Cannonball Adderley - Phenix (Fantasy F-79004)2012/04/07 08:46


ジョージ・デューク(George Duke)のドリーミーなエレピの音と、アイアート・モレイラ(Airto Moreira)が奏でるパーカッションが心地よい、1975年録音のセルフカヴァー作品。

自分のジャズ・バンドで演奏してみようかと思い、入手したアルバムです。

バックのサウンドは時代に合わせてますが、フロント二人のソロの熱さは60年代そのまま。
バックのユルさと熱いソロの絶妙さが、クラブ、ヒップホップ系に持て囃される理由でしょうか?

時代に合わせてはいるものの、50~60年代に近いアレンジの曲の方が、キャノンボール以下のソロは冴え渡るというのは、仕方ないというか面白い処。


「High Fly」は、軽めのボッサ風。
「Work Song」は、ライトなバックと熱いソロリレーの対比が印象的。
「Sack O' Woe」、怪しげなエレピの音から始まるファンク風味。

「Jive Samba」、エレピのファンキーなソロが凄いですね(笑)。
「This Here」、うなるベースをバックに抑え気味のテンポで、じわじわ盛り上げます。
「The Sidewalks Of New York」、キャノンボールの饒舌なアルトソロが堪能いただけます。

「Hamba Nami」、ジャングルを思わせる雰囲気のオープニングから、ファンキーなソロに・・・。
「Domination」、急速調のテーマから続く、シリアスなナットのソロが凄いなあ。
「74 Miles Away」、前半7拍子で最後4拍子となる、面白い曲。キャノンボールが暴れてます(笑)。

「Country Preacher」、牧歌的というか童謡風なアレンジで・・・。
「Stars Fell On Alabama」、ピアノを従えキャノンボールがノビノビとソロを展開してます。

「Walk Tall/Mercy, Mercy, Mercy」、8ビートの「Walk Tall」から「Mercy, Mercy, Mercy」へ。
ファンク~ゴスペルへと雰囲気が展開する流れは、アルバム最後に相応しい展開だなあ。




Phenix / Cannonball Adderley Fantasy F-79004

Cannonball Adderley (as,ss) Nat Adderley (cor)
George Duke (p,syn-1/6, add syn-8,10,12) Mike Wolf (p-7/12)
Sam Jones (b -1/6) Walter Booker (b,el-b -7/12)
Louis Hayes (ds -1/6) Roy McCurdy (ds -7/12)
Airto Moreira (per)

February,March,April, 1975, Fantasy Studios, Berkeley, CA.


01. High Fly (Randy Weston)
02. Work Song (Nat Adderley)
03. Sack O' Woe (Julian "Cannonball" Adderley)
04. Jive Samba (Nat Adderley)
05. This Here (Bobby Timmons)
06. The Sidewalks Of New York (Lawlor-Blake, arr. J. Adderley)
07. Hamba Nami (Julian "Cannonball" Adderley)
08. Domination (Julian "Cannonball" Adderley)
09. 74 Miles Away (Josef Zawinul)
10. Country Preacher (Josef Zawinul)
11. Stars Fell On Alabama (Parish-Perkins)
12. Walk Tall/Mercy, Mercy, Mercy (Zawinul-Marrow-Rein/Zawinul)



「Keep It Koming - Organized Konfusion」には、「Sack O' Woe」のベースラインがサンプリングされているとの事。

※YouTube リンク切れ


「She said - The Pharcyde」は、このアルバム収録の「Mercy, Mercy, Mercy」がネタになった模様。


Standard Time, Vol.1 / Wynton Marsalis (Columbia/CBS CK 40461)2012/03/30 01:51


1987年に発表された、ワンホーンによるスタンダード集・第1弾。

1980年初頭、彗星の如く登場したウイントン・マルサリス(Wynton Marsalis)は、アート・ブレイキー(Art Blakey)、ハービー・ハンコック(Herbie Hancock)ら大物との共演で人気を高め、兄・ブランフォード・マルサリス(Branford Marsalis)らとレギュラーバンドを結成します。

このアルバムは、ブランフォードらが抜けた後再編成された、第2期レギュラーによる作品で、信頼のおけるメンバーをバックに、ワンホーンで自由奔放に吹きまくっております。


以前、記事にした通りエルヴィン・ジョーンズ(Elvin Jones)のバンドで聴いた、素で必死に演奏するウィントンの物凄い事!今までのイメージとの落差に、愕然としたものです。

これ実際に(生で)ウイントンの演奏を聴いた事のある方なら、ご納得いただけると思います・・・。


まあ、「建前」と「本音」を使い分けられるミュージシャンなんですね、ウイントン。

いまだ訳知り顔で、「優等生」とか「つまらない演奏」とか発言する人達は、新世代ミュージシャンをアピールすべく展開された、イメージ戦略にまんまと嵌って、抜け出せないんですな。

おっと、余計な事を書きすぎたか(苦笑)。


アルバムに収録された演奏は、こんな感じ。

ミュートでクールに始まる1曲目「Caravan (D.Ellington - Mills - J.Tizol)」。
リズムアレンジが面白い2曲目「April In Paris (V.Duke)」。
アップテンポで快調に飛ばす3曲目「Cherokee (R.Noble)」。

ゆったりと吹き綴る4曲目「Goodbye (G.Jenkins)」。
タイトル通り原点回帰、古い感じのスタイルで演奏する5曲目「New Orleans (H.Carmichael)」。
自作のブルースで豪快にブローする6曲目「Soon All Will Know (W.Marsalis) 」。

これまた古いスタイルで吹く7曲目「Foggy Day (G.Gershwin)」。
リズムパターンに複雑な仕掛けを施した8曲目「The Song Is You (J.Kern - O.Hammerstein)」。
落ち着いたピアノ・トリオだけによる9曲目「Memories Of You (A.Razaf - E.Blake)」。
1音1音、ゆったり丁寧に吹き進む10曲目「In The Afterglow (W.Marsalis)」。

リズムアレンジが面白い、アップテンポの11曲目「Autumn Leaves (J.Prévert - J.Mercer - J.Kosma)」。
12曲目、最後に再び「Cherokee (R.Noble)」を演奏してアルバムは終了します。




Standard Time, Vol.1 / Wynton Marsalis (Columbia/CBS CK 40461)

Wynton Marsalis (tp) Marcus Roberts (p) Robert Hurst (b) Jeff "Tain" Watts (ds)
May 29&30 and September 24&25, 1986 at RCA Studio A, NYC.

01. Caravan (D.Ellington - Mills - J.Tizol) 8:18
02. April In Paris (V.Duke) 5:04
03. Cherokee (R.Noble) 2:21
04. Goodbye (G.Jenkins) 8:14
05. New Orleans (H.Carmichael) 5:41
06. Soon All Will Know (W.Marsalis) 3:36
07. Foggy Day (G.Gershwin) 7:35
08. The Song Is You (J.Kern - O.Hammerstein) 5:09
09. Memories Of You (A.Razaf - E.Blake) 4:02
10. In The Afterglow (W.Marsalis) 3:34
11. Autumn Leaves (J.Prévert - J.Mercer - J.Kosma) 6:26
12. Cherokee (R.Noble) 2:27


Standard Time, Vol. 2: Intimacy Calling



Standard Time, Vol. 3: The Resolution of Romance



Standard Time, Vol. 4: Marsalis Plays Monk



Standard Time, Vol. 5: The Midnight Blues (with strings)



Standard Time, Vol. 6: Mr. Jelly Lord


Jimmy Jones Trio (Vogue/Swing M. 33.336)2012/03/29 05:09


今回は日本で大人気の、ジミー・ジョーンズ(Jimmy Jones)です。


このトリオ編成によるアルバムは、1954年10月、サラ・ヴォーン(Sarah Vaughan)欧州ツアー同行の際、パリで録音されたもの。
元々、10インチLPで発売されたものなので、収録時間も約23分(6曲)と短いです。

ちなみに、1990年代終わり頃の日本で12インチLP、10インチLP、CDと続けて復刻されましたが、即座に売り切れ中古市場で高値で取引されていた模様。


データを調べていたら2ヶ月後の1954年12月、クリフォード・ブラウン(Clifford Brown)と共に、続けて有名ヴォーカルアルバムに参加しているんですね。いやー、調べて吃驚(笑)。

16日と18日には、名演「Lullaby Of Birdland」を含む「Sarah Vaughan (EmArcy MG 36004)」を。
指揮・編曲は、アーニー・ウィルキンス(Ernie Wilkins)。

22日と24日には、これまた名演「You'd Be So Nice To Come Home To」を含む「Helen Merrill (EmArcy MG 36006)」を録音。
こちらの指揮・編曲は、クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)と豪華ですね。


魅惑的なブロックコードから始まる、1曲目「Easy To Love」。
アーマッド・ジャマル(Ahmad Jamal)の様な、玉を転がす如く煌びやかな演奏だなあ。

2曲目「Little Girl Blue」は、装飾音符を多用した幻想的な演奏。

3曲目「Lush Life」は、ピアノソロで始まるゆったりとした演奏となってます。

4曲目「Squeeze Me」、ロイ・ヘインズ(Roy Haynes)のブラシをバックに小粋にスイングしてます。

5曲目「My Funny Valentine」、バラッド調に優雅で落ち着いた演奏・・・・。

6曲目「Good Morning Heartache」、これまた幻想的な雰囲気ですね。


歌伴ピアニストらしく控えめながら、装飾音符を多様したり小粋にスイングしたりと、ツボを押さえた演奏の連続。この感じ大雑把に言うと、カクテルピアニスト?

ジャズ・ドマニア達が、密かに愛聴する1枚って、こんな感じなのか・・・・。




Jimmy Jones Trio (Vogue/Swing M. 33.336)

Jimmy Jones (p) Joe Benjamin (b) Roy Haynes (ds)
October 28, 1954 in Paris, France.


01. Easy To Love (Cole Porter) 3:12
02. Little Girl Blue (Rodgers - Hart) 3:44
03. Lush Life (Billy Strayhorn) 3:51

04. Squeeze Me (Williams - Waller) 3:48
05. My Funny Valentine (Rodgers - Hart) 3:52
06. Good Morning Heartache (Higginbotham - Drake) 3:43


Sarah Vaughan (EmArcy MG 36004)



Helen Merrill (EmArcy MG 36006)


Albert Ayler - My Name Is Albert Ayler (Debut DEB 140)2012/03/27 07:12


今更、というかようやく、アルバート・アイラー(Albert Ayler)を聴きだしました。
で、前から一度は聴いてみたかった「Albert Ayler - My Name Is Albert Ayler (Debut DEB 140)」を。


何でこのアルバムを聴いてみたいかと言うと以前、山下達郎さんが好きなジャズのアルバムだと発言していた事を覚えていたからだが(記憶違いだったらすいません)。

1970年代初頭、デビュー当時(Sugar Babe時代)の達郎さんは、日本が誇るフリージャズの山下洋輔(p)さんと同じ事務所に所属したとかで、フリージャズもジャズ喫茶でよく聴いてた模様。

蛇足になりますが現在のツアーメンバーである、小笠原拓海(ds)さんが「山下洋輔ニュー・カルテット」に参加していて、(我々からすれば)いきなり達郎さんのバンドに加入したという流れは、歴史的事実(笑)を考慮すると、「何でやねん?」という疑問が解消される訳で・・・。


まず1曲目「Introduction by Albert Ayler」 は、本当に自己紹介(笑)。 「My Name Is Albert Ayler~」から始まり、自身のこれまでの音楽履歴を淡々と述べております。

冒頭フェードインされる、2曲目「Bye Bye Blackbird (Dixon, Henderson)」。
今まで聴いてきたこの曲とは、次元の異なる演奏が展開されてました・・・・。
バックのトリオは普通にバッキングしてるのですが、アイラーの音色とフレーズは、完全に異次元。
あまりの落差に、エリック・ドルフィーを聴いた時以来の衝撃を受けました・・・なんじゃ、こりゃ(笑)。


3曲目「Billie's Bounce (Parker)」、ややおとなし目のドルフィーといった感じか(個人的感想)。
そういえば1961年にエリック・ドルフィーが渡欧し、地元ミュージシャンバックに演奏してたから、こういうフリーキーな演奏のバックも、すんなり対応出来てたのかな?


4曲目「Summertime (Gershwin, Gershwin, Heyward)」、一番聴きやすい(当社比)演奏かも。
アイラーの演奏は、酷暑の中「こんな暑いんじゃ、やってらんねーよなー」とか、息絶え絶えに言ってるように聴こえますが(笑)。


5曲目「On Green Dolphin Street (Kaper, Washington)」、これもドルフィーの演奏と聴き比べると、面白いかもしれません。
ドルフィーの演奏は、ビバップとフリーの境界線ぎりぎりで演奏していたのに対し、アイラーの演奏は境界線をフリー方向にやや、超えてる演奏。まさに感性の赴くまま、フリーな演奏。


6曲目「C.T. (Ayler)」は、このアルバム唯一の自作曲(他は有名ジャズスタンダード)。
最初、助走の如く軽く吹きちらした後、アイラー怒涛の咆哮が始まります。
・・・その後の展開は、私の語彙では、表現出来ません。フリー好き(詳しい人)に聞いてくれ(苦笑)。


フリー界隈のミュージシャンはオーネット・コールマン(Ornette Colema)以外、気に入ったミュージシャンが見つからなかったのだが、エリック・ドルフィー(Eric Dolphy)の延長線上で聴けるアルバート・アイラーは、ようやく腰を据えて聴いてみようという気になりましたね。

名前は伏せておきますが、他のフリー系ミュージシャンで酷過ぎるモノ多かったので・・・・。




Albert Ayler - My Name Is Albert Ayler (Debut DEB 140)

Albert Ayler (ss,ts) Niels-Henning Orsted Petersen (b) Niels Brondsted (p) Ronnie Gardiner (ds)

January 14, 1963 at Danish National Radio Studios, Copenhagen, Denmark.


01. Introduction by Albert Ayler (Ayler) 1:15
02. Bye Bye Blackbird (Dixon, Henderson) 7:19
03. Billie's Bounce (Parker) 5:59
04. Summertime (Gershwin, Gershwin, Heyward) 8:46
05. On Green Dolphin Street (Kaper, Washington) 9:05
06. C.T. (Ayler) 12:01




Grachan Moncur III - Exploration (Capri Records 74048)2012/03/26 07:13


グレシャン・モンカー(Grachan Moncur III)が1963年頃、「Grachan Moncur III (tb) Jackie McLean (as) Bobby Hutcherson (vib) 」 らと、ブルーノートに残したアルバムに収録された曲の再演を含むアルバム。

「Frankenstein」の再演を見つけ、手に取ってしまったもの(苦笑)。

ピアノレスな9人編成バンド(arr by Mark Masters)による、重厚なアンサンブルがお楽しみいただけます。
全体の雰囲気は、ブルーノートにいくつかのアルバムが残る「Grachan Moncur III - Jackie McLean」チームによる演奏スタイルを踏襲しております。


Grachan Moncur III - Exploration (Capri Records 74048)

Grachan Moncur III (tb) Tim Hagans (tp) John Clark (fh) Dave Woodley (tb)
Gary Bartz (as) Billy Harper (ts) Gary Smulyan (bs)
Ray Drummond (b) Andrew Cyrille (ds)

June 30, 2004 at Bennett Studio, Englewood, NJ.


01. Exploration (Grachan Moncur III / arr by Mark Masters) 08:11
02. Monk in Wonderland (Grachan Moncur III / arr by Mark Masters) 05:26
03. Love and Hate (Grachan Moncur III / arr by Mark Masters) 08:48
04. New Africa:
Queen Tamam/New Africa/Black Call/Ethiopian Market (Grachan Moncur III / arr by Mark Masters) 09:54
05. When? (Grachan Moncur III / arr by Mark Masters) 07:34
06. Frankenstein (Grachan Moncur III / arr by Mark Masters) 06:59
07. Excursion (Grachan Moncur III / arr by Mark Masters) 02:55
08. Sonny's Back (Grachan Moncur III / arr by Mark Masters) 04:13




1曲目「Exploration」は、「Grachan Moncur III - New Africa (BYG)」収録のアップテンポ・ナンバー。
最初にソロで飛び出す活きのいいトランペットは誰かと思えば、ティム・ヘイガンス(Tim Hagans)でしたね。



2曲目「Monk In Wonderland (Grachan Moncur III)」は、1963年11月録音 『Grachan Moncur III - Evolution (Blue Note BLP 4153)』収録曲の再演。
モンク風なこの曲、重厚なアンサンブルとバッキングは、オリジナルより聴きやすいと思いますが・・・。



3曲目「Love and Hate (Grachan Moncur III)」は、1963年9月録音『Jackie McLean - Destination... Out! (Blue Note BLP 4165)』収録曲の再演。
厳かな雰囲気の中、各メンバーのソロが続いていきます。



4曲目「New Africa」は「Grachan Moncur III - New Africa (BYG)」収録、組曲風に4パート毎の演奏パターンが変わる曲。

5曲目「When?」も「Grachan Moncur III - New Africa (BYG)」収録の、ミディアムテンポの曲。
熱いトランペットソロが登場する前後のアンサンブルが、面白かったりします。


6曲目「Frankenstein (Grachan Moncur III)」は、1963年4月録音『Jackie McLean - One Step Beyond (Blue Note BLP 4137)』収録曲の再演。

この曲に、分厚いアンサンブルのバッキングがつく日が来るとは・・・(笑)。
個人的なイメージとしては、2Dの映画が3Dになったような感じ。



7曲目「Excursion」は、喧騒感漂う、フリーキーな演奏が続く3分弱の曲。

8曲目「Sonny's Back」は、ビバップ時代のうねるようなテーマを持つ曲。
これまでと違い、明るい雰囲気な曲なのですが、流石に何処かひねくれてる(笑)。

最後に登場するアンサンブルは、モロにビバップ風フレーズです。

Quasimode - Mode Of Blue (Blue Note/EMI Music Japan TOCT-26657)2012/03/24 16:44


名門ジャズレーベル「BLUE NOTE」創立70周年(2009年当時)を記念した特別企画盤。
ブルーノートに残された名曲を、独自の解釈でカヴァーしたアルバム(1曲目だけオリジナル)です。

クオシモード(Quasimode)は、日本のクラブ・ジャズ・シーンを代表するバンドだそうで・・・。
クラブ・ジャズ方面にはまったく疎い私なんですが(汗)、今更ながらこのアルバム聴きました。




Quasimode - Mode Of Blue (Blue Note/EMI Music Japan TOCT-26657)

01. Mode of Blue (Quasimode) 6:38
02. On Children (Jack Wilson) 5:36
03. Afrodisia (Kenny Dorham) 6:06
04. Little B's Poem Feat. Valerie Etienne (Bobby Hutcherson) 5:42
05. The Loner (Donald Byrd) 5:14
06. No Room for Squares (Hank Mobley) 4:38
07. Congalegre (Horace Parlan) 5:27
08. Ghana (Donald Byrd) 6:13
09. Sayonara Blues (Horace Silver) 6:10
10. African Village (Mccoy Tyner) 7:17
11. Night Dreamer (Wayne Shorter) 6:11

Quasimode
平戸祐介(pf,key) 須長和広(b) 奥津岳(ds) 松岡”matzz”高廣(per)


1曲目「Mode of Blue (Quasimode)」は、唯一のオリジナル。
ピアノによるイントロから、疾走感溢れるリズムパターンが飛び出し、最後まで一気に聴き通せる1曲。


2曲目「On Children (Jack Wilson)」は、『Jack Wilson - Easterly Winds (BN4270)』より。
パーカッションとピアノのバッキングパターンが印象的な、アップテンポ・ナンバー。



3曲目「Afrodisia (Kenny Dorham)」は、『Kenny Dorham - Afro-Cuban (BN1535)』より。
オリジナルより、現代クラブ向けなのか、乾いた感じのする演奏。



4曲目「Little B's Poem Feat. Valerie Etienne (Bobby Hutcherson)」は、 『Bobby Hutcherson - Components (BN4213)』より。
「Valerie Etienne」の、ハスキー気味なヴォーカルが入ります。



5曲目「The Loner (Donald Byrd)」は、『Donald Byrd - Slow Drag (BN4292)』より。
パーカッション入りなファンキーナンバーに仕上がってます。



6曲目「No Room for Squares (Hank Mobley)」は、『Hank Mobley - No Room for Squares (BN4149)』より。
オリジナル準拠の編曲ですが、乾いたパーカッションの音がサウンドをよりタイトにしております。



7曲目「Congalegre (Horace Parlan)」は、『Horace Parlan - Headin' South (BN4062)』より。
オリジナルと比較して、やや早めのテンポ設定かな?
ピアノとフロントのコール&レスポンスが面白いですね。



8曲目「Ghana (Donald Byrd)」は、『Donald Byrd - Byrd In Flight (BN4048)』より。
かなりひねった編曲。個人的には、やり過ぎに感じますけど・・・。
疾走感と勢いに溢れるオリジナルに比べ、ちょっと斜に構えた風の演奏です。



9曲目「Sayonara Blues (Horace Silver)」は、『Horace Silver - The Tokyo Blues (BN4110)』より。
何故か(笑)、サンバ仕立ての編曲。
これも、オリジナルのインパクトに勝てなかったに編曲(演奏)に思えます・・・。



10曲目「African Village (Mccoy Tyner)」は、『Mccoy Tyner - Time For Tyner (BN4307)』より。
パーカッションが華やかな演奏に、仕上がってます。



11曲目「Night Dreamer (Wayne Shorter)」は、『Wayne Shorter - Night Dreamer (BN4173)』より。
今回のアルバム収録曲の中で、唯一、気に入った編曲がこれ。
日本的とも形容出来る、穏やかで幻想的な演奏は、オリジナルに匹敵するナイスな編曲だと思います。

「Night Dreamer」は楽譜入手済みなので、今度、こんな感じで演奏してみたいなーとか、思ってます。



オリジナルのアルバム列挙してたら、長くなりましね。
また、次回に。

AKBB - ビッグバンド★ジブリ (P-Vine PCD-20062)2012/03/23 06:23


2010年、ジブリ映画『借りぐらしのアリエッティ』の公開を記念して発売されたアルバム。
ジブリ映画の名曲を、国立音楽大学出身の赤塚謙一 (tp,arr)率いるビックバンド、AKBB(Akatsuka Kenichi Big Band)が、カバーしたもの。

赤塚謙一 (tp,arr)さんにより書き下ろされたアレンジは、デキシー調から、ジャコ・パストリアス (Jaco Pastorius)ビックバンド風までと、ビックバンド好きな方なら喜んでいただけるであろう、多様なスタイルが揃っております。

安川亜希 (vo)さんが参加する2曲【「君をのせて(編曲:羽毛田耕士)」、「風の谷のナウシカ(編曲:野口茜)」】のヴォーカル曲も、なかなか面白く、個人的には好きですね。

またCDには抜かりなく(笑)、「カントリーロード」と「アリエッテイズ・ソング」を除く、8曲のコンダクター譜(PDF)が入っております。



1曲目は、「耳をすませば」の主題歌「カントリーロード (作詞:作曲:John Denver, Taffy Nivert, Bill Danoff)」。
ジャコ・パストリアス (Jaco Pastorius)ビックバンドによる「The Chicken」のソウル・イントロ風なイントロからスタートし、疾走感溢れるテーマへと続きます。
途中、ソロリレーを挟みつつ、転調、エンディングへとなだれ込む編曲はお見事!としか言えませんね。

譜面を見た限りでは単純な構成に思えるのに、いざ!演奏しようとすると、ニュアンスを出すのに手こずるのがこの曲です(苦笑)。
何で分かるかって?・・・・今、この曲を、必死になって練習してるからさ(笑)。

しかも、うちのバンドの指揮者(新潟在住のアメリカ人)が、さらにご無体な要求を出すもんだから、なかなかね・・・・。


「となりのトトロ」からは3曲取り上げられております。

3曲目「風の通り道(作曲:久石譲/作詞:宮崎駿)」 は、サンバ風味の軽快なアレンジ。
5曲目「ねこバス(作曲:久石譲/作詞:中川季枝子) 」は、分厚いサックスアンサンブルが素敵な、ブルースブラザーズ風ソウルフルなアレンジで。
10曲目「となりのトトロ (作曲:久石譲/作詞:宮崎駿) 」は、ゆったりとした感じでスイングしてます。


「魔女の宅急便」挿入歌、4曲目「海の見える街 (作曲:久石譲)」は、ボサノバアレンジ。
これを聴いてると、「あの日にかえりたい/松任谷由実」のサビ「青春のー♪」とか、歌いそうになってしまいます。


「借りぐらしのアリエッティ」主題歌、6曲目「アリエッティズ・ソング(作曲:S.Caby, C.Corbel/作詞:Y.Ihara, C.Corbel)」は、やや重厚なアレンジ。 同じモチーフをソロを挟みつつ、徐々に盛り上げていきます。


「崖の上のポニョ」主題歌、8曲目「崖の上のポニョ (作曲:久石譲/作詞:近藤勝也/補作詞:宮崎駿)」は、ブラス・ロック風アレンジ。 咆哮するサックスソロ、終始アゲアゲなブラス、暴れまわるリズム隊と、ファンキーな1曲であります。


「風の谷のナウシカ」の挿入曲、9曲目「ナウシカ・レクイエム(作曲:久石譲) 」は、デキシー風アレンジ。
最初聴いたとき、思わず「やられた(笑)!」と呟いてしまった曲であります。



優しく暖かい声が素敵な、安川亜希 (vo)さんによるヴォーカル曲は2曲。

「天空の城ラピュタ」挿入歌、2曲目「君をのせて (作曲:久石譲/作詞:宮崎駿) 」は、「カントリーロード」と同じ方向性を持ったアレンジ。

「風の谷のナウシカ」主題歌、7曲目「風の谷のナウシカ (作曲:細野晴臣/作詞:松本隆) 」は、ラテン風味のアレンジ。
「細野晴臣の手による隠れ名曲が、こんな風になるのか・・・・。」と、吃驚しましたね。
これは、アレンジのアイデア勝ち(笑)!




AKBB - ビッグバンド★ジブリ (P-Vine PCD-20062)

01. カントリーロード【「耳をすませば」主題歌】 (作詞:作曲:John Denver, Taffy Nivert, Bill Danoff/編曲:赤塚謙一) 4:13
02. 君をのせて【「天空の城ラピュタ」挿入歌】 (作曲:久石譲/作詞:宮崎駿/編曲:羽毛田耕士) 3:41
03. 風の通り道【「となりのトトロ」挿入歌】 (作曲:久石譲/作詞:宮崎駿/編曲:赤塚謙一) 4:52
04. 海の見える街【「魔女の宅急便」挿入歌】 (作曲:久石譲/編曲:赤塚謙一) 5:38
05. ねこバス【「となりのトトロ」挿入歌】 (作曲:久石譲/作詞:中川季枝子/編曲:赤塚謙一) 6:13
06. アリエッティズ・ソング【「借りぐらしのアリエッティ」主題歌】 (作曲:S.Caby, C.Corbel/作詞:Y.Ihara, C.Corbel/編曲:赤塚謙一) 5:07
07. 風の谷のナウシカ【「風の谷のナウシカ」主題歌】 (作曲:細野晴臣/作詞:松本隆/編曲:野口茜) 5:37
08. 崖の上のポニョ【「崖の上のポニョ」主題歌】 (作曲:久石譲/作詞:近藤勝也/補作詞:宮崎駿/編曲:赤塚謙一) 4:22
09. ナウシカ・レクイエム【「風の谷のナウシカ」挿入曲】 (作曲:久石譲/編曲:赤塚謙一) 4:12
10. となりのトトロ【「となりのトトロ」挿入歌】 (作曲:久石譲/作詞:宮崎駿/編曲:赤塚謙一) 4:19


AKBB: 赤塚謙一 (tp,arr)
米田裕也、吉田誠次 (as) 鈴木悟、山本修平 (ts) 宮崎達也 (bs)
小澤篤士、田中一徳、田村嘉専、石村奈穂 (tp)
OTG(大田垣正信)、半田信英、島田直道、高本紘行 (tb)
堤博明 (g) 挟間美帆 (pf) 内田義範 (b) 山内陽一朗 (ds)

Gest:
安川亜希 (vo) 熊本比呂志 (per) ルドウィグ・ヌニェス (timb)

arr by 羽毛田耕士(君をのせて)、野口茜(風の谷のナウシカ)


赤塚謙一とらんぺっと


Charles Mingus - Pithecanthropus Erectus (Atlantic LP 1237)2012/03/21 07:27

『The Charles Mingus Jazz Workshop』の直立猿人(Pithecanthropus Erectus)。

この作品は学生時代から大好きで、LPからカセットにダビングして愛聴してたものです。

モダンジャズというより、劇中BGMとして捉えた方が分かり易い作品。


表題曲「直立猿人(Pithecanthropus Erectus)」は、ある日、二足歩行を始めた猿人と、他の猿人達との物語を描いた、組曲風の作品。

確かチャールス・ミンガス(Charles Mingus)が見た、こんな夢の中の物語に沿った作品(4部構成)だったと記憶してます。


かつて猿人が、四つ足で這い歩きはじめた。-進化(Evolution)
やがてその中の一人だけが、二本の足で歩くようになった。-優越感(Superiority-Complex)
優越感を持った彼は、四つ足で歩く仲間を見下した。-衰微(Decline)
やがて四つ足族が決起し、横柄な直立猿人を倒してしまった。-滅亡(Destruction)


力強いウォーキングベースにのって登場する、おとろおどろしいテーマ。
悲鳴の如く咆哮するアルトサックス、ゴツゴツした感じのテナーサックスとピアノ、次々と発展していくストーリー性のある展開は、一聴しただけで強烈な印象を残します。

「A Foggy Day (Gershwin, Gershwin)」は、霧深い都会(ロンドン?)における、路上の喧騒を、ホイッスルなど交えて表現しております。

「Profile of Jackie」は、ジャッキー・マクリーン(Jackie McLean)を主役に据えた、優雅なバラッド。

「Love Chant」は「愛の賛歌」とでも訳せばいいのかな?
ゆったりとしたテーマから、普通(笑)のモダンジャズ形式によるソロが展開されます。





Charles Mingus - Pithecanthropus Erectus (Atlantic LP 1237)

Jackie McLean (as) J.R. Monterose (ts) Mal Waldron (p)
Charles Mingus (b) Willie Jones (ds)
January 30, 1956 at Audio-Video Studios, NYC.


01. Pithecanthropus Erectus (Mingus) 10:36
[Evolution / Superiority-Complex / Decline / Destruction]

02. A Foggy Day (Gershwin, Gershwin) 7:50
03. Profile of Jackie (Mingus) 3:11
04. Love Chant (Mingus) 14:59



Ted Curson - Plenty Of Horn (Old Town LP P-2003)2012/03/19 06:13


テッド・カーソン(Ted Curson)の初リーダー作にして幻の名盤「Plenty Of Horn」。
チャールス・ミンガスの「Charles Mingus Jazz Workshop」での活躍(?)をご存知の方も多いかな?


アルバム全体を通してテッド・カーソン、ソロで時々音程・リズムを乱す場面もありますが、エリック・ドルフィーを筆頭とした素晴らしいバックがそれを何とかフォローしてます(笑)。


ちなみに、エリック・ドルフィー(Eric dolphy)は、フルートによるオブリガードで2曲だけ参加。

「The Things We Did Last Summer (Cahn, Styne)」、「Bali-H'ai (Hammerstein II, Rodgers)」ですが、どちらもスローバラッド。
しかし、ドルフィー参加の曲だけ、テッド・カーソンの音程の乱れが、ピタっと止まるのが面白い所。
しかもフレーズ・音色とも、ブッカー・リトル(Booker Little)そっくりになる不思議(笑)。


1曲目は冒頭、いきなり中近東アラビア辺りに誘われる(笑)「Caravan」から。
途中、音程が怪しくなったり、リズムが乱れたり(苦笑)するが、ロイ・ヘインズ(ds)の変幻自在なサポートのお陰で、最初の勢いで聴き通せる演奏。

「Nosruc」は、ミディアムテンポの3拍子ワルツ。
ソロ2番手として登場する、ビル・バロン(Bill Barron)のコルトレーン風・硬質なテナーもいいですね。

「Dem's Blues」は、ファンキーなブルース。
ドナルド・バード(Donald Byrd)風味のソロフレーズが聴ける「Ahma (See Ya) 」は、爽快なアップテンポ・ナンバー。

最後の忙(せわ)しないフレーズが印象的な「Flatted Fifth」、エキゾチックな「Antibes」。
そして、目まぐるしくテンポと雰囲気が変わる「Mr. Teddy」で、アルバムを締めくくります。


学生当時LPで聴いた時には「Caravan」除き、全体的に散漫な印象があったアルバムですが、こうしてポイントを整理しつつ、じっくり聴き直してみると、なかなか良いアルバムだったんですね。

いやー、ジャズはホント、奥が深いわー(苦笑)。




Ted Curson - Plenty Of Horn (Old Town LP P-2003)

Ted Curson (tp) Bill Barron (ts) Eric dolphy (fl -3,7) Kenny Drew (p) Jimmy Garrison (b)
Roy Haynes (ds -1,3,6,7) Danny Richmond (ds -2,4,9) and Pete La Roca (ds -5,8)
Recorded in New York City, April 1961.


01. Caravan (Ellington, Mills, Tizol) 2:59
02. Nosruc (Curson) 6:23
03. The Things We Did Last Summer (Cahn, Styne) 4:29
04. Dem's Blues (Curson) 3:45
05. Ahma (See Ya) (Curson) 4:24
06. Flatted Fifth (Curson) 3:37
07. Bali-H'ai (Hammerstein II, Rodgers) 4:00
08. Antibes (Curson) 5:07
09. Mr. Teddy (Curson) 5:15

Joe Newman Quintet – At Count Basie's(Mercury/EmArcy SR-60696)2012/03/18 04:37


学生時代にLPで購入したアルバムを久々に聴き直したら、物凄く良かったのでご紹介します。
ある程度、ジャズを聴かないと良さが分からない作品でした(当社比)w

そういえば昔「NHK-FM」のセッションというライブ番組で、ジョー・ニューマンが「Caravan」を演奏してたのですが、このアルバムと同じ出だしでソロを演奏していた記憶が(笑)。


カウント・ベイシー楽団の黄金期に在籍(1943 - 46/1952 -61)していたジョー・ニューマン(Joe Newman)。
録音当時39才だった彼が独立した直後、ニューヨークにある「Count Basie's」でのライブです。

フロントの相方は何と、当時30才のオリバー・ネルソン(Oiver Nelson)。
ライナーノートを見るとリズム隊の3人も当時、30才前後のようですね。


アルバム1曲目は、さり気ない編曲(アンサンブル)が面白いデューク・エリントンの「Caravan」。
時々聞える興奮した観客の歓声や拍手から、エキサイトしたライブの臨場感を味わう事が出来ます。
ミュートで熱く演奏するジョー・ニューマンに続き、ダーティにブローするオリバー・ネルソンも素晴らしい。
歌伴ピアニストらしい小粋な雰囲気で、ファンキーなフレーズを弾くロイド・メイヤーも良いですね。


続いては、歌心溢れる「Love Is Here To Stay (Gershwin)」、ブルージーな「Someone To Love (Mayfield)」と続きます。


ジョー・ニューマン自作の「The Midgets」は、超アップテンポで演奏。
変幻自在にアクセントをつけるリズム隊と呼応した、フロント2人のソロが凄いですね。


「On Green Dolphin Street」は、一転してミディアムテンポのリラックスした演奏。
ソロでは、オリバー・ネルソン(ts)とアート・デイヴィス(b)が素敵なソロを聴かせてくれます。


アルバム最後を飾る「Wednesday’s Blues」は、ファンキー風味のブルース。
それぞれ、趣味の良いソロを聴かせてくれます。



ついでに「ジャズ人名事典」にも載っていない2人を、ライナー等を参考に紹介しておきます。

当時32才であったピアノのロイド・メイヤース(Lloyd Mayers)。

「Eddie Vincent's Band」、「Eddie Davis - Johnny Griffin Group」を経て、女性歌手(Dinah Washington, Josephine Baker, Nancy Wilson)の伴奏を務めていた模様。


ドラムの「Ed Shaughnessy(読めないので英語表記のままw)」は、当時33才。

「Charlie Ventura」、「Benny Goodman」、「Tommy Dorsey」などのバンドを経て、60年代後半には、カウント・ベイシー楽団にも参加。
「Doc Severinsen and the Tonight Show Band」のドラマーとして有名だそうです。




Joe Newman Quintet – At Count Basie's (1961)
Mercury/EmArcy SR-60696

Joe Newman (tp) Oliver Nelson (ts) Lloyd Mayers (p) Art Davis (b) Ed Shaughnessy (ds)
Recorded 1961 at Count Basie's Club, NYC.


01. Caravan (Ellington, Mills, Tizol) 9:51
02. Love Is Here To Stay (Gershwin) 4:39
03. Someone To Love (Mayfield) 5:52
04. The Midgets (Joe Newman) 4:28
05. On Green Dolphin Street (Kaper, Washington) 5:59
06. Wednesday’s Blues (Joe Newman) 8:13