新・ブルーノートRVGコレクション第6回より-TOCJ-7056 ハブ・キャップ+1-フレディ・ハバード2007/12/07 21:08

HUB CAP - FREDDIE HUBBARD  Blue Note BST-84073

 この作品、しばらく棚にほったらかし状態だった(笑)ものです。
 アンサンブルがシッカリしてるなー思い今回、英文ライナーノートを見て吃驚!2曲できちんと編曲者がいるじゃないか!

 編曲者好き(笑)の私としては俄然、聴く気が出るというものです。



 1曲目のフレディらしい(笑)ド派手な「HUB CAP」。いきなり全員、エンジン全開!ですね。
 「HUB CAP」とは、フレディのニックネームだそうです。


 重厚なアンサンブルが印象的な「CRY ME NOT」は、ピアニストであるランディ・ウエストン(Randy Weston)作曲、編曲はメルバ・リストン(Melba Liston)です。
 彼女は、私が贔屓(笑)にしているクインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)楽団に、トロンボーン奏者として参加しておりますね。
 トロンボーンのアンサンブルが心地よい一曲です。

 「LUANA」は、フレディの姪(めい)の名前から拝借したそうです。
 このシリアスな雰囲気は、デビュー作で共演したティナ・ブルックス(Tina Brooks)の作品と通じるものがありますね。
 コード進行は多分、ガーシウィンの有名曲「Summertime」を下敷きにしていると思われます。


 ジャズ・メッセーンジャーズ調の「OSIE MAE」は、ドラムのゆるい(笑)キメが多い曲です。
 ファンキーなシャッフル・ビートに乗り、フレディがリー・モーガンみたいなソロを聴かせてくれます。

 これまたフレディらしい「PLEXUS」は、シダー・ウォルトン(Cedar Walton)の作品です。
 タイトルは、小説家ヘンリー・ミラー(Henry Miller)の『薔薇色の十字架』三部作の第2弾にあたる『プレクサス (1953年/Plexus)』から拝借したそうです。
 最初にソロをとるジミー・ヒース(Jimmy Heath)のハードな演奏が良いです。

 ラスト、ハードバップ調の「EARMON JR.」のアレンジは、エド・サマーリン(Ed Summerlin)。彼はフレディが師事した、作曲家・サックス奏者だそうです。
 哀愁漂うフレディのソロが素敵です。
 なおタイトルは当時、故郷のインディアナポリスでピアニストとして活躍していた、フレディの兄弟の名前から拝借したとのこと。



●TOCJ-7056 ハブ・キャップ+1 / フレディ・ハバード




●HUB CAP / FREDDIE HUBBARD Blue Note BST-84073
01. HUB CAP (Freddie Hubbard) 05:15
02. CRY ME NOT (Randy Weaton) 04:46
03. LUANA (Freddie Hubbard) 10:03

04. OSIE MAE (Freddie Hubbard) 06:51
05. PLEXUS (Cedar Walton) 09:00
06. EARMON JR. (Freddie Hubbard) 06:14

07. PLEXUS (Cedar Walton) -alternate take- 09:09

Freddie Hubbard (tp) Julian Priester (tb) Jimmy Heath (ts) Cedar Walton (p) Larry Ridley (b) Philly Joe Jones (ds)
Recorded on April 9, 1961 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.


<付記>

 Cry Me Not - arranged by Melba Liston

 Earmon Jr. - arranged by Ed Summerlin


コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://kajiakira.asablo.jp/blog/2007/12/07/2496844/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。