「マイルスを聴こう」 ブルー・ヘイズ/マイルス・デイビス2007/11/18 20:38


 9月と10月に『ユニバーサル JAZZ THE BEST Legendary 150』として、リバーサイド、プレステッジなどの名門レーベルの名盤150枚が一挙に発売されました。
 今日はその中から丁度、長ーく絶望的な麻薬中毒から抜け出した頃の、すっきりしたマイルスの演奏を。


 このCDは、マイルスのワン・ホーンカルテットによる演奏を中心とした、オムニバス盤です。
 比較的地味なアルバムなんですが、私は大好きで、学生時代はOJC盤のCDで良く聴いてました。


 丁度(笑)4月に録音された「I'll Remember April(*4)」は、「Walkin'(Prestige LP 7076)」のセッションと同一録音です。

 まずは、ケニー・クラーク(Kenny Clarke)の色香漂うブラシによる演奏に耳が向きますね。
 ミュートをつけたマイルスは、ケニーの奏でる春風の様に爽やかなブラシに乗って気持ちの良い演奏を聴かせてくれます。
 珍しいデイブ・シルドクラウト(Dave Schildkraut)のアルトもなかなか。


 お次はこれまた珍しい、ワンホーン・バージョンの「Four(*3)」です。
 マイルスは、ホレス・シルバー(Horace Silver)とアート・ブレレキー(Art Blakey)の強力なバッキングに乗って、自信に満ちた演奏を繰り広げます。

 「Old Devil Moon(*3)」では、例の「バードランドの夜」を思い起こさせるようなブレイキーの変幻自在なドラムが凄いですね。
 「ドアをノックする」と形容される、ブレイキー独特のリズム・フィギュアも健在です。

 スロー・バラッドの「Smooch(*2)」ではなんと、あのチャールス・ミンガス(Charles Mingus)がピアノを弾いております。
 それにしても結構上手いんですよ、ミンガスのピアノ。


 タイトル曲でもある、若干スローテンポ気味のブルース「Blue Haze(*3)」ではマイルス、音数少なめに「ニュアンス重視」の演奏を聴かせてくれます。

 ミディアムテンポの「When Lights Are Low(*1)」は、まさにほのかな明かりを眺めているような、心温まる演奏です。

 アップテンポの「Tune Up(*1)」ではマイルス、最初から快調な演奏を聴かせてくれます。
 ソロ2番手に登場するジョン・ルイス(John Lewis)、ドラムソロ交換で登場するマックス・ローチ(Max Roach)も気持ちよく演奏しております。

 最後の「Miles Ahead(*1)」は、オリジナルLPのラーナーノートによると、「(Old)Milestones」のコード進行を元に作られているそうです。


 まあ、これだけ爽やか、そして気持ちよさそうにトランペットを吹くマイルスが聴けるCDも、珍しいのではないでしょうか。


●Blue Haze / Miles Davis Prestige PRLP 7054

01. I'll Remember April (DePaul-Johnston-Raye) *4 7:52
02. Four (Miles Davis) *3 4:01
03. Old Devil Moon (Harburg-Lane) *3 3:22
04. Smooch (M.Davis-C.Mingus) *2 3:05

05. Blue Haze (Miles Davis) *3 6:09
06. When Lights Are Low (Carter-Williams) *1 3:25
07. Tune Up (Miles Davis) *1 3:53
08. Miles Ahead (Miles Davis) *1 4:28

*1
Miles Davis (tp) John Lewis (p) Percy Heath (b) Max Roach (ds)
Recorded on May 19, 1953 at WOR Studios, NYC.

*2
Miles Davis (tp) Charles Mingus (p) Percy Heath (b) Max Roach (ds)
Recorded on May 19, 1953 at WOR Studios, NYC.

*3
Miles Davis (tp) Horace Silver (p) Percy Heath (b) Art Blakey (ds)
Recorded on March 15, 1954 at Beltone Studios, NYC.

*4
Miles Davis (tp) Dave Schildkraut (as) Horace Silver (p) Percy Heath (b) Kenny Clarke (ds)
Recorded on April 3, 1954 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.




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