新・ブルーノートRVGコレクション第4回より-アウト・トゥ・ランチ / エリック・ドルフィー2007/10/06 12:40


 第4回発売分はこれで最後です。

 鬼才エリック・ドルフィーのブルーノート唯一のリーダー作。
 この異世界から聴こえてくるような摩訶不思議なサウンドは、強烈な磁力を持ち、我々を誘惑してきます。

 この魂を奪われる程の「危険なサウンド」の創造主は、ジャケットに写る「Will Be Back」という文字を残し未だに戻って来ません。
 彼がヨーロッパ演奏旅行中、病気の治療のために投与されたインシュリンにより、ショック死しなければ・・・・。

 次回作録音の準備までしていたアルフレッド・ライオンも、彼の訃報を聞いて、しばらく仕事が出来なくなるほどのショックを受けたそうです。


 この摩訶不思議なアルバム、曲解説する程の語彙を持ち合わせていないので、各曲についてのメモだけ記載しておきます。
 無理やり詩的な表現で誤魔化すのも、なんだしなあ。原盤解説を読んで、さらに頭が混乱してきたし・・・。


 ●「T・モンクの事を考えながら作ったんだ」という、「HAT AND BEARD」

 ●メンバーにリリカルな感じで演奏して欲しいと依頼した「SOMETHING SWEET,SOMETHING TENDER」

 ●ドルフィーが師事したフルートの巨匠の名前を付けた「GAZZELLONI」

 ●マーチ風のリズムから始まる「OUT TO LUNCH」。軽やかなリズムに乗せて我々を何処に導こうとしているのでしょう。

 ●酔っ払いの千鳥足をイメージして作曲したという「STRAIGHT UP AND DOWN」


 あと、フレディー・ハバード(tp)、ボビー・ハッチャーソン(vib)、トニー・ウィリアムス(ds)、リチャード・デイビス(ds)、の四人もリーダーの指示通り、「全員対等な立場」で演奏を盛り立てます。


●TOCJ-7040 アウト・トゥ・ランチ / エリック・ドルフィー




●OUT TO LUNCH / ERIC DOLPHY Blue Note BST4163

01. HAT AND BEARD (Eric Dolphy) 8:22
02. SOMETHING SWEET,SOMETHING TENDER (Eric Dolphy) 6:00
03. GAZZELLONI (Eric Dolphy) 7:18

04. OUT TO LUNCH (Eric Dolphy) 12:05
05. STRAIGHT UP AND DOWN (Eric Dolphy) 8:19

Freddie Hubbard (tp) Eric Dolphy (as, bcl, fl)
Bobby Hutcherson (vib) Richard Davis (b) Tony Williams (ds)

Recorded on February 25, 1964 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.

コメント

_ garjyu ― 2007/10/07 19:28

再び、こんばんは。

こっちは、まだ、開眼にいたりません(えりっく$Φさんには申し訳ないのですが。)。聴き込みが足りないのだと思いますが、やはりピアノレスだと、私の場合、軸がなくて聴き難い印象をもってしまうことがあるのかもしれません。
しかし、最初の印象が良いものほどあきやすく、つかみがたいほど、長い付き合いになることが多いのが音楽の面白さですから、もう少し聞き込んでみます。

_ 加持顕 ― 2007/10/07 20:49

こんばんわです。

私、この作品を真面目に聴き直してみて、ジャズ作品という意識で聴いていると、一生理解できないような気がしてきました。

異世界を舞台にした物語の『イメージアルバム』

と勝手に解釈して聴いてみて、ようやく輪郭が見えてきたところです。

ドルフィーが頭の中で思い描く『イメージ』を、そのまま作品に仕上げた、といった感じでしょうか。


そう言えばSF好きのウェイン・ショーターも、同じような「摩訶不思議な曲」を創り出してますねー。

_ えりっく$Φ ― 2007/10/08 13:49

お二人ともこんにちわ。
休日出勤しているのですが、合間見てチョコッとコメント書いています。
私、不肖えりっく$Φ、「エリック・ドルフィー」の作品の中で、唯一理解できないのが、実はこのアルバムです。☆garjyuさん、悩む事無いですよ(激励)
なので、私も加持さん同様、このアルバム紹介しても、多分解説は出来ないでしょう。
なので、まだ紹介していません。
☆一生、紹介出来ないかもしれません…。
但し、加持さんがこのアルバムを持って来て下さったので、近々に(恐る恐る)聴き直してみます。
もしかすると、解説&コメントを書けるかもしれない。
淡い期待で待ってて下さい。

_ 加持顕 ― 2007/10/08 14:31

えりっく$Φさん、こんにちわ。

解説&コメントの掲載、ちょっと期待してまーす。

このCD、いろいろな(笑)手で意識を、「トリップ」
しないと良くわかんない気がして来ました。

私がちょっとコメント書けたのは、「クトゥルー神話」
とか、あちら方面の本を読んだ直後だったからで

・・・この方法はあんまりお勧めしませんが、参考
までに。

_ pooh ― 2007/11/12 09:54

はじめまして。こんにちは。
私もドルフィーは大好き!というか、別格的です。
彼の自由に吹きまくるバスクラはホント魅力的ですね。
「アウト・トゥ・ランチ」、「ラスト・デイト」 かなり人気作品ですよね。
私も紹介したいと思いつつ、やはり曲ごとの解説なんてできません。というか、私のブログでは詳しい解説はほとんどどの作品もしていません。文章苦手ですから、ただ雰囲気伝える程度です。
よろしかったら、遊びにいらしてください。

_ 加持顕 ― 2007/11/12 10:32

pooh さん、こんにちわ。
お仕事のお休み時間に、コメントさせていただきます。

ブログ拝見致しました。
日常生活に音楽がリンクしている感じが素敵ですね。

・・・私もそうありたいものです。それではまたおいで下さい。

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