新・ブルーノートRVGコレクション第8回より-ミッドナイト・ブルー+2 - ケニー・バレル2008/02/02 22:41

MIDNIGHT BLUE - KENNY BURRELL  Blue Note BST-84123

 洗練されたブルージーな感覚を備えたケニー・バレルが、あえて「ブルース」を素材に取り上げたアルバム「ミッドナイト・ブルー」です。
 シンプルなギタートリオ、そしてギターソロ、時々アクセントにコンガや、ソウルフルなテナーが入るという多彩な編成で、飽きずに聴き通せます。

 RVG盤以前のこのアルバムCDは、正直言って音質がイマイチでしたが・・・・RVG盤登場でようやく鑑賞に堪えうる音質に向上。
 RVG盤を購入してから、速攻でいらいらして聴いていたCDを売りに出せました(笑)。基本がギター・トリオなので、うまくデジタル化しないと中~低音が薄く、聴き難くなるでしょうね。

 なのでこのアルバムに限り、最初は必ず「RVG盤」か「LP(出来ればオリジナル盤)」で聴く事を強くお勧めします。



 1曲目、テナー+コンガ入りのソウルフルなブルース「Chittlins Con Carne」
 2曲目はベーシストのメジャー・ホリーとの競作「Mule」、ギター・トリオによる落ち着いた演奏です。
 3曲目、K.バレルの無伴奏ソロ「Soul Lament」は、アルバム一番の聴き所。バレルの都会的に洗練されたギター・プレイをお楽しみ下さい。

 4曲目のタイトル曲「Midnight Blue」はギター・トリオ+コンガという珍しい編成。
 ミディアム・テンポで、K.バレルのシングル・トーンによるソロを楽むことが出来るトラックです。


 5曲目「Wavy Gravy」は3拍子の曲、演奏は全員参加です。押さえ気味にブローするスタンレー・タレンタインが良いです。
 6曲目「Gee Baby Ain't I Good To You」は、再びギター・トリオによる演奏。
 7曲目「Saturday Night Blues」も全員参加。ソウルフルな演奏で、ここでのタレンタインが活躍します。


 ここからはCD化された際に追加された曲です。

 8曲目は軽快な「Kenny's Sound」、最後9曲目はトリオで演奏される「K Twist」です。


 都会の高層マンションから夜景を眺め、ウイスキー片手に、JBLのスピーカーかBOSEのシステムでさりげなく流す・・・・といったキザな場面にぴったりなアルバムですね(笑)。
 真面目なジャズ・ファンに、どれだけそんな事が出来る方がいるかは、不明(笑)ですが。

TOCJ-7079 ミッドナイト・ブルー+2 / ケニー・バレル

●MIDNIGHT BLUE / KENNY BURRELL Blue Note BST-84123

01. Chittlins Con Carne (Kenny Burrell) 5:25
02. Mule (M.Holley Jr.-Kenny Burrell) 6:53
03. Soul Lament (Kenny Burrell) 2:39
04. Midnight Blue (Kenny Burrell) 3:59

05. Wavy Gravy (Kenny Burrell) 5:43
06. Gee Baby Ain't I Good To You (D.Redman-A.Razaf) 4:21
07. Saturday Night Blues (Kenny Burrell) 6:13

08. Kenny's Sound (Kenny Burrell) 4:39
09. K Twist (Kenny Burrell) 3:35

Stanley Turrentine (ts -1,2,5,7) Kenny Burrell (g) Major Holley Jr. (b -omit 3)
Bill English (ds -omit 3) Ray Barretto (conga -1,4,5,7)
Recorded on January 8, 1963 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.