ファンキー・ジャズのお勧め入門盤-Work Song - Nat Adderley Riverside 12-318 ― 2007/08/17 06:44

猛暑で体調崩しかけている加持です。今朝は恵みの雨が降っておりますが、一向に外気温は下がりませんねー。
今回はアダレイ兄弟の弟、ナット・アダレイ(Nat Adderley)の代表作「Work Song」です。
偉大な兄ちゃん(キャノンボール・アダレイ)の影に隠れて過小評価されておりますが、本作や「Kelly Blue / Wynton Kelly(Riverside 12-318)」での快演を聴く限り、かなりの実力の持ち主であることが伺えます。
本アルバムは大きく、各メンバーが持ち寄ったファンキーなオリジナル曲(1、2、5、6、9)と、ストレートなスタンダード・バラッド(3、4、7、8)に分ける事が出来ます。
曲順もファンキーな曲で煽った後、スタンダード・バラッドで一息つかせてからファンキーな曲に続けるという、飽きの来ない工夫がなされています。
次に、曲の簡単なご紹介を。
まずファンキーな曲では、超有名曲「Moanin'」の作者、ボビー・ティモンズ(Bobby timmons)がバックにソロに大活躍!あ、一寸調べたらリズム・セクションの3人、当時のC・アダレイ・クインテットのメンバーですね。 あとこのトリオのメンバーで、『This Here Is Bobby Timmons(Riverside RLP 12-317)』も録音しております。
その他面白いのは、「Work Song」のソロで「Moanin'」のオリジナル録音(Blue note)とほぼ同じフレーズを使用することです。ここ、笑いをこらえるのにちょっと苦労します。
また、ストレートなスタンダード・バラッドでは、ウェス・モンゴメリー(Wes montgomery)の味わい深いギターが堪能出来ます。
ナット・アダレイ、いやファンキー・ジャズの入門盤として、本アルバムのご購入をお勧めします。
あまたあるジャズのベスト盤をお持ちで、偶然『Work Song』を聴いて気に入った人、本盤では素晴らしいバラッドも聴けますから・・・。
●Work Song / Nat Adderley Riverside 12-318
01. Work Song (Nat Adderley) * 4:14
02. Pretty Memory (Bobby Timmons) 3:51
03. I've Got A Crush On You (I & G.Gershwin) * 2:54
04. Mean To Me (Turk-Ahlert) 5:00
05. Fallout (Nat Adderley) 4:52
06. Sack Of Woe (Julian Adderley) * 4:26
07. My Heart Stood Still (Rodgers-Hart) 6:25
08. Violets For Your Furs (Adair-Dennis) * 3:48
09. Scrambled Eggs (Sam Jones) * 3:21
Nat Adderley (cor) Wes Montgomery (g) Bobby Timmons (p)
Keter Betts (cello,b) Sam Jones (cello,b) Percy Heath (b*)
Louis Hayes(ds)
Recorded on January 25 & 27(*),1960 at Reeves Sound Studios,NYC
●おまけ
このアルバムを食べ物に例えると、『ジューシーなカツサンド』を食べた後、『新鮮な野菜サンド』が出てくるような感じですかね。
しかも〆には『タマゴサンド』が用意されているという気の使い方。
この例え、記事を書くために10回位、連続で聴いていて、ふと閃いたんですが・・・どうでしょう。
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