真夏の夜の偉人達(3)/小川隆夫 マイルス・デイビスここだけの話 パート2 ― 2007/08/19 10:54
加持です。お盆明けの日曜日、皆様いかがお過ごしでしょうか。
しかしパート1、スパムトラックバックの数凄かったです。誰か小川さんの名前、キーワード登録でもしているのでしょうか?
この特別番組は、NHK-FMで2007年8月8日(水)午後11時~午前1時にオンエアされました。
ジャズ・ジャーナリストの小川隆夫さんがマイルスと初めて会った時のお話、親しくなった後にあった様々なエピソードを、オンエアされた12曲にまつわるエピソードも交えながら紹介していく番組です。
2時間の番組を通して聴くと、マイルス・デイビスの偉大な足跡を、興味深いエピソードともに知る事が出来る便利な番組です。
ここでは簡単な内容紹介とともに、12曲が収録されたアルバムを「amazon」から紹介して行く企画の第2回目です。
●真夏の夜の偉人達(3)/小川隆夫 マイルス・デイビスここだけの話 Part 2
07.Nuit Sur Les Champs Elysees - take 3 - 『死刑台のエレヴェーター (Fontana 1957)』
ここでは「モード・ジャズ」とビル・エバンス(Bill Evans)との出会い、白人であるB・エバンスに対するコルトレーンらの「逆差別」エピソードを紹介しております。
またアルバム「kind of Blue」に関連して、マイルスが「10年毎に歴史を揺るがすアルバム」を発表していることも紹介されていました。
08.Blue In Green (Miles Davis)『Kind of Blue (Columbia 1959)』
マイルスの「ミュート(弱音器)」を使用した繊細な演奏について、マイルスのお使い!でサンドイッチを買いに行った際、小川さんが突然の雨で店で立ち往生してると、マイルスが傘を持って迎えに来てくれたエピソードを紹介されています。
続いて、アルバム「スケッチ・オブ・スペイン」の簡単な紹介から、その中の1曲「サエタ」の演奏に移ります。
09.Saeta (Gil Evans)『Sketch of Spain (Columbia 1960)』
ここでは小川さんが偶然聴いたマイルスの初来日公演、厚生年金会館での「生」マイルスを初体験した際の思い出を語られています(席は最後列だったとか・・・)。
10.Introduction ~ If I Ware A Bell (Frank Loesser) 『Miles In Tokyo (Columbia 1964)』
来日公演に関連して、「日本が大好きだった」マイルスが残したコメントをいくつか紹介しています。
続いて、60年代の黄金クインテットのアルバム「マイルス・スマイルズ」の中の1曲、ウェイン・ショーター作曲「オービッツ」の演奏に入ります。
11.Orbits (Wayne Shorter) 『Miles Smiles (Columbia 1965)』
黄金クインテットから60年代後半にかけての電気楽器の導入、メンバー交代について、そしてロックの台頭に対してマイルスの取った行動について紹介されています。
あと、小川さん(血液型B型!)が、マイルスの行動から同じB型では?と推測するところがおもしろいですね(おこがましい、と前置きを付けてお話されてますが)。
そして番組最後の曲、「ブラウン・ホーネット」になだれ込みます。
12.Frelon Brun (Miles Davis)『キリマンジャロの娘 (Columbia 1968)』
最後にマイルスが、『俺が死んだ後、黒人達の間で「昔、マイルス・デイビスってヤツがいたんだよな」と語り継がれる存在になりたい』という旨の発言をしていたというエピソードを紹介して、番組は終了します。
・・・・2時間、飽きずに面白く聴き通せました。
次回は、『アルフレッド・ライオンとブルーノートの名盤』というタイトルで番組を造ってもらいたいです。「NHK-FM」さんいかがでしょう?
あと『ブルーノートの真実』を下敷きにした、小川さん解説による『1週間ぶち抜きブルーノート特集』なんてのもいいですね(私の勝手な願望ですが)。
それではまた。小川さん、お疲れ様でした。
真夏の夜の偉人達(3)/小川隆夫 マイルス・デイビスここだけの話 パート1 ― 2007/08/18 06:53
加持です。昨日の雨で朝は、過ごしやすい気温ですね。
さて今回は、小川隆夫さんが出演されたラジオ番組を紹介するという無謀に近い記事です。新規カテゴリ「エアチェック音源」も追加しました。
この特別番組は、NHK-FMで2007年8月8日(水)午後11時~午前1時にオンエアされました。
ジャズ・ジャーナリストの小川隆夫さんがマイルスと初めて会った時のお話、親しくなった後にあった様々なエピソードを、オンエアされた12曲にまつわるエピソードも交えながら紹介していく番組です。
2時間の番組を通して聴くと、マイルス・デイビスの偉大な足跡を、興味深いエピソードともに知る事が出来る便利な番組です。
ここでは簡単な内容紹介とともに、12曲が収録されたアルバムを「amazon」から紹介して行こうと思います。全文文字起しも検討しましたが、膨大な作業量になることは明白なので取りやめ。
それではエアチェックした音源を参考に、これから2回(予定)に分けて進めることにします。
●真夏の夜の偉人達(3)/小川隆夫 マイルス・デイビスここだけの話 Part 1
小川さんの自己紹介に続き、まずはマイルスとの最初のインタビューの際、手術の影響で足を引きずっていたマイルスの為に(ご専門の)リハビリ・メニューを作成してあげたことを紹介されています。
リハビリ・メニューを行なったマイルスは、2回目に会った時までには足の調子が良くなり、それがきっかけで、マイルスが暇?な時は「何時でも会ってやる」と言われたそうです。
その後、1991年にマイルスが亡くなるまで、年に2回程のペースでマイルスと交流を深めていったそうです。
最初にオンエアされた曲は、マイルスがC・パーカーのグループで最初に録音した曲「ビリーズ・バウンス」です。
01.Billie's Bounce / Charlie Parker Quintet
曲のあとは、大変だった最初のインタビューの日程を決めるまでの経緯、マイルスの別荘を訪れた際の感激的な体験を語っておられました。
次の曲は、「クールなマイルス」がスモール・コンボで録音した「バプリシティ」です。
02.Boplicity (Cleo Henry) 『クールの誕生 (Catital 1949)』
ここでは、マイルスがパリ公演で受けた熱烈歓迎ぶりとニューヨークに戻った時の落差から、麻薬に溺れてしまった事。麻薬中毒になった彼に救いの手を差し伸べてくれた、アルフレッド・ライオンについて紹介されています。
曲は、アルフレッドが経営するブルーノートでの録音「ディア・オールド・ストックホルム」です。
★補足:ここでのマイルスは、俗に「ジャンキーノリ」と呼ばれる、リズムにややもたつき気味でトランペットを吹いております。
03.Dear Old Stockholm (trad)『Miles Davis Vol.1 (Blue Note 1952)』
ここでは、マイルスがたまたま聴いたクリフォード・ブラウンの演奏に打ちひしがれ麻薬中毒からの脱却を決意した事、実家で「コールド・ターキー」という方法により、麻薬の禁断症状を克服した事を紹介されています。
続いて有名なセロニアス・モンクとの「喧嘩セッション」の真実を紹介した後、その時の演奏「ザ・マン・アイ・ラブ」に続きます。
04.The Man I Love - take 1 - 『Miles Davis & The Modern Jazz Giants (Prestige 1954)』
この部分では、マイルス大躍進のきっかけとなった「ニューポート・ジャズ・フェスティバル」での演奏や、メジャーレーベル、コロンビアと契約するまでの経緯が紹介されています。
その後、念願の「レギュラー・クインテット」結成時のエピソードを紹介しつつ、名演「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」の演奏に移ります。
05.'Round About Midnight (T.monk) 『'Round About Midnight (Columbia 1956)』
ここでは「ラウンド~」のアレンジ、実はギル・エバンスのものを(許可を受けて)拝借したというお話を紹介されています。
次に、プレステッジ・レーベルに残したこれまた有名な「マラソン・セッション」が何故録音されたかについて紹介しつつ、「マイ・ファニー・バレンタイン」の演奏が始まります。
06.My Funny Valentine (Rodgers/Hart)『Cookin' (Prestige 1956)』
ここでは、マイルスが麻薬中毒だったジョン・コルトレーン(John coltrane)をクビにしたお話と、偶然現場に居合わせた(笑)T・モンクが、コルトレーンを自身のバンドに参加させるエピソードを紹介しております。
続いて「死刑台のエレベーター」のメイン・テーマに移ります。
いやー、アルバム紹介を挟んで行くと情報量が膨大になりますね。
まだ半分終わった所ですが、ここで一旦休憩します。
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