ザ・リアル・マッコイ/マッコイ・タイナー-新・ブルーノートRVGコレクション第2期第1回発売2008/08/11 23:36

BN4264-TheRealMcCoy_McCoyTyner

 「The Real McCoy / McCoy Tyner (BN4264)」は、マッコイ・タイナー(McCoy Tyner)のブルーノート移籍第1弾作品です。
 師匠であるジョン・コルトレーンの替わりに新進気鋭のジョー・ヘンダーソンをフロントに迎え、アトランテック時代の初期コルトレーン・カルテットを彷彿とさせる快演を聴かせてくれます。


 蛇足ですがブルーノート創始者のアルフレッド・ライオンは、マッコイと契約して直ぐ1967年の秋に引退してしまいます。
 ちなみに前年の1966年5月には、ブルーノートはリバティに買収されており、日本にも東芝EMIが直輸入盤としてブルーノートのアルバムが発売された頃でもあります。

 このアルバム、当時のジャズ喫茶では人気盤であったでしょうね。何と言うかあの時代の熱さを今に伝える名盤であります。
 エルビンが変幻自在のポリリズムで煽り、マッコイが高速(ペンタトニック)プレーズを連発。
 そんなバックに対抗し、ジョー・ヘンダーソンはパルス波のような独特のうねうねしたフレーズを撒き散らす・・・ホント、熱いアルバムです。


 いきなりエルヴィンが、激しいリズムの嵐を巻き起こす「Passion Dance」
 エルヴィンの奔放なリズムに乗ってマッコイがバレリーナの様に華麗に舞い、続くジョー・ヘンダーソンは機関銃のように高速フレーズを綴る、といった熱い演奏が繰り広げられます。
 このトラック、1曲目にしてアルバム中最大のクライマックスでしょうね。

 ちょっと落ち着いた感じの「Contemplation(瞑想)」、ヘンダーソンがハードなブローを展開します。


 急速調の「Four By Five」、ソロに入るとさらに増速(笑)、各人勢いのあるソロを聴かせてくれます。

 幻想的なバラッドの「Search For Peace」、とってもアグレッシブな演奏の後、こういう演奏を聴くと心が和みます。

 思わず笑いがこみ上げるほどコミカルなテーマの「Blues On The Corner」、ジョー・ヘンダーソンのうねうねしたフレーズでさえなんだかユーモラスに聴こえます。



The Real McCoy / McCoy Tyner Blue Note BN4264

01. Passion Dance (McCoy Tyner) 8:44
02. Contemplation (McCoy Tyner) 9:10

03. Four By Five (McCoy Tyner) 6:33
04. Search For Peace (McCoy Tyner) 6:27
05. Blues On The Corner (McCoy Tyner) 5:58

Joe Henderson (ts) McCoy Tyner (p) Ron Carter (b) Elvin Jones (ds)
Recorded on April 21, 1967 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.

TOCJ-7120 ザ・リアル・マッコイ / マッコイ・タイナー [BN4264]
TOCJ-7120 The Real McCoy / McCoy Tyner (RVG) [BN4264]





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