新・ブルーノートRVGコレクション第7回より-インディード+1 - リー・モーガン ― 2007/12/30 20:57
ジャケットを眺めるだけで満足出来てしまうアルバム・・・それがこの『Lee Morgan Indeed!』です。
ディジー・ガレスピー楽団参加の証、斜め45度に反り返ったトランペットをカッコ良く構えるモーガン・・・似合い過ぎ(笑)。
ふてぶてしい表情をする天才少年、これでも当時18歳!・・・脱帽です。
肝心の演奏はと言うと・・・まずは、ファッツ・ナバロ(Fats Navarro)~クリフォード・ブラウン(Clifford Brown)直系の豊かな音色とフレージング。
それと彼の特徴の一つ、ハーフ・バルブで音をひしゃげさせる奏法は、ディジー・ガレスピー(Dizzy Gillespie)の真似ですね。このアルバムを聴きなおして、ようやく分かりました。
つまり、3人の先輩トランペッターの「おいしい」所を全て吸収して、自分の強烈な個性として完成させたのがリー・モーガンの奏法なんだろうと思います。
演奏曲目は、作・編曲家のベニー・ゴルソン(Benny Golson)とオーウェン・E・マーシャル(Owen E. Marshall)が2曲ずつ。
そして作・編曲も得意な、ホレス・シルバー(Horace Silver)とドナルド・バード(Donald Byrd)が1曲づつという構成。
では曲はというと・・・如何にもホレスらしいエキゾチックな「ROCCUS」、ゴルソン・ハーモニー全開の「REGGIE OF CHESTER」と「STAND BY」。
優雅なバラッド仕立ての「THE LADY」、マイナー調の緊張感溢れる「GAZA STRIP」。
私の一番のお気に入りであるドナルド・バード作「LITTLE T」は今回、別テイクまで追加されてました!
目まぐるしい(面倒・・・)テーマ・フレーズを経て、若鮎のようにピチピチ跳ねるようなフレーズを聴かせてくれるモーガンはカッコイイ!の一言。
さり気なくガレスピー譲りのハーフ・バルブなど、小技を披露する当時18歳の天才少年。アルフレッド・ライオンが、いきなりリーダー作を制作したのも納得の出来です。
TOCJ-7063 インディード+1 / リー・モーガン
●LEE MORGAN INDEED! / LEE MORGAN Blue Note BLP-1538
01. ROCCUS (Horace Silver) 8:14
02. REGGIE OF CHESTER (Benny Golson) 4:51
03. THE LADY (Owen E. Marshall) 6:46
04. LITTLE T (Donald Byrd) 8:20
05. GAZA STRIP (Owen E. Marshall) 3:51
06. STAND BY (Benny Golson) 5:48
07. LITTLE T (Donald Byrd) -alternate take-
Lee Morgan (tp) Clarence Sharpe (as) Horace Silver (p) Wilbur Ware (b) Philly Joe Jones (ds)
Recorded on November 4, 1956 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.
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