ヒア・ティス/ルー・ドナルドソン-新・ブルーノートRVGコレクション第2期第2回発売2008/09/03 23:15

BN4066 - Here Tis - Lou Donaldson

 このアルバム、ルーさん(ルー・ドナルドソンだと長いので以後、こう呼ぶ)が見つけてきた2人の新人さんの参加が嬉しいところです。
 その2人とは、グラント・グリーン(Grant Green)ベイビー・フェイス・ウィレット("Baby Face" Willette)です。

 ホーン奏者のように単音で、やや泥臭いフレーズを演奏するグラント・グリーン。
 R&B寄りで、ジミー・スミス並みにダイナミックなオルガンを演奏するベイビー・フェイス・ウィレット。


 ・・・で、1961年1月23日に『Here 'Tis / Lou Donaldson (BN4066)』を録音した後が凄い(笑)。
 このニュー・フェイスをブルーノートは気に入った事が、立て続けにリーダー作品を録音したことで容易に想像付きます。

 5日後の1961年1月28日には、ドラムをベン・ディクソン(Ben Dixon)に変えたトリオで『Grant's First Stand / Grant Green (BN4064)』を録音。
 7日後の1961年1月30日には、さらにテナーのフレッド・ジャクソン(Fred Jackson)を迎えてカルテットで『Face To Face / "Baby Face" Willette (BN4068)』を録音します。


 アルバムはスタンダードの「A Foggy Day」を除き、全てブルース・コードの曲だそうです。

 ベイビー・フェイス・ウィレットのオルガンによるイントロから始まる「A Foggy Day」
 ソロ一番手はグラント・グリーンで、2番手がベイビー・フェイス・ウィレットというのも心憎い演出(笑)。
 2人の後見人役のルーさんは、相変わらずマイペースにリラックスした演奏を聴かせてくれます。

 タイトル曲の「Here 'Tis」は、R&Bテイストのスロー・ブルース。
 いきなり始まる、ベイビー・フェイス・ウィレットのダウン・トゥ・アースなソロがR&Bテイストを醸し出します。

 チャーリー・パーカー作曲の「Cool Blues」ではルーさん、軽快なリズムに乗りバップ風フレーズを飄々として演奏します。

 ベタなブルースという表現がぴったりな「Watusi Jump」、ラストのR&B風ブルース「Walk Wid Me」まで演奏ポテンシャルは高めのまま推移していきます。



Here 'Tis / Lou Donaldson Blue Note BN4066

01. A Foggy Day (Gershwin) 6:35
02. Here 'Tis (Lou Donaldson) 9:24
03. Cool Blues (Charlie Parker) 6:50

04. Watusi Jump (Lou Donaldson) 7:29
05. Walk Wid Me (Lou Donaldson) 8:36


Lou Donaldson (as) "Baby Face" Willette (org) Grant Green (g) Dave Bailey (ds)
Recorded on January 23, 1961 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.


TOCJ-7127 ヒア・ティス/ルー・ドナルドソン [BN4066]
TOCJ-7127 Here 'Tis / Lou Donaldson (RVG) [BN4066]



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