新・ブルーノートRVGコレクション第8回より-チュニジアの夜+2 - アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ2008/01/30 05:33

A NIGHT IN TUNISIA - ART BLAKEY&THE JAZZ MESSENGERS  Blue Note BST-84049

 はい、ジャズ・メッセンジャーズの大名盤「チュニジアの夜」登場。サテ、どうしたもんだか(笑)。


 まず「A NIGHT IN TUNISIA」、W.ショーターのアレンジ(多分)によるこの壮絶な演奏が決定版でしょう。
 1960年以降、ヨーロッパ各地に残されたライブ版「チュニジアの夜」のオリジナル・ヴァージョンはこれ!です。


 ブレイキー自身が「サンダー・ボルト」と形容するドラム・ソロから始まるこの曲、  フロントのお二人も自分の楽器がお休みの時はパーカッションに持ち替え、後ろでガチャガチャ(笑)やってます。

 ソロでは、煽りまくるリズム・セクションを返り討ちにするように壮絶なブローを決めまくる、リー・モーガンが凄いですね。

 そして無伴奏になるラスト、リー・モーガンとウェイン・ショーターの壮絶なカデンツァ・ソロも聴きモノ。

 まあしかし、闇夜のチュニジアの街に討ち入りをかけるかのような壮絶なトラックですなあ。


 お次の「SINCERELY DIANA (W.Shorter)」は、当時のブレイキー夫人「ダイアナさんに」贈った曲のようです。
 ショーターらしからぬ(失礼!)軽快なナンバーです。


 「SO TIRED (B.Timmons)」は、ジャズ・ロック風のファンキー・ナンバー。
 ここでも、機関銃のように16分音符連発でソロをかます、モーガンがカッコいい!
 作曲者のティモンズも、フレーズにためを利かせたソロを披露します。


 「YAMA (L.Morgan)」は、モーガンの当時の夫人の旧姓「山本」からいただいた曲のようです。
 余裕たっぷりにソロを吹くモーガン、憎らしいほど決まっています。


 ブレイキーの無伴奏ソロから始まる「KOZO'S WALTZ(L.Morgan)」(小僧のワルツ)、軽やかな3拍子の曲です。
 ラストにも登場するブレイキー、ハイハット(足踏みペダル付きシンバル)を中心に組み立てた、珍しいソロを聴かせてくれます。

 ちなみにこの曲、以前に紹介した1966年録音の「Delightfulee / Lee Morgan(4243)」で、「Zambia」と改題されて演奏されております。


 このアルバムも「クール・ストラッテイン」同様、「KOZO'S WALTZ」で綺麗に終わるので、追加曲は無視(笑)させていただきます。

 最後にこのセッションの残り曲は、「Like Someone In Love(4245)」として発売されておりますね。


TOCJ-7076 チュニジアの夜+2 / アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ

●A NIGHT IN TUNISIA / ART BLAKEY&THE JAZZ MESSENGERS Blue Note BST-84049

01. A NIGHT IN TUNISIA (Gillespie-Robin) 11:13
02. SINCERELY DIANA (Wayne Shorter) 6:47
03. SO TIRED (Bobby Timmons) 6:37

04. YAMA (Lee Morgan) 6:21
05. KOZO'S WALTZ(小僧のワルツ)(Lee Morgan) 6:48

06. When Your Lover Has Gone
07. SINCERELY DIANA -alternate take-

#02,04,06,07
Lee Morgan (tp) Wayne Shorter (ts) Bobby Timmons (p) Jymie Merritt (b) Art Blakey (ds)
Recorded on August 7, 1960 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.

#01,03,05
same personnel
Recorded on August 14, 1960 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.





新・ブルーノートRVGコレクション第7回より-コンプリート・カフェ・ボヘミアのジャズ・メッセンジャーズ Vol.2+32007/12/28 23:48

THE JAZZ MESSENGERS AT THE CAFE BOHEMIA Vol.2 Blue Note BLP-1508

 はい、『(カフェ・)ボヘミア』におけるライブ後半(Vol.2)です。

 私はリラックス・ムード満点の「LIKE SOMEONE IN LOVE」が収録されているので、「Vol.1」より聴く機会が多いです。
 ソロのバックで、リズム隊が倍テン(2倍のリズムを刻むこと)になる演出もお洒落だし・・・。

 そういえば1961年に「Five Spot」で録音された、エリック・ドルフィー(Eric Dolphy)とブッカー・リトル(Booker Little)伝説のライブでも、本ライブのフォーマットに従って「Like ~」が演奏されておりましたね。
 ・・・興味のある方は一度、聴き比べてみて下さい。


 陽気な「SPORTIN' CLOUD」は、よく「Royal Roost」や「Tenor Madness」と言う別名で演奏されているブルース・ナンバー。
 ブルースとくればホレスが俄然張り切る!とってもお茶目なソロを聴かせてくれます。

 J・カーン作曲のバラッド「YESTERDAYS」は、ケニー・ドーハムのフューチャー・トラックですね。

 お次のフロントがパーカッションを鳴らす「AVILA AND TEQUILA」は、ブレイキーのフューチャー・トラック。
 そういえばこの演奏パターンは、ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)が音楽監督を務める頃の「チュニジアの夜(A Night In Tunisia)」でお馴染みですか・・・。


 追加曲ではアップテンポで「JUST ONE OF THOSE THINGS」、ミディアムテンポで「風と共に去りぬ(GONE WITH THE WIND)」と有名曲を披露。
 もう1曲、ハンク・モブレーのオリジナル「HANK'S SYMPHONY」は、ブレイキーのフューチャー・トラックです。ほぼブレキーのソロ(笑)。


TOCJ-7062 コンプリート・カフェ・ボヘミアのジャズ・メッセンジャーズ Vol.2+3

●THE JAZZ MESSENGERS AT THE CAFE BOHEMIA Vol.2 Blue Note BLP-1508

01. ANNOUNCEMENT BY ART BLAKEY 0:37
02. SPORTIN' CLOUD (Hank Mobley) 6:53
03. LIKE SOMEONE IN LOVE (J.Van Heusen-J.Burke) 9:15
04. YESTERDAYS (J.Kern-O.Harbach) 4:18

05. AVILA AND TEQUILA (Hank Mobley) 12:46
06. I WAITED FOR YOU (D.Gillespie-G.Fuller) 9:47

07. JUST ONE OF THOSE THINGS (Cole Porter) 9:27
08. HANK'S SYMPHONY (Hank Mobley) 4:43
09. GONE WITH THE WIND (A.Wrubel-H.Magidson) 7:27

Kenny Dorham (tp) Hank Mobley (ts) Horace Silver (p) Doug Watkins (b) Art Blakey (ds)
Recorded on November 23, 1955 at "Cafe Bohemia", NYC.





新・ブルーノートRVGコレクション第7回より-コンプリート・カフェ・ボヘミアのジャズ・メッセンジャーズ Vol.1+32007/12/27 22:44

THE JAZZ MESSENGERS AT THE CAFE BOHEMIA Vol.1 Blue Note BLP-1507

 1955年当時のニューヨークで、ミュージシャン達が『B』の付くジャズ・クラブを巡ると言えば・・・『Birdland』、『Basin Street』、そして今回の舞台『(Cafe) Bohemia』を巡る事を意味していたそうです。
 そんな人気ジャズ・クラブ『カフェ・ボヘミア』で、(名義上は)メンバー全員が対等のバンド『The Jazz Messengers』唯一の公式ライブ録音されました。
 ・・・ただ年長者と言うことで、アナウンスはアート・ブレイキー(Art Blakey)が行っております。

 そして面白い事に、アート以外のメンバーはホレス・シルバー(Horace Silver)が連れて来たとの事。
 何だカンダ言っても、リーダーがA・ブレイキー、音楽監督はホレス・シルバーという、後の『Art Blakey & The Jazz Messengers』の運営形態は、このバンドから既に実施されていた訳です。

 また今回は『Birdland』で1954年に行われた火の出るようなライブとは対象的に、気の合ったメンバー達の演奏を堪能出来るライブです。


 そして・・・らっぱ好きとしては嬉しい事に、ケニー・ドーハム(Kenny Dorham)が何故か(笑)絶好調なんですねー。

 特に自ら作曲した「MINOR'S HOLIDAY」では、リズム隊より前乗りになり、ブレイキーを煽るかのように演奏!
 
 聴き慣れたイントロから始まる『All The Tings You Are』を下敷きにした作品、「PRINCE ALBERT」では、しっくり聴かせてくれます。


 追加曲ではタッド・ダメロンの「LADY BIRD」、ダグ・ワトキンスをフューチャーした「WHAT'S NEW」は聴き逃せません。


TOCJ-7061 コンプリート・カフェ・ボヘミアのジャズ・メッセンジャーズ Vol.1+3

●THE JAZZ MESSENGERS AT THE CAFE BOHEMIA Vol.1 Blue Note BLP-1507

01. ANNOUNCEMENT BY ART BLAKEY 1:32
02. SOFT WINDS (Fletcher Henderson) 12:34
03. THE THEME (kenny Dorham) 6:09

04. MINOR'S HOLIDAY (Kenny Dorham) 9:11
05. ALONE TOGETHER (A.Schwartz-H.Deits) 4:15
06. PRINCE ALBERT (Kenny Dorham) 8:51

07. LADY BIRD (Tadd Dameron) 7:30
08. WHAT'S NEW (B.Haggart-J.Burke) 4:31
09. DECIPHERING THE MESSAGE (Hank Mobley) 10:13

Kenny Dorham (tp) Hank Mobley (ts) Horace Silver (p) Doug Watkins (b) Art Blakey (ds)
Recorded on November 23, 1955 at "Cafe Bohemia", NYC.





CJ28-5121 アート・ブレイキー&初代ジャズ・メッセンジャーズ1947+ジェイムス・ムーディ&ヒズ・モダニズム2007/11/06 22:39

CJ28-5121 アート・ブレイキー&初代ジャズ・メッセンジャーズ1947+ジェイムス・ムーディ&ヒズ・モダニズム

 『Blue Note CD Treasury-第3期-』第3回[1989/08/23]から、『アート・ブレイキー&初代ジャズ・メッセンジャーズ1947+ジェイムス・ムーディ&ヒズ・モダニズム』という長い日本語タイトルのCDを。

 今、1991年に米キャピタルから発売されたCDを元に記事を書いていますが、こちらジェイムス・ムーディのセッションの方が先なんですよね。
 このあたり、日本ではアート・ブレイキーの人気が高いことから当然の処置?


 各セッション毎に特徴のあるサウンド、フューチャーされるソロも結構イケる。ただし演奏が熱すぎて、通して聴くとぐったり(笑)してしまします。


 『アート・ブレイキー&・・・』のセッションは、ハード・バップ。全編でアート・ブレイキーの熱い掛け声(笑)が聴けます。
 音楽監督を務めるケニー・ドーハム(Kenny Dorham)をはじめ、各人のソロも聴き逃せませんよ。


 『ジェイムス・ムーディ』の最初のセッションは、あえて言うとビバップ・ジャズ。
 デイブ・バーンズ(Dave Burnes)、アーニー・ヘンンリー(Ernie Henry)など通好みのメンバーも参加。


 『ジェイムス・ムーディ』の次のセッションは、チャノ・ポゾのボンゴ入りのアフロ・キューバン・ジャズ。
 なんと言っても、チャノ・ポゾのヴォーカル入り『Tin Tin Deo』が白眉の演奏でしょうか。



●アート・ブレイキー&初代ジャズ・メッセンジャーズ1947+ジェイムス・ムーディ&ヒズ・モダニズム

●CJ28-5121 Art Blakey & The Jazz Messengers 1947 + James Moody & His Modernists [BLP 5006/10]

01. The Thin Man (K.Dorham) 2:58
02. The Bop Alley (T.Dawud) 3:08
03. The Bop Alley (T.Dawud) -alternate take- 3:06
04. Groove Street (M.Kaleem) 2:53
05. Musa's Vision (M.Kaleem) 3:05

Art Blakey's Messengers
Kenny Dorham (tp) Howard Bowe (tb) Sahib Shihab (as) Orland Wright (ts) Ernest Thompson (bs)
Walter Bishop Jr. (p) LaVerne Barker (b) Art Blakey (ds)
Recorded on December 22, 1947 at WOR Studios, NYC.


06. The Fuller Bop Man (G.Fuller) -alternate take- 2:54
07. The Fuller Bop Man (G.Fuller) 2:56
08. Workshop (G.Fuller) 3:15
09. Oh, Henry (G.Fuller-E.Henry) 2:30
10. Moodamorphosis (G.Fuller-D.Burns) 3:00

James Moody's Modernists
Dave Burnes, Elmon Wright (tp) Ernie Henry (as) James Moody (ts) Cecil Payne (bs)
James "Men Gates" Forman (p) Nelson Boyd (b) Teddy Stewart (ds) Gil Fuller (arr)
Recorded on October 19, 1948 at Apex Studios, NYC.


11. Tropicana (G.Fuller) 3:00
12. Cu-Ba (C.Payne) 2:34
13. Moody's All Frantic (J.Moody-G.Fuller) 2:32
14. Tin Tin Deo (C.Pozo-G.Fuller) 2:44

James Moody's Modernists
Dave Burnes, Elmon Wright (tp) Ernie Henry (as) James Moody (ts) Cecil Payne (bs)
James "Men Gates" Forman (p) Nelson Boyd (b) Art Blakey (ds)
Chino Pozo (bongo, vo) Gil Fuller (arr)
Recorded on October 25, 1948 at Apex Studios, NYC.



「雨月物語」を題材にしたジャズ-Ugetsu + 4 - Art Blakey & The Jazz Messengers Riverside RLP 4642007/09/17 14:50




 今日は、LP時代に良く聴いたアート・ブレイキーのバードランドでのライブ盤を。
 と言っても、W.ショーターが音楽監督とつとめていた頃の3管メッセンジャーズです。

 実は学生時代、ブルーノートのライブ盤の前に、このアルバムを脳に刷り込んでしまったので、「ブレイキーのライブ」と聴いて最初に脳内再生されるのはこのアルバムだったりする(笑)。
 特に某曲のリズム・パターンは、頭にこびり付いて離れないほどに聴き込みました・・・・。


 ・・・なお今、手元にはLPを録音したカセットしかないので、追加曲の詳細は不明です。
 ほぼ全曲覚える程聴いた後、OJC盤のCDを音悪くて放出して以来、購入し忘れてました(笑)。


 やっぱり4曲目の「ピン・ポン(Ping Pong)」、ブレイキーの叩きだす特異なリズム・パターンは好きだなー。
 学生の頃から良く真似して叩いていたので、今でも思い出すとついつい手でパターンを刻んでしまいます。

 8小節で簡潔するパターンですが、テキトーに譜面にするとこんな感じ(コレジャ、ワカランヨネ)。

  |タン、タン|タン、タン|タン、タン|タン、タン|
  |タン、タン|タン、タン|タンタンタタッ|タン、タン|


 また初来日公演の熱烈歓迎にあってから大の日本贔屓になったブレイキーですが、ここでは日本を題材にした2曲「ウゲツ(雨月物語)」「オン・ザ・ギンザ(銀座)」を演奏しています。

 ブレイキーが、MCで「ジャパニーズ・ファンタジー」と言ってますからね。

 「One By One」は、80年代にウイントンの参加で息を吹き返した後、良く演奏されていましたねー。この曲も大好き。


 芸達者な面々に囲まれて最高の演奏を聴かせてくれるこのアルバム、ホント買って損はないです。


●Ugetsu + 4 / Art Blakey & The Jazz Messengers Riverside RLP 464

01. One By One (Wayne Shorter) 06:19
02. Ugetsu (Cedar Walton) 11:05
03. Time Off (Curtis Fuller) 04:58

04. Ping Pong (Wayne Shorter) 08:07
05. I Didn't Know What Time It Was (Rodgers-Hart) 06:30
06. On The Ginza (Wayne Shorter) 07:07

●bonus tracks
07. Eva
08. The High Priest
09. The Theme

Freddie Hubbard (tp) Curtis Fuller (tb) Wayne Shorter (ts)
Cedar Walton (p) Reggie Workman (b) Art Blakey (ds)
Recorded Live At "Birdland", NYC, on June 16, 1963



●『雨月物語』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

『雨月物語』(うげつものがたり)は、江戸時代の代表的な読本(よみほん)。

上田秋成作。五巻五冊。1768年(明和5年)成稿、1776年(安永5年)刊。
日本・中国の古典から脱化した怪異小説九篇から成る。
近代日本文学の代表例で、現代でも引用されることが多い。


孤高の名ドラマー、マックス・ローチ(Max Roach)逝く。2007/08/23 06:26

Brown = Roach Quintet At Basin Street

 小川隆夫さんのブログで名ドラマー、マックス・ローチ(Max Roach)が亡くなったことを知りました。まずは合掌。
 亡くなったのは、8月15日(御年は83才)とのことでしたが、私、新聞の死亡記事を見損なったようです。


 マックス・ローチは、マイルス・デイビス(Miles Davis)とともに伝説のアルト奏者、チャーリー・パーカー(Charlie Parker)の名クインテットでの活動を皮切りに、ジャズ・ジャイアントの沢山の名アルバムに参加しています。

 思いつくままに作品を挙げると、伝説の「ブラウン=ローチ・クインテット(EmArcy)」における名コンビネーション、「バド・パウエル・トリオ(Blue Note)」での、狂気漂う名演奏「ウン・ポコ・ロコ」におけるカウベルによる特異な演奏が思いだされます。

 またクリフォード・ブラウンが車の事故で亡くなる直前に録音された、ソリー・ロリンズ名義の「サキソフォン・コロッサス(Prestige)」も忘れられないアルバムですね。

 ・・・クリフォード亡き後、M・ローチの演奏からは、残念なことに、ユーモア感や艶やかさが大きく喪われてしまった気がします。


 その後も、ローチは沢山の名演を発表していきますが、それらのアルバムには艶やかさを表現する代わりとして「怒り」や「憤り」が感じられるようになります。
 「闘志」マックス・ローチの作品としては、「We Insist ! (Candid)」が有名です(結構、好きです)。


☆参考アルバムはこちら↓

●チャーリー・パーカー・ストーリー・オン・ダイアル Vol.1 (Dial)



●コンプリート・ジ・アメイジング・バド・パウエル Vol.1 (Blue Note)



●クリフォード・ブラウン=マックス・ローチ (EmArcy)



●Saxophone Colossus / Sonny Rollins (Prestige)



●ヴァルス・ホット~ジャズ・イン3/4タイム



 なおマックス・ローチは、日本にピアノレスのバンドで何度か来日し、ライブアルバム(Denon かな?)を残しております。

 近年もブルーノートで作品を発表するなど、積極的な活動を繰り広げているなーと思った矢先の出来事でしたが、正直な心境は、「よくぞ、今まで生きていてくださいました」といったところです。

 伝説の現場に居合わせた「語り部」の退場はとても哀しく感じますが、今はただ、伝説の名ドラマーのご冥福を祈るばかりです。




ピアノ・トリオを越えた!-Triangular - Ralph Peterson somethin'else 55052007/08/09 16:09

Triangular - Ralph Peterson  somethin'else 5505

 加持です。梅雨明けの灼熱地獄に、顔の汗が止まりません・・・。


 さて今回は、R・ピーターソン(ds)のサムシンエルス・レーベル(東芝EMI)での二枚目です。
 タイトルのあおりはその帯から。何を言いたいのか、いまいち良く分からないところがナイス!です。

 このCD、当時は3,200円と高価だった為、中古CD屋さんで帯付きのものを購入しました。


 この頃のラルフは「Vクインテット」の(商業的)成功や、マウント・フジ・ジャズ・フェスティバルへの出演などにより、日本でもお馴染みになって来た頃です。

 しかも、ピアノは「Vクインテット」でも競演したジェリ・アレン(Geri Allen)と来れば、皆さん安心して購入したのではないでしょうか。

 曲では、ラルフのオリジナルは相変わらずの出来栄えであるのはもちろんのこと、他にも興味深い曲を取り上げております。

 それは、同じくドラマーで作曲も出来た、デンジル・ベスト(Denzil Best)の2曲(1曲はT・モンクとの競演)です。


 その内の1曲、「ムーブ(Move)」は、M・デイヴィス(tp)の『クールの誕生(Catital)』で取り上げられて有名になった曲ですね。

 私は『Move』といえば、ブルーノートでのアート・テイラー唯一のリーダー作、『A.T.'s Delight / Art Taylor(Blue Note 84047)』における、珍しく張り切るデイブ・バーンズ(Dave Burns)のミュート・トランペットでの演奏を思い出してしまいますが・・・・。


 本CDでは、『クールの誕生』のバージョンよりやや早めの演奏で、ラルフはブラシを使い、縦横無尽にリズムを叩き出しております。
 いやーしかし、後テーマ直前のピアノとの4小節交換、とてもスリリングな演奏ですねー。

 ・・・なんだか部屋が暑いので、この辺で失礼します。

●Triangular / Ralph Peterson somethin'else 5505 [CJ32-5505]

01. Bemsha Swing (Denzil Best / Thelonious Monk) 5:05
02. Triangular (Ralph Peterson) 7:36
03. Water Colors (Ralph Peterson) 5:15
04. Princess (Ralph Peterson) 6:15
05. Just You, Just Me (J.Grear / R.Klages) * 5:57
06. Move (Denzil Best) 4:36
07. Splash (E.O.Essiet) 6:41
08. Smoke Rings (Ralph Peterson) 5:34

*
Geri Allen (p) Phil Bowler (b) Ralph Peterson (ds)
Recorded on April 20, 1988 at A & R Recording, NYC

others
Geri Allen(p) Essiet Okon Essiet (b) Ralph Peterson (ds)
Recorded on August 21 & 22, 1988 at A & R Recording, NYC


●おまけ●
さすがに中古以外は出回っていないでしょうね。このCD。
まあラルフの演奏、あんまり好きでない(うるさい!)という人もいますからね・・・。



トニーの新生・復活-Foreign Intrigue / Tony Williams [Blue Note BST 85119]2007/04/14 06:51

BST85119 Tony Williams - Foreign Intrigue

 加持です。
 「新生ブルーノート」ご紹介、続いてトニー・ウィリアムス(ds)の登場です。


 「OTB [BST 85118]」の録音から2週間後、トニーが結成したニューグループの録音が行われました。

 ブルーノート側は当初なんと、トニーに「エレクトリック(!)なアルバムを創ってくれないか」と要望したそうなのです。それで出来上がったのがこのアルバム!
 エレクトリック・ドラムとドラム・マシンはアクセントとして導入されていますが、中身はストレイト・アヘッドなジャズ!です。

 60年代と比べトニーは「シンバル類」よりも「ベースドラム」・「タム類」を多用する傾向がありますが、それが豪放なプレイを強調しているようです。
 あと「マイルスそっくりさん」W.ルーニー(tp)の熱いプレイと、B.ハッチャーソン(vib)のクールなビブラフォン・サウンドが演奏に新鮮な空気を吹き込んでいます。


 曲(全部トニーの作品)の方では、美メロ!の、「Sister Cheryl」が一番の聴きものです。
 トニーが叩き出す心地よいリズムパターンに乗って、メンバーがクールなソロを繰り広げます。
 この曲を聴くと、「快晴の中・・・海原をヨット進む」イメージが浮かんできます。つまり、トニー版の「処女航海(maiden Voyage)」なんですね。


●Foreign Intrigue / Tony Williams (Manhattan) Blue Note BST 85119

01. Foreign Intrigue (Tony Williams) *2
02. My Michele (Tony Williams) *2
03. Life Of The Party (Tony Williams) *2

04. Takin' My Time (Tony Williams) *1
05. Clearways (Tony Williams) *1
06. Sister Cheryl (Tony Williams) *1
07. Arboretum (Tony Williams) *1

Wallace Roney (tp) Donald Harrison (as) Bobby Hutcherson (vib)
Mulgrew Miller (p) Ron Carter (b) Tony Williams (ds, electric-ds, drum machine)
Recorded on June 18(*1) & 19(*2) 1985, at M&I Studios, NYC




●おまけ●
 「Sister Cheryl」という曲はその他、「ウイントン・マルサリスの肖像(CBS/columbia)」等で聴くことが出来ます。

 そこでウイントン・マルサリス(tp)の演奏が聴けるのですが、ウイントンは吹きまくらず断続的に短いフレーズ(1音を伸ばすだけが多い)を重ねます。
 あのウイントンが何故吹かない?と長年疑問だったのですが、トニーのインタビュー記事を「Jazz Life(立東社の頃です)」で見て納得しました。
 そこに「Sister Cheryl」の楽譜が掲載されたのですが、キーを見て吃驚(確か「E#」)!

 ・・・トランペット奏者なら、こんなキーで普通、曲作らないです。楽譜に#(シャープ)が沢山付くんですよ!つまり間違わないよう、いつも運指(バルブの押え方)を気にする必要がある訳です。
 で試しに、何度かテーマ吹いてみましたが・・・・最後は諦めました。指が攣る(笑)。美メロの裏に罠(笑)あり。


●Foreign Intrigue(米盤-コレクター価格)
Foreign Intrigue
●Mosaic select: Tony Williams -2007年4月発売3枚組の新譜です(米盤)。
Mosaic Select: Tony Williams


無防備なウイントンが聴ける!-Elvin Jones "Special Quartet" featuring Wynton Marsalis [Sony]2007/03/25 07:47

Elvin Jones "Special Quartet" featuring Wynton Marsalis

 新潟は「週末は今日も雨」ですね。


 今日は1992年、エルビン・ジョーンズ(ds)のピット・インでのライブ盤。

 スペシャルゲストに、ウイントン・マルサリス(tp)が参加しています。


 2日間のライブ・レパートリーは、インパルス・レーベル時代、エルビン参加時のジョン・コルトレーン(ts, ss)・カルテットの演奏曲で、ぼ、まとめられていました。


 なおこのアルバムには、2日目(12月4日)の演奏が収録されているそうです。


 CDはいきなり、至上の愛(A Love Supreme)から始まります。

 でも、有名な「掛け声(?)」は、なし(~~)。

 ピアノのイントロの後、ウイントンがテーマ部を厳かに吹き始める所で、お客さんが「おおー!」という感じで歓声をあげるあたり、当日のライブの雰囲気が伝わっていいですね。


 ・・・全編に渡り、怒涛のエルビンのドラムによる波状攻撃に立ち向かうかのように、ウイントンが全力疾走で吹きまくる!

 「トランペット好き」な方はもちろん、「ウイントンが嫌い」と言っている方にも、このアルバムはお勧めしたいです。

 なんでそこまで言い切れるか!という訳は・・・最後までお読みください(~~)。


 で、このアルバムの収録曲は、次の通り。

●Elvin Jones "Special Quartet" featuring Wynton Marsalis
Live At "PIT INN" Tokyo, Japan [Sony SRCS 7376]
Tribute To John Coltrane "A Love Supreme"

01. A Love Supreme (J.Coltrane)
(Part 1:Acknowledgement/Part 2:Resolution/Part 3:Pursuance)
02. Dear Load (J.Coltrane)
03. Happy Birthday For "Yuka" (trad)
04. Blues To Veen (Wynton Marsalis)

Wynton Marsalis (tp) Marcus Roberts (p) Reginald Veal (b) Elvin Jones (ds)
Recorded on December 4, 1992 at PIT INN, Tokyo, Japan

Arranged by W.Marsalis (1, 2, 4) & E.Jones (3)

 ※アルバム購入リンクは、検索して掲載しますね。



 ・・・でこれからは、「お勧めする訳」をお話します。

 実は私もウイントン目当てで、初日(12月3日)のセカンド・セットに行きました!会場で聴きました!


 ・・・本当に伸び伸びと、しかも無防備に吹きまくるウイントンに接して、その日から彼の虜になってしまいました(~~)。


 私の観たセカンド・セットでは、このアルバム収録曲とはまったくかぶらない、ジョン・コルトレーンの曲を演奏(おまけ2参照)してましたが、観客はこのライブ・アルバムに劣らず、熱気に包まれて凄かったなー。


 ある曲では、循環呼吸(おまけ1参照)を使い、息継ぎ無しに延々とらっぱを吹きまくるわ、全力疾走の彼は、もう凄い!の一言。

 そんなウイントンに対し、お客さんも盛大な拍手喝采を浴びせるという、本当に幸せなひとときでした。


●おまけ1-循環呼吸とは?●
 「口から息を吐きながら、同時に鼻で呼吸する」事で、音を途切れさせない演奏方法。

 息継ぎで音が途切れることなく演奏出来る、魔法のような呼吸法です。

※これはネット等で、私が独自に調べた内容をまとめたものです。間違っていたら、こっそりお知らせ下さい(~~)。


●おまけ2-初日 2nd set play list by kajiakira●

Elvin Jones and Young Lions [December 3, 1992 2nd set]

01. Crecent (J.Coltrane)
02. Wise One (J.Coltrane)
03. Bessie's Blues (J.Coltrane)
04. Lonnie's Lament (J.Coltrane)
05. The Drum Thing (J.Coltrane)
encore
06. Transition (J.Coltrane)


Wynton Marsalis (tp) Marcus Roberts (p) Reginald Veal (b) Elvin Jones (ds)
Recorded on December 3, 1992 at PIT INN, Tokyo, Japan


※ここの曲目リストは、当時の資料などを元に、私が長年地道に調査したものです。
 間違い等があれば、お知らせいただけると嬉しいです(~~)。


※当時の「ジャズ・ライフ」誌によると、初日の1stセットでは、「至上の愛」、「グリーン・チムニーズ」、「朝日のようにさわやかに」などが演奏されたようです。


※このブログを見て、ソニーさんが「未発表曲集」としてCD化してくれると嬉しいなあ。


☆さすがにアマゾンさんでも、新品品切れのようですね。


Album Of The Year / Art Blakey & Jazz Messengers2007/03/09 07:40

lbum Of The Year - Art Blakey & Jazz Messengers

 80年代以降のジャズの流れを変えた男、ウイントン・マルサリス(Wynton Marsalis)全曲参加のジャズ・メッセンジャーズのアルバム「Album of the Year」です。


 五目味かつ、フレッシュな演奏なんで、大好きなCD(笑)。

 ドラムとトランペットが大暴れするアルバムは、大好物(笑)。

 「アート・ブレイキー(Art Blakey)」と、「トニー・ウィリアムス(Tony Williams)」亡き後少ないですね、このタイプのアルバム。

 残るは、元OTBの「ラルフ・ピーターソン(Ralph Peterson)」なんですが、最近国内盤の発売がないし・・・寂しい限りです。



 それでは、おもむろにアルバムの内容を。


 1曲目「Cheryl」、いきなりチャーリー・パーカーのビバップ!余裕の演奏?

 ここですでに他のアルバムとは何か違う予感が。



 続いて、ウイントンのソロ・ブレイクが凄い2曲目「Ms. B.C.」

 こういう演奏を新伝承派というのかな?続いて全力疾走するソロ、トランペット吹きにはたまらない演奏です。


 あとはご機嫌な演奏が続きます。

 何気に5曲目「Witch Hunt」はウエイン・ショーター(ts)の名盤「Speak No Evil」からのカバーで新主流派の演奏も。




 最後の「Soulful Mister Timmons」は、タイトルが暗示するように「Moanin'」調のファンキーな曲です。


 何でもありだけど筋の通った構成、いいですね。

 この頃の音楽監督はボビー・ワトソン(Bobby Watson)だと思われますが、彼のアイデアなんでしょうね。


 しかし御大(ブレイキー)のドラムの叩き方、気合の入れ方が違う気が。

 御大も、久々の逸材、ウイントン・マルサリスに刺激されたのでしょうねえ。

 「ビバップ ~ ファンキー ~ 新主流派 ~ 新伝承派」と、全ての流れを「違和感無く」演奏出来てしまうアート・ブレイキーは、やはり偉大な存在です。


●Album of the Year / Art Blakey & The Jazz Messengers Timeless SJP 155

01. Cheryl (Charlie Parker)
02. Ms. B.C. (P.Watson)
03. In Case You Missed It (R.Watson)
04. Little Man (Charles Fambrough)
05. Witch Hunt (Wayne Shorter)
06. Soulful Mister Timmons (James Williams)

Wynton Marsalis (tp) Bobby Watson (as) Billy Pierce (ts)
James Williams (p) Charles Fambrough (b) Art Blakey (ds)
Recorded on April 12, 1981 at Davout Studios, Paris, France


●おまけ●
 ライブではファンキー調の「Moanin'」、「Blues March」しかやらないバンドというイメージが定着していたのですが(加持がです)、本当はこういう多彩な演奏も出来たのね・・・。今考えると、同じ曲を要求するファン達にも問題があったのでしょうか?

 最初にLPで発売された時、ジャケットはエジプト調の彫像だったはず。

 海外盤は関係の無い景色のジャケットに代わってますので、ご注意を。 あとタイムレスと言うレーベル、オランダの会社みたいです。