ジャズの神に捧げた演奏-Thelonious Monk Plays the Music of Duke Ellington Riverside RLP 12-2012007/08/12 08:50

riverside 12-201 Thelonious Monk Plays The Music of Duke Ellington

 加持です。巷ではお盆休みモードに突入しているようですが、関係なくジャズのお話を・・・。


 今日は、セロニアス・モンクのリバーサイド移籍第一弾、『プレイズ・エリントン(長いので略す)』です。
 プロデュースはオリン・キープニュース(Orrin Keepnews)、録音はあのルディ・ヴァン・ゲルダー(Rudy Van Gelder)が手がけております。


 このピアノ・トリオによるアルバム、『モンクの入門盤』として最初に聴いてはいけません。一番最後でも良さそうです。
 まあ聴くならA・ブレイキー(Art Blakey)との競演盤か、ソロ・アルバムあたりからにした方が良いのでは・・・・。


 今、このアルバムの記事を書くために5回程聴いたのですが何故か、
 1曲目の「スイングしなければ~(It Don't Mean a Thing If It Ain't Got That Swing)」と、最後の「キャラバン(Caravan)」しか耳に残らない・・・・。
 この2曲、とてもモンクらしさが出ている良い演奏ですよ。ケニーク・ラークもゴキゲンだし。


 耳に残らない原因を考えてみましょう。

 手持ちのCD(VICJ-2045)の音質の問題でしょうか?まずバック、特にケニー・クラーク(Kenny Clarke)のブラシ&シンバル・ワークに、いつもの色気を感じない(断言)。

 あとモンクが「エリントン作品集」ということで舞い上がったのか?とても神妙に演奏していることが影響している気がします。


 何と言いましょうか、「ジャズの神に奉納するための演奏」てな感じなんですね・・・・しかも、トリオというよりソロ演奏に近い(バックが非常に控えめ)。


 モンクがどんな風にエリントン作品を演奏しているのかという点では非常におもしろいので、興味のある方は一度、お試し下さい(プレイヤー&玄人限定?)。


Thelonious Monk Plays the Music of Duke Ellington Riverside RLP 12-201

01. It Don't Mean a Thing If It Ain't Got That Swing (Ellington-Mills) 4:38
02. Sophisticated Lady (Duke Ellington) 4:28
03. I Got It Bad and That Ain't Good (Webster-Ellington) 5:54
04. Black and Tan Fantasy (Ellington-Miley) 3:24

05. Mood Indigo (Ellington-Mills-Bigard) 3:14
06. I Let A Song Go Out of My Heart (Nemo-Mills-Ellington) 5:41
07. Solitude (DeLange-Mills-Ellington) 3:42
08. Caravan (Ellington-Mills-Tizol) 5:56

Thelonious Monk (p) Oscar Pettiford (b -1/6,8) Kenny Clarke (ds -1/6,8)
Recoreded on July 21 & 27,1955 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack,NJ


●こちらは最新盤



●こちらは手持ちと同じジャケット