新・ブルーノートRVGコレクション第7回より-アイドル・モーメンツ+2 - グラント・グリーン ― 2008/01/06 05:30
ブルーノートの録音記録を見るとこのアルバム制作時に、嬉しい「誤算」が発生したことが読み取れます。
それは、後日再録音された曲の「長さ(時間)」を見れば明らかでしょう・・・。
●Grant Green Sextet - Recorded on November 4, 1963
take 11 Jean De Fleur (Grant Green) -alternate take- 8:05
take 14 Idle Moments (Duke Pearson) 14:52
take 28 Nomad (Duke Pearson) 12:13
take 32 Django (John Lewis) -alternate take- 13:12
●Grant Green Sextet - Recorded on November 15, 1963
take 36 Django (John Lewis) 8:40
take 39 Jean De Fleur (Grant Green) 6:46
・・・つまりアルバム・タイトルにもなった「Idle Moments」の出来が良すぎ、かつ予定より長尺すぎたんですね。
限界間際までスローに演奏されるリズムに乗って繰り広げられる、無駄を殺ぎ落とされたソロの応酬・・・凄い、の一言です。
「Idle Moments」をメインに据えるべく、後日「Django」は長さを2/3にし、さらに「Jean De Fleur」をやや短縮して再録音した訳です。
それ程アルフレッド・ライオンは、「Idle Moments」の出来に満足したのでしょう。
その他、自ら作曲した「JEAN DE FLEUR」では、アップテンポのリズムに乗ってG・グリーンの良く歌うギター・ソロを堪能出来ます。
またMJQの名演で御馴染みジョン・ルイス作曲の「DJANGO」では、G・グリーンのレイジーなソロを楽しめます。
(オリジナル・アルバムでは)ラストの「NOMAD」は、デューク・ピアソン作曲マイナー調のアップ・テンポ・ナンバーです。
・・・そういえばこれ、ピアソンの有名(?)オリジナル曲「Jeannine」によく似てますね。
興味のある方は、ピアソン自身も参加した『At The Half Note Cafe Vol.1 / Donald Byrd(BST-84060)』を聴いてみて下さい。
ライナー・ノートも執筆しているデューク・ピアソンの知的でブルージーな雰囲気満点の本アルバム、ナイト・キャップに丁度いいかも・・・。
TOCJ-7069 アイドル・モーメンツ+2 / グラント・グリーン
●IDLE MOMENTS / GRANT GREEN Blue Note BST-84154
01. IDLE MOMENTS (Duke Pearson) *1 14:52
02. JEAN DE FLEUR (Grant Green) *2 6:46
03. DJANGO (John Lewis) *2 8:40
04. NOMAD (Duke Pearson) *1 12:13
05. JEAN DE FLEUR (Grant Green) *2 -alternate take- 8:05
06. DJANGO (John Lewis) *2 -alternate take- 13:12
Joe Henderson (ts) Bobby Hutcherson (vib) Duke Pearson (p) Grant Green (g) Bob Cranshaw (b) Al Harewood (ds)
Recorded on November 4(*1) & 15(*2), 1963 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
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●At The Half Note Cafe Vol.1&2 / Donald Byrd Blue Note BST-84060/61
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