何故か泣けるアルバム-Denim(デニム) - 竹内まりや2007/05/23 20:40

竹内まりや-Denim (初回限定盤)

加持です。今日はちょっと日本のポップス(竹内まりやさんの新譜)を取り上げたいと思います。
最近ガチガチのジャズばかり取り上げていたので、たまにはいいでしょう。


竹内まりやさんの新譜「デニム」は、スタンダード・ナンバーからバラード、クリスマス・ソングまで入ったアルバムで、22日に購入してからずーーーっと聴いてます(歌詞覚えるまで聴くだろうなー)。

このアルバムは大人の為の「良質な音楽」といった感じで、ジャズやAOR(古いか)好きな方にも十分受け入れられると思います。


何曲か、印象に残るものをご紹介すると・・・・。

オープニングは意表をついて、スタンダード「君住む街角(On The Street Where You Live)」です。

しかし、「4リズム+ブラス7人+服部克久さんアレンジのストリング」で展開される、ゴージャスな感じがいいですね。この曲は、『ブロードキャスター(TBS系)』のテーマソングだそうです。


3曲目「返信」は、映画『出口のない海』主題歌で、何故か何度聴いても涙が出てきます。

映画は、太平洋戦争末期、一度発進したら二度と帰れない、人間魚雷“回天”に志願した若者達を描いた作品だそうです。日本でも、こんなことがあったのですね。

ナゼ泣けてくるかという訳は・・・・
山下達郎氏のラジオで、「サンデー・ソング・ブック」という長寿番組があるのですが、2回にわたりこのアルバム「デニム特集」が組まれた時、 あるお手紙が読まれたんです。
その「ある学校の先生から手紙」がとても印象に残っているからなんですが・・・お手紙の内容は、次のような感じです。

「映画 『出口のない海』 を題材にプレゼンを行う生徒からの相談を受けた先生(お手紙の主)が、プレゼンの最後に「返信」を使うという演出(アイデア)を提案。
先生の提案通り、実際のプレゼンの最後、部屋を暗転して「返信」を流したそうなのですが・・・・聴講していた生徒達から啜り泣きの声が聞こえる程、効果的な演出だった。」、との事。

その話を聞いて、その場面(プレゼン会場ね)を想像して、映画のテーマを考えたとき、私の感情の「ツボ」に嵌ったのでしょう。それ以来、曲を聴くと何故か涙が出るようになってしまいました・・・私ももう歳かな。


12曲目「人生の扉」は、歌詞の中の「デニム」がタイトルに使われているように、「アルバルの核」として位置付けられたナンバーです。
この曲はまた、協和発酵のCMソングとしても使われています。

「老い」を「ビンテージ・デニム」に例え、ポジティブに捉える内容は、共感を持てる人が多いのではないでしょうか?

この曲があったからこそ、あえてこのブログで取り上げたんですが・・・。


・・・まあ、大型レコード店の店頭では「視聴用コーナー」が設けられているようなのでジャズのCDを買いに行く際、ちょっと聴いてみて下さい。
日本のポップスでも、結構良質なものがありますから。

●Denim(デニム) / 竹内まりや ~洗いざらしの竹内まりや~ Moon Records
限定盤 WPCL-10405 (WARNER MUSIC JAPAN)
通常盤 WPCL 10407


01. 君住む街角(On The Street Where You Live) (Alan Jay Lerner / Frederick Loewe)
02. スロー・ラヴ (竹内まりや)
03. 返信 (竹内まりや)
04. みんなひとり (竹内まりや)
05. シンクロニシティ(素敵な偶然) (竹内まりや)
06. 哀しい恋人 (竹内まりや)
07. Never Cry Butterfly (杉真理 / 杉真理&伊豆田洋之)
08. ラスト・デイト (竹内まりや)
09. クリスマスは一緒に (竹内まりや)
10. 終楽章 (竹内まりや)
11. 明日のない恋 (竹内まりや)
12. 人生の扉 (竹内まりや)

●おまけ
旦那さんでもある山下達郎氏の、独特の乗り(グルーヴ)でスイングする「ギター・カッティング」も、結構聴きものですよ。
しかし、ジャケット写真のまりやさん若いですねー。最初、ジャケットを見たとき「あ、松たか子さんだ!」と思ったら・・・まりやさんご本人だったので、二度びっくり。


★ボーナスディスク付き初回限定盤は、プレミア価格ですが販売しているようです。