新・ブルーノートRVGコレクション第6回より-ハンク・モブレー-ハンク・モブレー2007/11/29 20:03


 このアルバムはプレス枚数の少ない「オリジナル盤の異常な高値」とサイド・メン、特に「カーティス・ポーター( Curtis Porter)」の活躍で語られることの多い作品です。

 さらにビル・ハードマン(Bill Hardman)、ソニー・クラーク(Sonny Clark)も意外!と活躍するためか、リーダーのハンク・モブレーの存在が非常に薄い、薄い(笑)。
 だからこそ、アルバム・タイトルをシンプルな「Hank Mobley」したのかも・・・・多分。何回聞いてもモブレーに関するコメントが浮かばん!


 1曲目の「MIGHTY MOE & JOE」は、テーマ部からカーティス・ポーターが大活躍!そのままソロに突入して大暴れします。
 この曲だけで満足してしまう程、ほんと充実した演奏を聴かせてくれます。この曲をオリジナル・モノ盤で聴いたら、凄い臨場感だろうなー。


 続く「FALLING IN LOVE WITH LOVE」は、テーマ部はビル・ハードマンがミュートでキュートに決めてくれます。いいなー、このL・モーガンみたいな吹き方。

 ミルト・ジャクソン作のブルース「BAG'S GROOVE」では、テーマからソニー・クラークがファンキーなピアノを聴かせてくれます。
 ここでもリーダーより、ビル・ハードマンとソニー・クラークが、より活き活きしたソロを披露してくれてます。
 しかし、ソニー・クラークの気合の入り様は尋常ではないなあ。



 ハンク・モブレー唯一のオリジナル、アップテンポの「DOUBLE EXPOSURE」は、まず一番手のビル・ハードマンがL・モーガン張りの大胆なソロを聴かせてくれます。
 2番手のモブレー、自作曲だけあって乗りに乗ってますね。3番手のテナーに持ち替えたカーティス・ポーターは、若干モブレーに押され気味かな?
 4番目のS・クラークの流れるようなソロの後、モブレーとポーターのソロ8小節交換を経て、アート・テイラーのドラム・ソロに進みます。


 ラストの「NEWS」は、よくあるハード・バップ風テーマを持つ曲です。
 このアルバムにも参加しているポール・チェンバースが作曲した、「Beauteous」に若干似てるかな?とりあえず、キーは同じだと思います。



●TOCJ-7053 ハンク・モブレー / ハンク・モブレー




●HANK MOBLEY / HANK MOBLEY Blue Note BLP 1568

01. MIGHTY MOE & JOE (Curtis Porter) * 6:53
02. FALLING IN LOVE WITH LOVE (Rodgers-Hart) * 5:27
03. BAG'S GROOVE (Milt Jackson) 5:53

04. DOUBLE EXPOSURE (Hank Mobley) 8:04
05. NEWS (Curtis Porter) 8:12

Bill Hardman (tp) Curtis Porter (ts, as-*) Hank Mobley (ts) Sonny Clark (p) Paul Chambers (b) Art Taylor (ds)
Recorded on June 23, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.