新・ブルーノートRVGコレクション第6回より-ホレス・シルヴァー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ2007/11/25 17:04


 えー、超有名盤についてコメントするには、結構勇気が必要ですね(笑)。アルバム関連の資料も膨大で、頭の中で整理するのも一苦労。


 このアルバムは、10インチ盤「Horace Silver Quintet Vol.1(5058)」、「同 Vol.2(5062)」として発売されたものを12インチ盤として再発する際、メンバーが同じであることから、「Horace Silver & The Jazz Messengers」と改名したものです。

 ジョーク・ボックス用シングルとしてA面を「DOODLIN'」、B面を「THE PREACHER」としてカップリングして発売した所、「THE PREACHER」が大ヒットしたそうです。

 余談ですが、オーナーのアルフレッド・ライオンは、「THE PREACHER」の曲調は好みでは無かったことを、インタビューで度々答えています。
 『ブルーノートの真実/小川隆夫著』には、「でも、ヒットすると思っていた。それで随分ブルーノートは救われた。」とアルフレッドの言葉が続くので、経営判断として(渋々?)シングルを発売したことが判ります。

 そういえばもう一方の「DOODLIN'」、ディジー・ガレスピーのビックバンドが演奏レパートリーに加えていましたね。


 それでは、ぼちぼち演奏曲目に移りましょうか。

 軽快な1曲目「ROOM 608」は、後に発表される「Cool Eyes」を思わせる曲調です。
 ホレスの利用していたこの608号室にはピアノがあり、マイルス・デイヴィスもよくたむろ(笑)していたとか。

 ブルージーな「CREEPIN' IN」では、ちょっと「Nica's Dream」を思い出されるフレーズが出てきます。
 このデジャ・ヴ感は何だろう?特にセカンド・リフのあたりが・・・・。

 ド派手な「STOP TIME」は、「THE PREACHER」のヴァリーションみたいですね。
 こちらの方がややハード・バップ寄りで、弾け方が足りないとも言えます(笑)。

 「TO WHOM IT MAY CONCERN」は「セニョール・ブルース」の原型みたいな曲調の、エキゾチックなナンバーです。
 この曲も素敵なセカンド・リフが挿入されます。


 アート・ブレイキーのソロから始まる「HIPPY」は、「B・ミッチェル~J・クック」時代のように、複雑なテーマと次々と新しいリフが登場する曲です。
 この曲は、楽譜を覚えるのは大変そう。ビック・バンド並にこんな複雑な曲は、暗譜(楽譜を覚えて演奏する)したくないなあ(笑)。

 大ヒットした「THE PREACHER」は、イギリスに伝わる『Show Me The Way To Go Home』なる曲を元にして作曲したものだそうです。
 軽快なマーチ風のリズムに乗って、全員がハッピー(能天気?)な演奏を繰り広げるのが面白いですね。

 「HANKERIN'」は、タイトルでもなんとなく判るように、ハンク・モブレーの作品です。
 正統派ハード・バップ!といった風情の曲調に、ホレスのごつごつしたバッキングが入ると、ホレスの作品みたいに聴こえるのが面白いかな。

 ラストの「DOODLIN'」はブルースなのに途中、セカンド・リフがあったりとソロにテーマに仕掛け満点の作品です。
 ケニー・ドーハムのソロで聴ける、重低音を駆使した忙しないバッキングが、またホレスらしさを感じさせます。


●TOCJ-7051 ホレス・シルヴァー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ




●HORACE SILVER & THE JAZZ MESSENGERS / HORACE SILVER Blue Note BLP 1518

01. ROOM 608 (Horace Silver) *1
02. CREEPIN' IN (Horace Silver) *1
03. STOP TIME (Horace Silver) *1
04. TO WHOM IT MAY CONCERN (Horace Silver) *2

05. HIPPY (Horace Silver) *2
06. THE PREACHER (Horace Silver) *2
07. HANKERIN' (Hank Mobley) *2
08. DOODLIN' (Horace Silver) *1

*1
Kenny Dorham (tp) Hank Mobley (ts) Horace Silver (p) Doug Watkins (b) Art Blakey (ds)
Recorded on November 13, 1954 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.

*2
Kenny Dorham (tp) Hank Mobley (ts) Horace Silver (p) Doug Watkins (b) Art Blakey (ds)
Recorded on February 6, 1955 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.


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