新・ブルーノートRVGコレクション第9回より-処女航海 - ハービー・ハンコック ― 2008/03/01 20:01
大ベストセラーでありモード・ジャズ・アルバムの金字塔と言われる『処女航海 / ハービー・ハンコック』。
この作品誕生のきっかけは、ハービーが書き下ろした「男性化粧品(オーデコロンらしい)のCMテーマ」なんだだそうです。
最初タイトルをつけずピアノ・ソロのみの録音を、クライアントに渡した『処女航海』
ある時ハービーがTVを見ていると、ヨットが映っているシーンで「何とかオーデコロン、処女航海の香り」というキャッチ・コピー付きで渡した曲が流れていたそうです。
・・・・ハービーはそのキャッチ・コピーをいただいた訳です(笑)。
そこで思いついたのか、早速彼は『処女航海』と名付けた曲をクインテット用に編曲。
『処女航海』をテーマに、残りの曲を次々と作曲していったとのこと。
トータル・アルバムにするため通常、セールスを考えて1曲は入れるジャズ・ロック調の曲もあえて入れなかったそうです。
そのあたりの経緯は『ブルーノート・ジャズ/小川 隆夫著 (平凡社新書)』に詳しく掲載されているので気になった方はどうぞ。
各曲は、次のようなストーリーを想定して作曲されたとのこと。収録時間の関係か、順番は若干入れ替わってますが(笑)。
『初めて海に出て(Maiden Voyage)、台風に遭遇したり(The Eye Of The Hurricane)、そこから脱出して(Survival Of The Fittest)、平穏な海原でイルカの群れを見たり(Dolphin Dance)、小さな生物の神秘に驚かされる(Little One)。』
アルバムに収録されている曲は以後、『V.S.O.P』やトリオにより数え切れない程再演されておりますので、聴き比べてみるのも面白いかもしれません。
メンバーではやはり、マイルスの替わりに参加したフレディ・ハバード(Freddie Hubbard)の溌剌とした演奏がいいですね。
後年結成される『V.S.O.P(Very Special Onetime Performance)』も、フレディーが活躍してましたしね。
MAIDEN VOYAGE / HERBIE HANCOCK Blue Note BST-84195
01. Maiden Voyage (Herbie Hancock) 7:55
02. The Eye Of The Hurricane (Herbie Hancock) 5:58
03. Little One (Herbie Hancock) 8:46
04. Survival Of The Fittest (Herbie Hancock) 10:03
05. Dolphin Dance (Herbie Hancock) 9:16
Freddie Hubbard (tp) George Coleman (ts) Herbie Hancock (p) Ron Carter (b) Tony Williams (ds)
Recorded on March 17, 1965 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
TOCJ-7090 処女航海 / ハービー・ハンコック
ブルーノート・ジャズ―アルフレッド・ライオンと50人のジャズメン/小川 隆夫著 (平凡社新書)
新・ブルーノートRVGコレクション第9回より-ザ・サイドワインダー+1 - リー・モーガン ― 2008/03/03 14:46
ビルボード誌のHOT100での最高位はアルバム部門で25位、シングル部門で81位という大ヒット・アルバム。
・・・・これがリー・モーガンの復帰作『ザ・サイドワインダー』です。
またタイトル曲『ザ・サイドワインダー』は、自動車メーカー(クライスラー)のCMソングにも採用されていたそうです。
『ザ・サイドワインダー』のヒットを受けブルーノートは、1曲目にジャズ・ロックを収録するようになりました。
ハービー・ハンコックの「ウォーターメロン・マン」をたまたま耳にしたモーガン、自分もこんな8ビートの曲を演奏したい、とオーナーのアルフレッド・ライオンに申し出たそうです。
最初ピアノには、ハービー・ハンコックを使いたいと思っていたそうですが、ハービーが気乗りせずにやんわりと拒否(笑)。
替わりに近所に住んでいた、バップ・ピアノに傾倒するバリー・ハリス(Barry Harris)を紹介したとのこと。
軽快な8ビートに乗って、シリアスなジャズを演奏していたメンバーがジャズ・ロックを演奏する・・・・大ヒットの要因は、このあたりにもあるのでしょうかねえ。
2曲目は、ラテン調マイナー・アップテンポ・ナンバー「Totem Pole」。
ビリー・ヒギンズのドラムに煽られ、エキゾチックでカッコいいフレーズを連発するモーガン、いいなあ(笑)。
なお追加曲として、「Totem Pole」の別テイクも収録されておりますので、本テイクと聴き比べてみてくださいまし。
3曲目は、モーガンの真面目(笑)な友人に捧げた3拍子の「Gary's Notebook」。
リズム・パターンが結構変化する、面白い曲です。ドラムのキメ・フレーズも多い(笑)し。
バリー・ハリス(Barry Harris)のピアノ・ソロから始まる4曲目「Boy, What A Night」。
3拍子のジャズ・ロックかと思いきや裏ライナーを見ると、12/8拍子という変拍子で演奏されているそうです。
ジョー・ヘンダーソン(Joe Henderson)の軽快なソロを受けて、お次に登場するモーガン。
キメ・フレーズをバシ!バシ!キメてくれます。途中、キュートなハーフ・バルブ奏法もやってます!
ラストはエンディングに相応しい「Hocus-Pocus」。
メンバー全員が気持ちよさそうにソロを演奏、後半にはビリー・ヒギンズのドラム・ソロもあります。
蛇足ですがこのアルバムが好きな私、自家用車の色を白にし、ナンバーも『4157』を取得してたりします。
なんでうちの車、人には言ってませんが、裏の名前を『サイドワインダー号』と言います。
番号取得の手続きをするとき担当さんから、「これ何から取った番号なの?」と聞かれかしたが・・・・。
・・・・ジャズ・ファン(しかもマニア)以外には、説明出来ねえ(笑)。
THE SIDEWINDER / LEE MORGAN +1 Blue Note BST-84157
01. The Sidewinder (Lee Morgan) 10:25
02. Totem Pole (Lee Morgan) 10:13
03. Gary's Notebook (Lee Morgan) 6:07
04. Boy, What A Night (Lee Morgan) 7:31
05. Hocus-Pocus (Lee Morgan) 6:23
06. Totem Pole (Lee Morgan) -alternate take-
Lee Morgan (tp) Joe Henderson (ts) Barry Harris (p) Bob Cranshaw (b) Billy Higgins (ds)
Recorded on December 21, 1963 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
TOCJ-7089 ザ・サイドワインダー+1 / リー・モーガン
新・ブルーノートRVGコレクション第9回より-ブルー・トレイン+2 - ジョン・コルトレーン ― 2008/03/05 19:35
ジャズ界で最も有名だと思われるブルース「BLUE TRAIN」を収録したアルバム。
たまたま行った、お茶の水のディスク・ユニオンのアナログ・コーナーでこの曲が流れた時には感動したものです。
「マニアが集うジャズのお店の店員さんでも、この曲好きなんだなあ・・・(笑)」
今回の再発には、追加曲が2曲程収録されておりますが・・・蛇足っぽいなあ(笑)。
特に「BLUE TRAIN」はリハーサル・テイクらしく、かなりラフな仕上がりです。
なので、よっぽどのコルトレーン・ファン以外にはお勧めしません。ということで今回は無視(笑)。
このアルバム誕生のキッカケは、麻薬代が欲しいコルトレーンがカーティス・フラーの入れ知恵(!)で、ブルーノートのオフィスに出向いたことから始まります。
オフィスではいろいろな出来事があり、具体的な話もそこそこにまんまと(笑)レコーディングの前金名目でお金を受けとったコルトレーン。
・・・でも根が真面目なのかコルトレーン、律儀に後日、本当にレコーディングを実施します。
またフロントのメンバー3人は、コルトレーンがレギュラー・グループを結成したいと思わせる程、いつも一緒に演奏していたそうです。
ただ当初の録音予定では、フラーを除く5人(クインテット)を予定していたそうです。
しかし本番前日、地下鉄の駅でコルトレーンはフラーと偶然出合ってしまったことで、話の流れから急遽、フラーも参加することになったそうです。
フラー曰く、『私の一言で決まったレコーディングなんだから』・・・(笑)。コルトレーンも断れなかった訳ですね。
朝靄を掻き分けて、コルトレーン達を乗せた電車が進んでいるかのような錯覚を覚える「BLUE TRAIN」。
トレーンもブルース進行の曲だと信じがたい、細分化したソロを披露してくれます。
お次はリズム隊が倍のテンポを刻む中、悠々とカッコいいフレーズを連発するリー・モーガン。
フロント陣最後に登場するフラー、倍のテンポになっても、慌てず落ち着いてますねー。
あとソロのバックに入るバッキング・フレーズも効果的。
以降はリズム隊のソロ。
程好くブルージーなドリューのピアノ・ソロ、ゆったりとしたチェンバースのベース・ソロと隙なし。何度聴いてもいいわー(笑)。
コルトレーンがテーマメロディを主導する「MOMENT'S NOTICE」、「Ginat Step」みたいなテーマからそのままコルトレーンのソロに突入。
お得意の、途中で音をしゃくりあげるフレーズを入れながら一気に吹ききります。
フラーのノホホン(笑)としたソロの後、コルトレーン同様に音をハーフ・バルブでひしゃげさせながらモーガン登場。
いつも以上にキラキラした音色で、彼独特の破天荒(?)なフレーズを連発します。
まあ、なんであんなにカッコ良く決まるフレーズが次々に出てくるんでしょうね?
後半はアップ・テンポ・ブルースの「LOCOMOTION」。
フロント陣がソロに入る直前、バックが演奏を止め、ソロ担当者だけがカデンツァ風に吹きまくる演出が心憎いですねー。
ソロの最後はフィリー・ジョー・ジョーンズ。ちょっと長めですが、飽きさせない構成は流石。
バラッドの「I'M OLD FASHIONED」、この位のテンポだと魅惑の低音楽器(笑)、フラーのトロンボーンが冴えますね。
爽やかなテーマの「LAZY BIRD」、タイトルは1956年に共演したタッド・ダメロン(Tadd Dameron)の「Lady Bird」をもじったものでしょうか?
この曲、3管ならではの分厚いアンサンブルがいいですね。
ちなみにダメロンとの共演盤とは、この前ご紹介した『Mating Call / Tadd Dameron - John Coltrane (Prestige PRLP-7070)』の事です。
BLUE TRAIN / JOHN COLTRANE Blue Note BST-81577
01. BLUE TRAIN (John Coltrane) 10:39
02. MOMENT'S NOTICE (John Coltrane) 9:07
03. LOCOMOTION (John Coltrane) 7:12
04. I'M OLD FASHIONED (Kern-Mercer) 7:55
05. LAZY BIRD (John Coltrane) 7:04
06. BLUE TRAIN (John Coltrane) -alternate take-
07. LAZY BIRD (John Coltrane) -alternate take-
Lee Morgan (tp) Curtis Fuller (tb) John Coltrane (ts) Kenny Drew (p) Paul Chambers (b) Philly Joe Jones (ds)
Recorded on September 15, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.
TOCJ-7085 ブルー・トレイン+2 / ジョン・コルトレーン
新・ブルーノートRVGコレクション第9回より-ソニー・クラーク・トリオ+3 - ソニー・クラーク ― 2008/03/07 20:14
最も日本人の感性にフィットしていると思われるソニー・クラーク(Sonny Clark)のトリオ作品。
「後髪が引かれる」とも形容される、バック・ビートを強調した演奏を堪能出来る1枚です。
このアルバムでは、ポール・チェンバース(Paul Chambers)とフィリー・ジョー・ジョーンズ(Philly Joe Jones)という堅実なメンバーに支えられ、哀愁漂うシングル・トーンによるソロを全編で展開しています。
最初に発売されたCDでは、ラズウェル細木さんの漫画のネタにされる程、曲順が大幅に入れ替えられておりましたが、このCDでは元通りの曲順+追加曲に再構成。
1曲目はアップテンポの「Be-Bop」、クラークのシングル・トーンによる長めのフレーズを、思う存分ご堪能下さい。
スタンダードの「時さえ忘れて(I Didn't Know What Time It Was)」で、ちょっと一休み。
そして、(多分)ドラムとベースをフューチャーする為に書かれた「Two Bass Hit」では、フィリー・ジョー・ジョーンズの華麗なステック捌きをお楽しみ下さい。
タッド・ダメロンの「Tadd's Delight」、ポール・チェンバースがソロ1番手に登場。
ウキウキするシャッフル気味のリズムに乗り、クラークも楽しそうにソロを綴って行きます。
ややスローテンポの「朝日のようにさわやかに(Softly,As In A Morning Sunrise)」、この位のテンポだとクラークのブルージーさが強調されますね。
ラストは無伴奏ソロによる「四月の思い出(I'll Remember April)」。
ややテンポを崩しながらフレーズを重ねて行くクラーク。朝日~よりも、こちらの方が爽やかかもしれません。
日本のジャズ・ファンの中では「クール・ストラッティン」と同様、愛聴される方が多いアルバムなのではないでしょうか?
・・・なお今回のCDでは、このあと別テイクが3曲程追加されております。
SONNY CLARK TRIO / SONNY CLARK Blue Note BST-81579
01. Be-Bop (Dizzy Gillespie) 9:52
02. I Didn't Know What Time It Was (R.Rodgers-L.Hart) 4:20
03. Two Bass Hit (J.Lewis-D.Gillespie) 3:42
04. Tadd's Delight (Tadd Dameron) 6:00
05. Softly,As In A Morning Sunrise (S.Romberg-O.Hammerstein) 6:31
06. I'll Remember April (DePaul-Raye-Johnston) 4:52
07. I Didn't Know What Time It Was (R.Rodgers-L.Hart) -alternate take- 4:18
08. Two Bass Hit (J.Lewis-D.Gillespie) -alternate take- 3:59
09. Tadd's Delight (Tadd Dameron) -alternate take- 5:00
Sonny Clark (p) Paul Chambers (b) Philly Joe Jones (ds)
Recorded on October 13, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.
TOCJ-7086 ソニー・クラーク・トリオ+3 / ソニー・クラーク
新・ブルーノートRVGコレクション第9回より-フェイス・トゥ・フェイス+2 - ベイビー・フェイス・ウィレット ― 2008/03/10 23:06
『FACE TO FACE / BABY FACE WILLETTE』は、乗りの良いオルガンにソウフルフルなギター、そこにR&Bテイストのドラムとサックスが絡みあう聴きやすい一枚。
再発LPから始まり、CDは何種類買ったことか・・・・1997年発売の「connoisseur cd series」では、録音当時のサングラスをかけたリーダーの写真なんかが掲載されております。
つい最近まで、J-Wave などのFM曲で「Whatever Lola Wants (Sarah Vaughan) / Gotan Project Remix」が、パワー・プレイされておりました。
この曲、1955年のミュージカル(数年後に映画化)「くたばれヤンキース」の中の1曲だったそうですね。知らなかったー。
でも私が「Whatever Lola Wants」を聴いて思い出すのは、このアルバムです。
ちなみにRVG紙ジャケ版のライナーには、シカゴジャズ資料館のテリー・マーティン氏が『オルガン=サックス・ジャンルにおける究極の古典ではないだろうか』と賞賛しています。
私もこのR&Bテイスト満載、ソウルフルなアルバムがなければ、オルガン・ジャズにのめり込むことが無かったような気がします。
オープニングのチャッチーな「SWINGIN' AT SUGAR RAY'S」、ダウン・トゥ・アースな「GOIN' DOWN」、そして日本人が好みそうなメロディーの「WHATEVER LOLA WANTS」
後半(LP時代はB面)は、縦乗り気味の楽しい「FACE TO FACE」、哀愁漂う「SOMETHING STRANGE」、最後はR&Bテイストの「HIGH 'N LOW」で締めくくります。
また追加された2曲は、本テイクとあんまり遜色ない出来で、一部演奏構成が異なったりして楽しめます。
FACE TO FACE / BABY FACE WILLETTE Blue Note BST-84068
01. SWINGIN' AT SUGAR RAY'S (Willette) 6:33
02. GOIN' DOWN (Willette) 7:26
03. WHATEVER LOLA WANTS (Adler-Ross) 7:18
04. FACE TO FACE (Willette) 6:14
05. SOMETHING STRANGE (Willette) 6:40
06. HIGH 'N LOW (Willette) 7:07
07. FACE TO FACE (Willette) -alternate take-
08. SOMETHING STRANGE (Willette) -alternate take-
Fred Jackson (ts) "Baby Face" Willette (org) Grant Green (g) Ben Dixon (ds)
Recorded on January 30, 1961 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
TOCJ-7087 フェイス・トゥ・フェイス+2 / ベイビー・フェイス・ウィレット
Verve Remixed, Vol. 2 [Compilation 2003]
3. Whatever Lola Wants (Sarah Vaughan) / Gotan Project Remix
新・ブルーノートRVGコレクション第9回より-ワークアウト+1 - ハンク・モブレー ― 2008/03/13 23:32
ハンク・モブレー(Hank Mobley)、4000番台の3部作のトリを飾る1枚。
ギター入りのクインテットという珍しい編成なので、つい最近まで真面目に聴いたことがなかったのですが、(私でも)結構イケルアルバムであったことが判明しました。
要するに、スインギーなウイントン・ケリーのトリオに、フロントのハンク・モブレーとグラント・グリーンだと考えれば良かったのか(独り言)。
ハンクの演奏がいつも以上にスムーズに聴こえるのは、ドラムのフィリー・ジョー・ジョーンズの切れが良くスピーディーなドラムのせいかな?
ハンクの人気要素である、寛ぎの演奏ご希望の方は、「THE BEST THINGS IN LIFE ARE FREE」をお聴き下さい。
ポール・チェンバースのゆったりとしたベース・ソロも挟む、リラックス出来るトラックです。
WORKOUT / HANK MOBLEY Blue Note BST-84080
01. WORKOUT (Hank Mobley) 9:59
02. UH HUH (Hank Mobley) 10:45
03. SMOKIN' (Hank Mobley) 7:28
04. THE BEST THINGS IN LIFE ARE FREE (B.DeSylva-L.Brown-R.Henderson) 5:16
05. GREASIN' EASY (Hank Mobley) 7:02
06. Three Coins In A Fountain
Hank Mobley (ts) Grant Green (g) Wynton Kelly (p) Paul Chambers (b) Philly Joe Jones (ds)
Recorded on March 26, 1961 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
TOCJ-7088 ワークアウト+1 / ハンク・モブレー
Soul Station BST-84031
Roll Call +1 BST-84058
新・ブルーノートRVGコレクション第9回より-コンプリート・カフェ・ボヘミアのケニー・ドーハム Vol.1 - ケニー・ドーハム ― 2008/03/19 22:15
幻のハード・バップ・グループと評される「ジャズ・プロフェッツ(The Jazz Prophets)」に、売り出し中のケニー・バレル(Kenny Burrell)がゲスト参加したライブ・アルバム。
最初は1枚(1524)で発売されましたが、アルレッド・ライオン引退後に行われたマイケル・カスクーナの調査で発見された、2枚分のアイテムを追加したものです。
ライブ当日のエッセンスを濃縮した1枚(1524)に比べ、この完全版2枚は会場の和やかな雰囲気が伝わる寛ぎ盤となっております。
緊張感溢れる1枚(1524)と穏やかな2枚組完全版、どちらを選ぶかは各人の好みによりますね。
録音が残された最初のセットではジャズ・プロフェッツのみで演奏し、次のセットからバレルが加わります。
聴き比べるとバレル入りのセットの方が、演奏がピリっとしている気がします。
1枚目のベスト・トラックは、ワンホーンで演奏されるバラッド「AUTUMN IN NEW YORK」。
演奏前に入る、ケニー自身によるアナウンスも雰囲気を盛り上げます。
お馴染みの「A NIGHT IN TUNISIA」は、後にアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズに参加するボビー・ティモンズ(Bobby Timmons)を中心に聴き比べてみるのも面白いかも。
熱狂的な「バードランドの夜(1521/1522)」や「チュニジアの夜(4049)」と比べ、ハード・ボイルドさがより強調された演奏です。
'ROUND ABOUT MIDNIGHT AT THE CAFE BOHEMIA VOL.1 / KENNY DORHAM Blue Note 1524
SET #1
01. K.D'S BLUES (Kenny Dorham) -alternate take- * 10:41
02. AUTUMN IN NEW YORK (Vermon Duke) 4:38
03. MONACO (Kenny Dorham) -alternate take- * 5:33
04. N.Y.THEME (Kenny Dorham) * 5:36
SET #2
05. K.D.'S BLUES (Kenny Dorham) * 9:30
06. HILL'S EDGE (Kenny Dorham) 8:16
07. A NIGHT IN TUNISIA (Gillespie-Robin) 9:31
08. WHO CARES ? (Gershwin) -alternate take- * 4:59
09. ROYAL ROOST (K.Clarke-K.Dorham) * 8:41
"Kenny Dorham And The Jazz Prophets With Kenny Burrell"
Kenny Dorham (tp) J.R. Monterose (ts) Bobby Timmons (p) Kenny Burrell (g) Sam Jones (b) Arthur Edgehill (ds)
Recorded on May 31, 1956 at "Cafe Bohemia", NYC.
* additional tracks
TOCJ-7083 コンプリート・カフェ・ボヘミアのケニー・ドーハム Vol.1 / ケニー・ドーハム
TOCJ-7084 コンプリート・カフェ・ボヘミアのケニー・ドーハム Vol.2 / ケニー・ドーハム
新・ブルーノートRVGコレクション第9回より-コンプリート・カフェ・ボヘミアのケニー・ドーハム Vol.2 - ケニー・ドーハム ― 2008/03/23 21:28
幻のハード・バップ・グループと評される「ジャズ・プロフェッツ(The Jazz Prophets)」に、ケニー・バレル(Kenny Burrell)がゲスト参加したライブ・アルバムの2枚目です。
2枚目は、調子が出てきたのか1曲目の「MEXICO CITY」から緊張感溢れる演奏が繰り広げられております。
で、そのままモンクの「'ROUND ABOUT MIDNIGHT」に突入。
このハード・ボイルドさ、マイルスのコロンビア録音バージョンにも通じるものがありますね。
その他、スタンダードの「WHO CARES ?」と「MY HEART STOOD STILL」が、ケニーらしい寛ぎの満ちた演奏です。
「MEXICO CITY -alternate take-」は、ケニー・バレルをフューチャーした曲で、「Kenny Burrell vol.2(1543)」にも収録されております、。
'ROUND ABOUT MIDNIGHT AT THE CAFE BOHEMIA VOL.2 / KENNY DORHAM Blue Note 1524
SET #3
01. MEXICO CITY (Kenny Dorham) 6:02
02. 'ROUND ABOUT MIDNIGHT (T.Monk) 7:44
03. MONACO (Kenny Dorham) 6:37
04. WHO CARES ? (Gershwin) * 6:21
05. MY HEART STOOD STILL (Rodgers-Haet) * 7:49
SET #4
06. RIFFIN' (Kenny Dorham) * 7:50
07. MEXICO CITY (Kenny Dorham) -alternate take- * 6:33
08. THE PROPHET (Kenny Dorham) * 6:20
"Kenny Dorham And The Jazz Prophets With Kenny Burrell"
Kenny Dorham (tp) J.R. Monterose (ts) Bobby Timmons (p) Kenny Burrell (g) Sam Jones (b) Arthur Edgehill (ds)
Recorded on May 31, 1956 at "Cafe Bohemia", NYC.
* additional tracks
TOCJ-7084 コンプリート・カフェ・ボヘミアのケニー・ドーハム Vol.2 / ケニー・ドーハム
TOCJ-7083 コンプリート・カフェ・ボヘミアのケニー・ドーハム Vol.1 / ケニー・ドーハム
ジャズの音!!-新・ブルーノートRVGコレクション第10回発売 ― 2008/03/26 21:42
今月分で完結!新・ブルーノートRVGコレクション第10回発売分です。
今月も『サムシン・エルス+1 / キャノンボール・アダレイ』などの大ベストセラーアルバムが目白押し。
ベストセラーに混じって『ボサノバ・ソウル・サンバ+3 / アイク・ケベック』なんて、ツボな作品もあり。
『モーニン+2 / アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ』は、最初のトラックがRVGとリー・モーガンの会話だったりして、面白いことこの上なし。
TOCJ-7091 キャンディ+1 / リー・モーガン
TOCJ-7092 サムシン・エルス+1 / キャノンボール・アダレイ
TOCJ-7093 モーニン+2 / アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ
TOCJ-7094 ザ・シーン・チェンジズ+1 / バド・パウエル
TOCJ-7095 トゥルー・ブルー+2 / ティナ・ブルックス
TOCJ-7096 ドゥーイン・オールライト+2 / デクスター・ゴードン
TOCJ-7097 ザ・ラテン・ビット+3 / グラント・グリーン
TOCJ-7098 ボサノバ・ソウル・サンバ+3 / アイク・ケベック
TOCJ-7099 ソング・フォー・マイ・ファーザー+4 / ホレス・シルヴァー
TOCJ-7100 スピーク・ライク・ア・チャイルド+3 / ハービー・ハンコック
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