーノートより)。


★B面(ある日の出来事 編)

04. 昼食のため外出中! ←(補足4)マーチのリズムに乗り、足どり軽やかに何処へ・・・?
05. 酔っ払いの足どり ←(補足5)昼食でお酒、千鳥足でご帰還。


しかしこのアルバムも、ドイツの合理主義的・機能主義的な「バウハウス芸術」の流れにも影響されたと思われる(長いな)、アルフレッド・ライオンの好みをモロに反映しているのでしょうね。

ジャズの範疇で収まり切れていない、実にシュールな演奏内容については・・・この拙い意訳から推測してみて下さい。

「Out To Lunch」は、単なるジャズファンより、芸術全般(特に映画や演劇)に興味のある人の方が、理解しやすい気がします、多分。


●Out To Lunch / Eric Dolphy Blue Note BST 84163

01. Hat And Beard (Eric Dolphy)
02. Something Sweet, Something Tender (Eric Dolphy)
03. Gazzelloni (Eric Dolphy)

04. Out To Lunch (Eric Dolphy)
05. Straight Up And Down (Eric Dolphy)

Freddie Hubbard (tp) Eric Dolphy (as, bcl, fl) Bobby Hutcherson (vib) Richard Davis (b) Tony Williams (ds)
Recorded on February 25, 1964 at Rudy Van Gelder Studio, NJ



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父と母に捧げられた大ヒット・アルバム-Song For My Father - Horace Silver Blue Note BLP 41852007/05/13 20:20

BST4185 Song For My Father - Horace Silver

 加持です。みなさん母の日のプレゼントは何にしましたか?

 今日は「母の日」なのに、「Song For My Father」です。あえて今日、取り上げます(~~)。


 ホレス・シルバー(Horace Silver)の大ヒット・ナンバーが収録されたこのアルバム、実はホレス一家の思い出を綴った作品集です。
 ジャケットに写る彼の父、ジョン・タバレス・シルバーさんはアルバム録音直前に亡くなってしまったそうで、アルバムの最後にトリオで演奏される「Lonely Woman」は、未亡人となった彼の母に捧げた曲のようです。

 「The Natives Are Restless Tonight」などは子供の頃、隣の一家がパーティ好きで、よく夜明けまで騒いでいた事を思い出しながら作った作品なんだとか。


 「父」に捧げる曲で始まり、「母」に捧げる曲で終える。大ヒットした理由の一つは、家族愛、ホレスの家族への「思い出がいっぱい」つまっているから、かもしれませんね。


 その他、新加入したフロント陣の熱演も見逃せません。

 曲も提供しているジョー・ヘンダーソン(Joe Henderson)はもちろん、珍しいカーメル・ジョーンズ(Carmell Jones)の好プレイが聴けるのも嬉しいです。
 このアルバム以上のカーメル・ジョーンズの好プレイ、他では聴いたことがないのが残念なんですが・・・しかし、寡作なプレイヤーの最高な演奏を引き出すアルフレッド・ライオンは、偉大です。


 最後にCD化で加えられた4曲では、ホレスのピアノプレイに焦点が当てられ、フロント陣はバッキングに終始しております。


●Song For My Father + 4 / Horace Silver Blue Note BLP 4185(CDP 7 84185-2)

Side 1
01. Song For My Father (Horace Silver) *2
02. The Natives Are Restless Tonight (Horace Silver) *2
03. Calcutta Cutie (Horace Silver) *1
Side 2
04. Que Pasa ? (Horace Silver) *2
05. The Kicker (Joe Henderson) *2
06. Lonely Woman (Horace Silver) *1

CD Bouns Tracks
07. Sanctimonious Sam (Horace Silver) *1
08. Que Pasa ? - Trio Version - (Horace Silver) *1
09. Sighin' And Cryin' (Horace Silver) *3
10. Sliver Treads Among The Soul (Horace Silver) *3

*1
Blue Mitchell (tp) Junior Cook (ts) Horace Silver (p) Gene Taylor (b) Roy Brooks (ds)
Recorded on October 31, 1963 at Rudy Van Gelder Studio, NJ

*2
Carmell Jones (tp) Joe Henderson (ts) Horace Silver (p) Teddy Smith (b) Roger Humphries (ds)
Recorded on October 26, 1964 at Rudy Van Gelder Studio, NJ

*3
Blue Mitchell (tp) Junior Cook (ts) Horace Silver (p) Gene Taylor (b) Roy Brooks (ds)
Recorded on January 28, 1964 at Rudy Van Gelder Studio, NJ





本人すら忘れていた日本限定ヒット曲-Dippin' - Hank Mobley Blue Note BT 842092007/05/15 07:02

Dippin' - Hank Mobley   Blue Note BT 84209

 加持です。

 今日はかつての「ジャズ喫茶の名盤」、「Dippin'」です。でも私、ジャズ喫茶で聴いたことありません(~~)。

 この曲は学生時代、シリア・ポールさんナビゲートのFM番組(サウンド・マーケットかな?)で知ったんです。
 その他、ウイントン・ケリーの「Kelly Blue」とかもオンエアされていて、録音したカセットを良く聴いていましたよ。

 実はこのアルバムを紹介するため、数ヶ月前からテープの探しているのですが、何故か見つからない・・・・でも、東芝EMIさんの世界初CD化のリストにあったのでようやく紹介できます。


 以下、収録曲をざっとご紹介します。

 軽快なジャズ・ロック調の1曲目「The Dip」の次、「Recado Bossa Nova」が流れるのですが、このバージョンは普通イメージするボサノバは正反対で、モブレー以下のメンバーが60年代という時代そのままの熱い演奏を聴かせてくれます。
 無理に命名すると「ハード・ボサノバ」とでも言えばいいんでしょうか?ホント、何回聴いても飽きない演奏・・・。

 その他、唯一のスロー・バラッド「I See Your Face Before Me」では、ハンクの訥々としたフレーズや、モーガンのミュートでのプレイを聴いているとしみじみとしますね。

 ラストナンバーの「Ballin'」は、リー・モーガンが快調で、以前裏「処女航海」として紹介した「Search For The New Land(BN84169)」に収録された「Morgan The Pairate」を思わせる絶好調のプレイを聴かせてくれます。


 このアルバム、「Morgan & Mobley」コンビの最後の名演なのでしょう。日米ともいまだ再発売される訳ですから・・・。

●Dippin' / Hank Mobley Blue Note BT 84209

01. The Dip (Hank Mobley)
02. Recado Bossa Nova (Djalma Ferreiro)
03. The Break Through (Hank Mobley)

04. The Vamp (Hank Mobley)
05. I See Your Face Before Me (A.Schwartz/H.Deitz)
06. Ballin' (Hank Mobley)

Lee Morgan (tp) Hank Mobley (ts) Harold Mabern (p) Larry Ridley (b) Billy Higgins (ds)
Recorded on June 18, 1965 at Rudy Van Gelder Studio, NJ


●おまけ
 1985年に、ジャズ・ジャーナリストの小川隆夫さんが「One Night With Blue Note」終了後のパーティでハンク・モブレーとお話した時に、

 「日本では”Recado Bossa Nova”が大人気なんですよ。」

 と伝えたそうです。ただ自作曲でないためか、モブレー自身はこの曲(アルバム)のことを忘れていたそうなんですが・・・このあたりでも「Dippin'」が、”日本限定”人気盤だったことが判りますね。


●amazon で購入出来るCDです。