新・ブルーノートRVGコレクション第8回より-チュニジアの夜+2 - アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ ― 2008/01/30 05:33
はい、ジャズ・メッセンジャーズの大名盤「チュニジアの夜」登場。サテ、どうしたもんだか(笑)。
まず「A NIGHT IN TUNISIA」、W.ショーターのアレンジ(多分)によるこの壮絶な演奏が決定版でしょう。
1960年以降、ヨーロッパ各地に残されたライブ版「チュニジアの夜」のオリジナル・ヴァージョンはこれ!です。
ブレイキー自身が「サンダー・ボルト」と形容するドラム・ソロから始まるこの曲、 フロントのお二人も自分の楽器がお休みの時はパーカッションに持ち替え、後ろでガチャガチャ(笑)やってます。
ソロでは、煽りまくるリズム・セクションを返り討ちにするように壮絶なブローを決めまくる、リー・モーガンが凄いですね。
そして無伴奏になるラスト、リー・モーガンとウェイン・ショーターの壮絶なカデンツァ・ソロも聴きモノ。
まあしかし、闇夜のチュニジアの街に討ち入りをかけるかのような壮絶なトラックですなあ。
お次の「SINCERELY DIANA (W.Shorter)」は、当時のブレイキー夫人「ダイアナさんに」贈った曲のようです。
ショーターらしからぬ(失礼!)軽快なナンバーです。
「SO TIRED (B.Timmons)」は、ジャズ・ロック風のファンキー・ナンバー。
ここでも、機関銃のように16分音符連発でソロをかます、モーガンがカッコいい!
作曲者のティモンズも、フレーズにためを利かせたソロを披露します。
「YAMA (L.Morgan)」は、モーガンの当時の夫人の旧姓「山本」からいただいた曲のようです。
余裕たっぷりにソロを吹くモーガン、憎らしいほど決まっています。
ブレイキーの無伴奏ソロから始まる「KOZO'S WALTZ(L.Morgan)」(小僧のワルツ)、軽やかな3拍子の曲です。
ラストにも登場するブレイキー、ハイハット(足踏みペダル付きシンバル)を中心に組み立てた、珍しいソロを聴かせてくれます。
ちなみにこの曲、以前に紹介した1966年録音の「Delightfulee / Lee Morgan(4243)」で、「Zambia」と改題されて演奏されております。
このアルバムも「クール・ストラッテイン」同様、「KOZO'S WALTZ」で綺麗に終わるので、追加曲は無視(笑)させていただきます。
最後にこのセッションの残り曲は、「Like Someone In Love(4245)」として発売されておりますね。
TOCJ-7076 チュニジアの夜+2 / アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ
●A NIGHT IN TUNISIA / ART BLAKEY&THE JAZZ MESSENGERS Blue Note BST-84049
01. A NIGHT IN TUNISIA (Gillespie-Robin) 11:13
02. SINCERELY DIANA (Wayne Shorter) 6:47
03. SO TIRED (Bobby Timmons) 6:37
04. YAMA (Lee Morgan) 6:21
05. KOZO'S WALTZ(小僧のワルツ)(Lee Morgan) 6:48
06. When Your Lover Has Gone
07. SINCERELY DIANA -alternate take-
#02,04,06,07
Lee Morgan (tp) Wayne Shorter (ts) Bobby Timmons (p) Jymie Merritt (b) Art Blakey (ds)
Recorded on August 7, 1960 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
#01,03,05
same personnel
Recorded on August 14, 1960 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
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