マイルス・デイビス-ジャズ界の巨大なる山脈に挑む。 ― 2007/11/11 21:32
●カインド・オブ・ブルー
●カインド・オブ・ブルーの真実
ジャズ界には、巨大なる山の頂が2つあります。
一つは『ブルーノート・レコード(Blue Note Records)』、もう一つは『マイルス・デイヴィス(Miles Davis)』です。
極論を言えば、この2つの頂を極めてしまえば、ジャズの歴史ほぼ全てを掴んだことになります。
・・・思うところあって、これまでなるべく避けてきた『マイルス・デイヴィス』ですが、そろそろ本腰を入れて取り上げて行こうと思います。
そんな訳でまず、参考図書などを紹介します。
幸いな事に日本には、マイルスと親交のあった2人のジャズ関係者がおりますので、お二人の著作本は大いに参考とさせていただきます。
そのお二人とは、元スイング・ジャーナル編集長の中山康樹さんと、ジャズ・ジャーナリストの小川隆夫さんです。
特に「自叙伝」、「マイルス・デイヴィスの真実」、「マイルスを聴け!」は頻繁に参考にしますので、よろしくです。
●マイルス・デイビス自叙伝
●マイルス・デイヴィスの真実
●マイルスを聴け! Version 7 〔双葉文庫〕
●Miles Davis Story【DVD】
●Miles Davis - European Tour 1967【Import DVD】
『ユニバーサル JAZZ THE BEST Legendary 150』もあなどれない ― 2007/11/12 22:39
9月と10月に『ユニバーサル JAZZ THE BEST Legendary 150』として、リバーサイド、プレステッジなどの名門レーベルの名盤150枚が一挙に発売されました。
廉価版の「JAZZ THE BEST超限定\1100」シリーズは、曲順が・・・だったりしてあんまりお勧め出来なかったのですが今回は違う。
曲順も『オリジナルアルバム+ボーナス・トラック』という形で聴きやすくなっており、通常発売の模様。
マスタリングも『最新のDSDマスタリング』で、税込み1,800円。
マスタリングに費用をかけているので、(昔は2,500円前後だったことを考えれば、)妥当な価格だと思われます。
≪ユニバーサル JAZZ THE BEST Legendary 150≫
● 名門レーベルの伝説的名盤150タイトルを、至高の音質で。
● 「JAZZ THE BEST超限定\1100」シリーズから20タイトルを入れ替え。より充実したラインナップに!
● 最新のDSDマスタリングを採用
● SJ誌オリジナル・レヴューを特別掲載したブックレット付
2007年9月19日発売 100タイトル UCCO-5001 - UCCO-5100
2007年10月17日発売 50タイトル UCCO-5101 - UCCO-5150
各\1,800 (tax in)
●2007年9月19日発売 100タイトル【UCCO-5001 - UCCO-5100】
UCCO-5001 ビル・エヴァンス / ワルツ・フォー・デビイ+4
UCCO-5002 ソニー・ロリンズ / サキソフォン・コロッサス
UCCO-5003 ビル・エヴァンス / ポートレイト・イン・ジャズ[+1]
UCCO-5004 アート・ペッパー / ミーツ・ザ・リズム・セクション[+1]
UCCO-5005 レッド・ガーランド / グルーヴィー
-中略-
UCCO-5051 ウェス・モンゴメリー / ボス・ギター
UCCO-5052 レッド・ガーランド / アット・ザ・プレリュード
UCCO-5053 セロニアス・モンク / ウィズ・ジョン・コルトレーン
UCCO-5054 ブルー・ミッチェル / ブルーズ・ムーズ
UCCO-5055 ジョン・コルトレーン / ラッシュ・ライフ
-後略-
●2007年10月17日発売 50タイトル【UCCO-5101 - UCCO-5150】
UCCO-5101 アート・ペッパー / ウィズ・ウォーン・マーシュ
UCCO-5102 チェット・ベイカー / マイ・ファニー・ヴァレンタイン~チェット・ベイカー・ウィズ・ストリングス[+1]
UCCO-5103 ウェス・モンゴメリー / ソー・マッチ・ギター!
UCCO-5104 ジョージ・ウォーリントン / ザ・ニューヨーク・シーン
UCCO-5105 ソニー・ロリンズ / ザ・サウンド・オブ・ソニー[+1]
-後略-
マイルス、エヴァンス、ロリンズと手持ちの音源が多いので、ブルーノートと平行して、好きなアルバムを紹介して行こうと思います。
マイルス、ずーっと聴いてます。 ― 2007/11/13 22:46
マイルス・デイヴィス(Miles Davis)のCDは膨大で、後半に行くにつれ、難解なものが多いです。
・・・・ひたすら聴いてます。気の利いた言葉が頭に浮かぶまで。
自宅でも、車の中でも。ひたすらマイルス。
アコーステックからエレクトリック。仕事にあぶれた麻薬中毒時代の夢見心地な演奏も。
手を付けるアルバムが決まったら、順番に掲載予定。
テトラゴン/ジョー・ヘンダーソン ― 2007/11/16 22:18
9月と10月に『ユニバーサル JAZZ THE BEST Legendary 150』として、リバーサイド、プレステッジなどの名門レーベルの名盤150枚が一挙に発売されました。
今日はその中からの一枚を。
このアルバム、ジョー・ヘンダーソンのマイルストーン時代における最高作だそうです。
私は、このアルバムしか聴いてないので判断出来ませんが(笑)。
御馴染みのスタンダード、「Invitation(*1)」からハイテンションな演奏を聴くことが出来ます。
他は聴かなくとも、この緊張感溢れる「Invitation」だけは聴いて欲しいと書いておられるジャズ評論家の人もいましたねー。
マイルス・デイヴィス・クインテットの演奏でも御馴染みの「R.J.(*1)」は、作曲者でもあるロン・カーター(Ron Carter)のグーンと伸びる重低音が凄いですねー。
ドン・フリードマン(Don Friedman)のテンション高めのピアノ・バッキングが印象的な「The Bead Game(*1)」。
ロンのウネるようなベース・プレイも聴き所。
ジョーさん(以下、面倒なんでこう呼ばせてもらいます)作曲のタイトル曲、「Tetragon(*2)」は、ウネウネしたテーマ部からもうジョーさん独自の世界。
しかし、こんな捩れた(笑)テーマを作れるのは、ランディ・ブレッカー(Randy Brecker)とジョーさん位でしょうね。
「Waltz For Zweetie(*1)」、ワルツと言えばD・フリードマンの出番ですね(笑)。
そんな我々の期待を裏切らず、「サークル・ワルツ」を彷彿とさせるちょっと耽美的な演奏を聴かせてくれます。
そこにウネウネしたジョーさんが入ると途端に、雰囲気そのままに緊張感だけがアップします。
「First Trip(*2)」は、ピアノがケニー・バロン(Kenny Barron)のせいか、意外とあっさりした演奏です。
まあ他のトラックに比べてと、いう事ですが。
最後のひたすら明るい「I've Got You Under My Skin(*2)」も、いいですね。
なんだかケニー・バロンのピアノが、ジョーさんの演奏の「アク」を程好い具合に中和している様です。
・・・・出来れば最初に、1曲目(Invitation)とラスト7曲目(I've Got You ~)を聞いてみて下さいませ。
それでまず、好き嫌いを判断していただければよろしいかと思いますが。
●Tetragon / Joe Henderson Milestone MSP 9017
01. Invitation (Bronislau Kaper) *1 6:17
02. R.J. (Ron Carter) *1 5:37
03. The Bead Game (Joe Henderson) *1 8:43
04. Tetragon (Joe Henderson) *2 5:39
05. Waltz For Zweetie (Walter Bishop) *1 4:27
06. First Trip (Ron Carter) *2 5:16
07. I've Got You Under My Skin (Cole Porter) *2 5:02
*1 Joe Henderson (ts) Don Friedman (p) Ron Carter (b) Jack DeJohette (ds)
*2 Joe Henderson (ts) Kenny Barron (p) Ron Carter (b) Louis Hayes (ds)
Recorded September 27,1967 (*2) and May 16,1968 (*1)
at Plaza Sound Studios, New York City
「マイルスを聴こう」 ブルー・ヘイズ/マイルス・デイビス ― 2007/11/18 20:38
9月と10月に『ユニバーサル JAZZ THE BEST Legendary 150』として、リバーサイド、プレステッジなどの名門レーベルの名盤150枚が一挙に発売されました。
今日はその中から丁度、長ーく絶望的な麻薬中毒から抜け出した頃の、すっきりしたマイルスの演奏を。
このCDは、マイルスのワン・ホーンカルテットによる演奏を中心とした、オムニバス盤です。
比較的地味なアルバムなんですが、私は大好きで、学生時代はOJC盤のCDで良く聴いてました。
丁度(笑)4月に録音された「I'll Remember April(*4)」は、「Walkin'(Prestige LP 7076)」のセッションと同一録音です。
まずは、ケニー・クラーク(Kenny Clarke)の色香漂うブラシによる演奏に耳が向きますね。
ミュートをつけたマイルスは、ケニーの奏でる春風の様に爽やかなブラシに乗って気持ちの良い演奏を聴かせてくれます。
珍しいデイブ・シルドクラウト(Dave Schildkraut)のアルトもなかなか。
お次はこれまた珍しい、ワンホーン・バージョンの「Four(*3)」です。
マイルスは、ホレス・シルバー(Horace Silver)とアート・ブレレキー(Art Blakey)の強力なバッキングに乗って、自信に満ちた演奏を繰り広げます。
「Old Devil Moon(*3)」では、例の「バードランドの夜」を思い起こさせるようなブレイキーの変幻自在なドラムが凄いですね。
「ドアをノックする」と形容される、ブレイキー独特のリズム・フィギュアも健在です。
スロー・バラッドの「Smooch(*2)」ではなんと、あのチャールス・ミンガス(Charles Mingus)がピアノを弾いております。
それにしても結構上手いんですよ、ミンガスのピアノ。
タイトル曲でもある、若干スローテンポ気味のブルース「Blue Haze(*3)」ではマイルス、音数少なめに「ニュアンス重視」の演奏を聴かせてくれます。
ミディアムテンポの「When Lights Are Low(*1)」は、まさにほのかな明かりを眺めているような、心温まる演奏です。
アップテンポの「Tune Up(*1)」ではマイルス、最初から快調な演奏を聴かせてくれます。
ソロ2番手に登場するジョン・ルイス(John Lewis)、ドラムソロ交換で登場するマックス・ローチ(Max Roach)も気持ちよく演奏しております。
最後の「Miles Ahead(*1)」は、オリジナルLPのラーナーノートによると、「(Old)Milestones」のコード進行を元に作られているそうです。
まあ、これだけ爽やか、そして気持ちよさそうにトランペットを吹くマイルスが聴けるCDも、珍しいのではないでしょうか。
●Blue Haze / Miles Davis Prestige PRLP 7054
01. I'll Remember April (DePaul-Johnston-Raye) *4 7:52
02. Four (Miles Davis) *3 4:01
03. Old Devil Moon (Harburg-Lane) *3 3:22
04. Smooch (M.Davis-C.Mingus) *2 3:05
05. Blue Haze (Miles Davis) *3 6:09
06. When Lights Are Low (Carter-Williams) *1 3:25
07. Tune Up (Miles Davis) *1 3:53
08. Miles Ahead (Miles Davis) *1 4:28
*1
Miles Davis (tp) John Lewis (p) Percy Heath (b) Max Roach (ds)
Recorded on May 19, 1953 at WOR Studios, NYC.
*2
Miles Davis (tp) Charles Mingus (p) Percy Heath (b) Max Roach (ds)
Recorded on May 19, 1953 at WOR Studios, NYC.
*3
Miles Davis (tp) Horace Silver (p) Percy Heath (b) Art Blakey (ds)
Recorded on March 15, 1954 at Beltone Studios, NYC.
*4
Miles Davis (tp) Dave Schildkraut (as) Horace Silver (p) Percy Heath (b) Kenny Clarke (ds)
Recorded on April 3, 1954 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.
ジャズの音!!-新・ブルーノートRVGコレクション第6回発売 ― 2007/11/21 22:45
さあ、今日からは勝手に月末特集「RVGコレクション第6回(11月21日発売)」です。
今月は、老舗ブルーノートらしく「ハード・バップ~新主流派~フリー」と幅広い内容ですねー。
・・・・という訳でいつものように、今月発売10枚のラインナップから始めましょう。
TOCJ-7051 ホレス・シルヴァー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ
TOCJ-7052 リー・モーガン Vol.2 / リー・モーガン
TOCJ-7053 ハンク・モブレー / ハンク・モブレー
TOCJ-7054 タイム・ウェイツ ジ・アメイジング・バド・パウエル Vol.4 +1 / バド・パウエル
TOCJ-7055 オフ・トゥ・ザ・レイシス / ドナルド・バード
TOCJ-7056 ハブ・キャップ+1 / フレディ・ハバード
TOCJ-7057 サンディ・モーニン+1 / グラント・グリーン
TOCJ-7058 ナイト・ドリーマー+1 / ウェイン・ショーター
TOCJ-7059 ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン Vol.1 +3 / オーネット・コールマン
TOCJ-7060 ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン Vol.2 +3 / オーネット・コールマン
今月は、集中して掲載すると疲れるので、「マイルスを聴こう」と「ユニバーサル JAZZ」を間に入れながら、適度(笑)にやっていこうかと思います。
「ユニバーサル JAZZ」 イン・パーソン+2/ボビー・ティモンズ ― 2007/11/24 22:48
9月と10月に『ユニバーサル JAZZ THE BEST Legendary 150』として、リバーサイド、プレステッジなどの名門レーベルの名盤150枚が一挙に発売されました。
今日はその中から、ファンキージャズ極め付きのライブ・アルバムを。
1961年の秋、ボビー・ティモンズ(Bobby Timmons)はジャズ・メッセンジャーズを退団して自らのトリオを結成しました。
そういえばその年のお正月には、ジャズ・メッセンジャースの一員として日本に初来日を果たし、各地で大歓迎を受けたようですね。
さて、このヴィレッジヴァンガードで録音されたライブアルバム、とーっても濃い(笑)です。熱気ムンムン(死語)で、ファンキー。
このコテコテ味の濃さに慣れてしまうと、もう大変(笑)。吉本興業のギャグで育った関西人のように、後には戻れませーん(一部、オオゲサに表現)。
もう、1曲目の「枯葉(Autumn Leaves)」からコテコテ(笑)。ぼーっと聴いてると「Moanin'」と聴き間違えてしまう程、濃厚な風味漂っております。
この演奏、私の心の中の「枯葉」の3大名演として記憶しております。ちなみにその他は、ビル・エヴァンスの端正で知的な「枯葉」、ウイントン・ケリーのお小粋な「枯葉」です。
ロン・カーターの重低音ベースが会場中に轟く、アップテンポの「So Tired」は、このアルバム中で一番の聴き所です。
メンバー全員が爆走するこの曲の破壊力(笑)に対抗出来るのは多分、「Us Three / Horace Parlan(Blue Note BST84037)」くらいなものでしょう。
まあ、セコイCDラジカセで聴いても物凄い圧迫感と共に、音の塊が迫って来ますよ。
いやーしかし、ファンキーナンバーを演奏する時のロン・カーターがこんなに凄いとは。ホント、参ったね。
・・・・私の場合いつも、強力な最初の2曲だけ聴けば、満足なので、残りは適当に(笑)。
そういえば、「時さえ忘れて(I Didn't Know What Time It Was)」と「朝日のごとく爽やかに(Softly, As In A Morning Sunrise)」は、端正なトリオ・アルバム「Sonny Clark Trio(Blue Note 1579)」にも収録されていますね。
この鼻血が吹き出る位にファンキーな演奏と聴き比べてみるのも楽しいかと思います。
意表を突いて、R・カーターの重低音ベースがテーマを演奏する「朝日~」なんて聴いていると、重さでお日様が沈んでいくのではないかと思うほど、暑苦しい(笑)雰囲気漂ってます。
ほんまにファンキー、ファンキーなアルバムなので、コテコテ風味が嫌いな方はご注意を。
●The Bobby Timmons Trio In Person +2 Riverside RLP 391
01. Autumn Leaves (Mercer-Kosma-Prevert) 7:59
02. So Tired (B.Timmons) 6:24
03. Goodbye (G.Jenkins) 4:46
04. Dat Dere (B.Timmons) -theme- 0:55
05. They Didn't Believe Me (Raynolds-Kern) 6:47
06. Dat Dere (B.Timmons) 4:30
07. Popsy (B.Timmons) 6:12
08. I Didn't Know What Time It Was (Rodgerts-Hart) 8:14
09. Softly, As In A Morning Sunrise (Hammerstein-Romberg) 5:31
10. Dat Dere (B.Timmons) -theme- 0:56
Bobby Timmons (p) Ron Carter (b) Albert "Tootie" Heath (ds)
Recorded on October 1, 1961 at "Village Vanguard", NYC.
新・ブルーノートRVGコレクション第6回より-ホレス・シルヴァー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ ― 2007/11/25 17:04
えー、超有名盤についてコメントするには、結構勇気が必要ですね(笑)。アルバム関連の資料も膨大で、頭の中で整理するのも一苦労。
このアルバムは、10インチ盤「Horace Silver Quintet Vol.1(5058)」、「同 Vol.2(5062)」として発売されたものを12インチ盤として再発する際、メンバーが同じであることから、「Horace Silver & The Jazz Messengers」と改名したものです。
ジョーク・ボックス用シングルとしてA面を「DOODLIN'」、B面を「THE PREACHER」としてカップリングして発売した所、「THE PREACHER」が大ヒットしたそうです。
余談ですが、オーナーのアルフレッド・ライオンは、「THE PREACHER」の曲調は好みでは無かったことを、インタビューで度々答えています。
『ブルーノートの真実/小川隆夫著』には、「でも、ヒットすると思っていた。それで随分ブルーノートは救われた。」とアルフレッドの言葉が続くので、経営判断として(渋々?)シングルを発売したことが判ります。
そういえばもう一方の「DOODLIN'」、ディジー・ガレスピーのビックバンドが演奏レパートリーに加えていましたね。
それでは、ぼちぼち演奏曲目に移りましょうか。
軽快な1曲目「ROOM 608」は、後に発表される「Cool Eyes」を思わせる曲調です。
ホレスの利用していたこの608号室にはピアノがあり、マイルス・デイヴィスもよくたむろ(笑)していたとか。
ブルージーな「CREEPIN' IN」では、ちょっと「Nica's Dream」を思い出されるフレーズが出てきます。
このデジャ・ヴ感は何だろう?特にセカンド・リフのあたりが・・・・。
ド派手な「STOP TIME」は、「THE PREACHER」のヴァリーションみたいですね。
こちらの方がややハード・バップ寄りで、弾け方が足りないとも言えます(笑)。
「TO WHOM IT MAY CONCERN」は「セニョール・ブルース」の原型みたいな曲調の、エキゾチックなナンバーです。
この曲も素敵なセカンド・リフが挿入されます。
アート・ブレイキーのソロから始まる「HIPPY」は、「B・ミッチェル~J・クック」時代のように、複雑なテーマと次々と新しいリフが登場する曲です。
この曲は、楽譜を覚えるのは大変そう。ビック・バンド並にこんな複雑な曲は、暗譜(楽譜を覚えて演奏する)したくないなあ(笑)。
大ヒットした「THE PREACHER」は、イギリスに伝わる『Show Me The Way To Go Home』なる曲を元にして作曲したものだそうです。
軽快なマーチ風のリズムに乗って、全員がハッピー(能天気?)な演奏を繰り広げるのが面白いですね。
「HANKERIN'」は、タイトルでもなんとなく判るように、ハンク・モブレーの作品です。
正統派ハード・バップ!といった風情の曲調に、ホレスのごつごつしたバッキングが入ると、ホレスの作品みたいに聴こえるのが面白いかな。
ラストの「DOODLIN'」はブルースなのに途中、セカンド・リフがあったりとソロにテーマに仕掛け満点の作品です。
ケニー・ドーハムのソロで聴ける、重低音を駆使した忙しないバッキングが、またホレスらしさを感じさせます。
●TOCJ-7051 ホレス・シルヴァー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ
●HORACE SILVER & THE JAZZ MESSENGERS / HORACE SILVER Blue Note BLP 1518
01. ROOM 608 (Horace Silver) *1
02. CREEPIN' IN (Horace Silver) *1
03. STOP TIME (Horace Silver) *1
04. TO WHOM IT MAY CONCERN (Horace Silver) *2
05. HIPPY (Horace Silver) *2
06. THE PREACHER (Horace Silver) *2
07. HANKERIN' (Hank Mobley) *2
08. DOODLIN' (Horace Silver) *1
*1
Kenny Dorham (tp) Hank Mobley (ts) Horace Silver (p) Doug Watkins (b) Art Blakey (ds)
Recorded on November 13, 1954 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.
*2
Kenny Dorham (tp) Hank Mobley (ts) Horace Silver (p) Doug Watkins (b) Art Blakey (ds)
Recorded on February 6, 1955 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.
新・ブルーノートRVGコレクション第6回より-リー・モーガン Vol.2-リー・モーガン ― 2007/11/27 22:20
天才少年リー・モーガン(Lee Morgan)のブルーノートにおける2枚目のリーダー作です。
とーっても地味な作品なので今まで意識して聴いたことがなかったのですが、連続して聴いてみるとなかなか面白い作品でした。
きっちりと構成されたバック・アンサンブルに乗り、各メンバーの素敵なソロが繰り広げられます。
ベニー・ゴルソンの「WHISPER NOT」でモーガンは、テーマ部とアンサンブルをオープンで吹き、ソロはミュートを装着してキュートなフレーズを連発します。
その他、ミス・リード気味ではありますがアルトのケニー・ロジャースのソロが印象に残ります。
タイトル通りラテン風味の「LATIN HANGOVER」では、先発のH・モブレーが流暢なソロを披露した後、モーガンが登場。
ゴルソンらしいアンサンブルに乗ってモーガンは、一気に吹き倒します。この曲でもK・ロジャーズの辛口気味のソロが目立ちますね。
最後にセカンド・リフが登場するあたり、ゴルソンもホレス・シルバーを意識しているのかな?
軽快なアップテンポ・ナンバー「HIS SISTER」は、ゴルソンでは無くオーウェン・マーシャル(Owen Marshall)の作曲です。
トランペッターが好みそうな曲調(あくまでも私の主観!)であるためか、モーガンも快調なソロを聴かせてくれます。
「SLIGHTLY HEP」は、いきなりゴルソンの有名曲「Five Spot After Dark」にも使われたフレーズが飛び出して思わず笑ってしまします。
最後に登場するモーガンですが、ソロの後半には高揚してきたのか段々大胆なフレーズが飛び出します。
バラッドの「WHERE AM I」はモーガンだけがテーマ・メロディを吹き、他のメンバーはアンサンブルに回ります。
バラッドなのに挑発的なフレーズがポンポン飛び出すあたり、モーガンの若くてまだまだヤンチャな面を垣間見ることが出来ます。
ラストの「D'S FINK」は、ホレス・シルバーが書きそうなファンキーなラテン・ナンバ-です。
ここでのモーガンは、時々音をひしゃげさせながら大胆な音使いのソロを展開します。
しかしまあ10代(当時18才?)の少年が、こんな大胆なソロを吹くことが出来るなんて・・・・・ホント、恐れ入ります。
●TOCJ-7052 リー・モーガン Vol.2 / リー・モーガン
●LEE MORGAN Vol.2 SEXTET / LEE MORGAN Blue Note BLP 1541
01. WHISPER NOT (Benny Golson) 7:17
02. LATIN HANGOVER (Benny Golson) 6:40
03. HIS SISTER (Owen Marshall) 6:29
04. SLIGHTLY HEP (Benny Golson) 6:23
05. WHERE AM I (Benny Golson) 5:45
06. D'S FINK (Owen Marshall) 7:41
Lee Morgan (tp) Kenny Rodgers (as) Hank Mobley (ts) Horace Silver (p) Paul Chambers (b) Charlie Persip (ds)
Benny Golson (arr) Owen Marshall (arr)
Recorded on December 2, 1956 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.
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