サキ・コロ!-Saxophone Colossus / Sonny Rollins prestige 70792007/02/18 09:00

Saxophone Colossus - Sonny Rollins

 何故だか時々、ソニー・ロリンズ(ts)の豪快なブローを無性に聴きたくなる時があります。

 そんな時は、「ビレッジ・バンガードでのライブ」、コンテンポラリーでの「ピアノレス・トリオ」、そしてこの「サキコロ(Saxophone Colossus)」あたりが順繰りに、うちのCDトレイに載ります。


 前述したアルバムそれぞれで、ロリンズの豪快なブローが聴けるのですが、クリフォード・ブラウン&マックス・ローチ・クインテット在籍中のこの「サキコロ(Saxophone Colossus)」は、最高傑作のひとつであることは間違いないでしょう。


 クリフォード・ブラウン(tp)を交通事故で失う直前のマックス・ローチ(ds)のドラムも、ご機嫌ですね。


 今回はバラッドの「You Don't Know What Love Is」を、お勧めの1曲にします。

 それぞれのトラックとも甲乙つけがたい演奏なので、一度聴きいてみて下さい。


●Saxophone Colossus / Sonny Rollins prestige 7079

side 1
01. St.Thomas (Sonny Rollins)
02. You Don't Know What Love Is (Raye-DePaul)
03. Strode Rode (Sonny Rollins)
side 2
04. Moritat (Brecht-Weill)
05. Blue Seven (Sonny Rollins)

Sonny Rollins(ts) Tommy Flanagan(p) Doug Watkins(b) Max Roach(ds)
Recorded on June 22,1956 at Rudy Van Gelder Studio,Hackensack,NJ.


●おまけ
 ジャズ・ジャーナリストの小川隆夫さんの書かれた記事で、おもしろい事実が紹介されていたことを思い出しました。

 このアルバムは最初、ロリンズの希望として「ドナルド・バード(tp)」入りのクインテットを希望したみたいなんです。

 ただ、予算の関係(オーナーの要請)でカルテットに縮小された、という事らしく(笑)。


 しかし「予算の関係」というのが、いかにもお金にシビアなプレステッジ・レーベルらしいエピソードだと思います。

 しかしこうゆう事実は、本人か関係者に聞かなければ分からない話ですね。

 ロリンズにとっては良かったのか、悪かったのか?バードが入っても、ロリンズのブローに変化は無かったと思いますが・・・。

 バード入りのクインテットで録音出来たら、クリフォード・ブラウン(tp)と共演した作品群と肩を並べる名盤が誕生したかもしれませんね。


☆RVGリマスター盤です。(2020/01 追記・修正)




コメント

_ パンチ ― 2007/03/12 22:21

加持さんこんばんは。パンチです。

サキ・コロは「やっぱり」いいですね。
私は、それほど頻度は高くないのですが、聴くと「やっぱり」いいな~と思います。

加持さんオススメの「You Don't Know What Love Is」の豪快なバラード演奏は、ロリンズならではの味ですね。

でも、サキ・コロにバードが加わっていたかもしれない、という話は初めて知りました。
なんかちょっと想像がつかない感じですが、ブラウン=ローチのようなバンド演奏にしたかったのかもしれないですね。

またお邪魔させていただきます。よろしくお願いします。



_ 加持顕 ― 2007/03/13 15:09

パンチさん、加持です。
つたない「サキ・コロ!」へのコメント、ありがとうございます。

ドナルド・バード(tp)といっしょに演奏しているアルバムで思い出しましたが、ブルー・ノート盤の「Sonny Rollins [Blue Note BLP1542]」がそうですよね。

 私も前からCDを所有しているのですが、いまいちピン!と来なくてしばらく聴いてません。

 生真面目なロリンズのことですから、演奏する人数が増えると、意識的に控えめな演奏になるのかもしれませんねー。

 それでは、またサイトにもお邪魔させていただきます。

_ パンチ ― 2007/03/14 13:18

加持さん、こんにちは。

おっと、そうですね。
「Sonny Rollins vol.1」ってやつですよね。
私もコピー持ってたんですが、すっかり忘れてました。
早速昨日聞きなおしてみたんですけど、結構いいですね!
確かに人数多くて印象が薄いのかもしれません。
そう考えるとサキコロはプレステッジ故に生まれた(?)名盤なのかもしれないですね。ブルーノートだとフロント1管ってあまりないですもんね。


_ 加持顕 ― 2007/03/15 04:09

パンチ さん、またまたのコメントありがとうございます。

そうですねー。
確かに初期のブルー・ノートでは、アルバム全体の出来を重視する(オーナーの)アルフレッド・ライオンに認められた人しかワン・ホーンで録音させてもらえなかったようですね。特にトランペットはその傾向が強いみたいです。

ソニー・ロリンズは録音年代順に考えると、
2管が2枚、ワンホーンが1枚、最後にピアノ・レス・トリオでライブ録音と、順に人数を減らしていってましたね。

これは、ロリンズ自身の希望に従って、順番に録音したと言うお話を読んだことがあります。


後期はサックスのワン・ホーンだと、結構録音されてる気がしますが、良く考えると「ピアニスト」がリーダーのアルバムだったりするんですよね。
例えば、マッコイ・タイナー(p)とアンドリュー・ヒル(p)の初リーダーアルバムは、ジョー・ヘンダーソン(ts)が参加してましたけど、2枚とも結構聴いてますよ。

それではー。

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