妙なるトランペットの響き - Booker Little [Time S/2011] ― 2006/11/09 18:27
昔ジャズ喫茶では、ベースのスコット・ラファロ(Scott LaFaro)目当てでリクエストが来たみたいです。
全曲通して聴き終えた後は、スポーツの後のような、至福感、爽快感に包まれる一枚!
(60年代)ジャズ・シーンで、ここまで力強く澄んだ音を出す「らっぱ吹き」はいなかったのではないでしょうか?
フレディ(Freddie Hubbard)はヴァーっといった感じでタンギングがもっと強烈だし、ウディ(Woody Shaw)もヴァアヴァーというようにもっとダークな音・・・。
●His Tone is clear, strong, and warm. - Nat Hentoff [from Album Linor Notes]
ジャズ評論家のナット・ヘントフがライナー・ノーツに書いたように、ブッカー・リトル(Booker Little)のらっぱは、天上の天使の奏でる音か(おおげさ?)、と錯覚しそうになるほど、とても澄み渡っています。
特に2曲目(Minor Sweet)の頭(1分4秒間くらい)、ロイ・ヘインズ(ds)だけをバックに綴られるフリーテンポでのフレーズ、高音のロングトーン(プゥワアアーーー♪)、何度聴いてもぞくぞくしてしまいます。この機会に、懐かしの「ジャズ喫茶」に行き、勇気を出してリクエストするのもお勧め♪
● Booker Little [Time S/2011]
01. Opening Statement (B.Little)
02. Minor Sweet (B.Little)
03. Bee Tee's Minor Plea (B.Little)
04. Life's A Little Blue (B.Little)
05. The Grand Valse (B.Little)
06. Who Can I Turn To (A.Wilder/B.Engvick)
Booker Little (tp) Wynton Kelly (p-3,4) Tommy Flanagan (p-1,2,5,6) Scot LaFaro (b) Roy Haynes (ds)
Recorded on April 13, 15, 1960
<おまけコメント>
今回、久しぶりに3日間に5回ほど繰り返し聴いている時、不意に何故かベストセラーアルバム
● Kind of Blue / Miles Davis [Columbia CL 1355]
と同質の静寂感を、このアルバムから感じてしまった。それが収穫・・・・。
おわり。
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