ブルー・ノートでクリスマス!-メリー・オール・ソウル-デューク・ピアソン(Blue Note BST-84323)2007/12/23 22:48

Merry Ole Soul +1 - Duke Pearson  Blue Note BST-84323

 我が家の場合、『ジャズでクリスマス!』と言ったらこのブルー・ノート幻のクリスマス・アルバムが棚から登場します。
 1969年録音のとーってもいいアルバムなんですが、なんとなくクリスマス間際にしか聴いてません。

 ただ一旦聴きだすと、毎日聴いてますが・・・マニアが血眼になって探すのも納得!の出来です。


 クリスマスものがあまり好みで無い方も1曲目、「Sleigh Ride」だけは聴いてみて下さい。
 このデューク・ピアソン(Duke Pearson)らしい、知的でありながらファンキーな演奏は素敵です。


 しっとり可憐な「Have Yourself A Merry Little Christmas」、アイアートのパーカッションが演奏に彩りを添える「Jingle Bells」もいい!

 デューク・ピアソンの華麗なピアノを堪能したいのであれば、アップテンポで疾走感のある「Santa Claus Is Coming To Town」、ソロでゆったりと聴かせる「O Little Town Of Bethlehem」あたりがお勧めトラックですか。


 なお手持ちの紙ジャケCDには、おまけで「Old Fashioned Christmas」が収録されておりました。



●Merry Ole Soul +1 / Duke Pearson  Blue Note BST-84323

01. Sleigh Ride (L.Anderson) *1 6:23
02. Little Drummer Boy (H.Simeone-K.K.Davis-H.Onorati) *2 5:46
03. Have Yourself A Merry Little Christmas (H.Martin-R.Blane) *2 1:58
04. Jingle Bells (trad) *2 5:10

05. Santa Claus Is Coming To Town (H.Gillespie-J.Fred Coots) *2 4:05
06. Go Tell It On A Mountain (trad) *2 3:44
07. Wassail Song (trad) *2 3:00
08. Silent Night (trad) *2 4:12
09. O Little Town Of Bethlehem (trad) *3 1:12

10. Old Fashioned Christmas (trad) *1 2:27

*1
Duke Pearson (p, cel) Bob Cranshaw (b) Mickey Ro
ker (ds)

Recorded on February 25, 1969 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.

*2
Duke Pearson (p, cel) Bob Cranshaw (b) Mickey Roker (ds) Airto Moreira (per)
Recorded on August 19, 1969 at A&R Studios, NYC.

*3
Duke Pearson (p)
Recorded on August 19, 1969 at A&R Studios, NYC.


●メリー・オール・ソウル/デューク・ピアソン



新・ブルーノートRVGコレクション第6回より-ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン Vol.2+32007/12/11 19:30

AT THE GOLDEN CIRCLE VOl.2 - ORNETTE COLEMAN  Blue Note BST-84225

 ・・・・今回は「Vol.1」に引き続き、問題(笑)の「Vol.2」です。
 オーネットは1曲だけ、アルト以外に何故(笑)か引退期に密かに練習した「ヴァイオリン」と「トランペット」を持ち出します。



 いきなり狂ったようにヴァイオリンを弾き倒す「SNOWFLAKES AND SUNSHINE」は、まさにフリーな演奏(笑)。

 途中、トランペットに切り替えてヴァイオリンで弾いたのと同じフレーズをかましてくれます。

 えー、演奏途中に何度も持ち替えをするので、段々訳が分からなくなってきまーす(笑)。
 まあ、チャーネット・モフェットの変幻自在なドラムを聴くためのトラックですね。


 1曲目の狂乱に疲れたのか(笑)気だるい「MORNING SONG」は、アルトに持ち替えても演奏です。
 微妙にゆっくりな曲にもかかわらず、飽きさせず聴かせます。オーネットの艶のある音色が冴えるトラック。


 「THE RIDDLE」は、疲れも取れたのかリズム隊が再び荒れ狂っております。
 オーネットは引き続きアルトで演奏。艶のある音色で、素早いフレーズを連発。
 チャールス・モフェットの叩き出すシンバルから生み出されるスイング感がたまりません。


 ラストの「ANTIQUES」は、意外と普通の曲(笑)。ただ、これが意外とイケる(笑)んだ。
 この曲だけは、3人ともフツーのジャズを演奏してます。


●TOCJ-7060 ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン Vol.2+3 / オーネット・コールマン




●AT THE GOLDEN CIRCLE VOl.2 / ORNETTE COLEMAN Blue Note BST-84225

01. SNOWFLAKES AND SUNSHINE (Ornette Coleman) 10:42
02. MORNING SONG (Ornette Coleman) 10:41

03. THE RIDDLE (Ornette Coleman) 09:54
04. ANTIQUES (Ornette Coleman) 12:35

05. MORNING SONG (Ornette Coleman) -alternate take- 08:16
06. THE RIDDLE (Ornette Coleman) -alternate take- 12:39
07. ANTIQUES (Ornette Coleman) -alternate take- 13:00

Ornette Coleman (as, tp, vln) David Izenzon (b) Charles Moffett (ds, glockenspiel)
Recorded on December 3 & 4, 1965 at "Gyllende Cirklen", Stockholm, Sweden.


<ちょっと長めの付記>

 『ブルーノートの真実/小川隆夫著(東京キララ社)』に、このアルバムが発売された経緯が詳しく載っております。

 オーネットのカムバックによって、ライオンの念願がかなう。「ゴールデン・サークル」のライブ・レコーディングをしないか? という申し出がオーネット・サイドからあったのだ。

 「例の「タウン・ホール」の一件に、オーネット自身も巻き込まれていた。それで、わたしのことを思い出してくれたのかもしれない。光栄なことだよ。
 ヨーロッパでカムバックして、ヨーロッパのレコード会社からアルバムはリリースされるようになっていた。
 その彼が、カムバック後、アメリカで発売される最初のレコード会社としてブルーノートを指名してくれたのは非常な名誉だ」


 さらに小川隆夫さん関係で、蛇足をもう少し。

 文中に登場する「タウン・ホール」でのライブ盤は、当初ブルーノートから発売される予定だったそうです。
 しかし途中に契約上のゴタゴタが発生し、でテスト盤の制作までしたにもかかわらず、お蔵入りしてしまいました。

 著者の小川隆夫さんは、1986年にアルフレッド・ライオンの主治医をボランティアで務めたお礼として、幻のテスト盤(2枚組)をマイケル・カスクーナからプレゼントされたそうです。
 小川さんの『世界で唯一のブルーノート完全コレクター』の称号は、「タウン・ホール・コンサート(2枚組)」を所有していることから、戴いたものでしょうね。

 小川さんが東京で行うイベント企画などで、まれに聴かせてくれるらしい「タウン・ホール・コンサート」。一度は聴いてみたいものです。

新・ブルーノートRVGコレクション第6回より-ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン Vol.1+32007/12/10 22:49

AT THE GOLDEN CIRCLE VOl.1 - ORNETTE COLEMAN  Blue Note BST-84224

 この3曲追加されたCDを聴いた第一印象は『演奏する喜びに満ち溢れた作品だなあ』でした。
 普段フリーを聴かない人も偏見持たずに、一度は聴いて欲しいアルバムです。

 2002年に米ブルーノートのホームページで発売告知を発見して、即購入に走りました(笑)。
 VOL.1には、オリジナルアルバム未収録の「DOUGHNUTS」が追加されている事にも要注意。



 ファスト・テンポの1曲目「FACES AND PLACES」から、オーネットはアルトで吼え(笑)ます。
 まあフリー・フォームのピアノレス・トリオで、飽きさせる事なく聴かせること事が出来るとは・・・・。

 「EUROPEAN ECHOES」はカワイイ3拍子の曲です。
 流石に3拍子では無茶出来ない(笑)のかオーネット、とってもメロディアスなフレーズを聴かせてくれます。


 「DEE DEE」は、子供向け番組のテーマソングみたいに陽気に弾ける曲です。
 チャールス・モフェットの変化に富んだドラムに乗って、オーネットのソロも弾けます。

 「DAWN」は、ちょっと物悲しい感じがするスローテンポの曲です。
 間の多いバッキングに乗せて、オーネットのソロもじっくり聴かせます。


 今回追加された「DOUGHNUTS」は、「FACES AND PLACES」のアンサーソングみたいな曲です。
 前乗り気味のリズムに合わせて、オーネットが突っかかるようなフレーズを聴かせます。


 ・・・・次回は、問題(笑)の「Vol.2」です。いろいろあるので、覚悟して聴かないと。
 フリー嫌いの良い子(笑)は、「Vol.1」で止めた方がいいかもね。

●TOCJ-7059 ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン Vol.1 +3 / オーネット・コールマン




●AT THE GOLDEN CIRCLE VOl.1 / ORNETTE COLEMAN Blue Note BST-84224

01. ANNOUNCEMENT 01:09
02. FACES AND PLACES (Ornette Coleman) 11:37
03. EUROPEAN ECHOES (Ornette Coleman) 07:53

04. DEE DEE (Ornette Coleman) 10:38
05. DAWN (Ornette Coleman) 08:05

06. FACES AND PLACES (Ornette Coleman) -alternate take- 08:31
07. EUROPEAN ECHOES (Ornette Coleman) -alternate take- 14:13
08. DOUGHNUTS (Ornette Coleman) 13:30

Ornette Coleman (as, tp, vln) David Izenzon (b) Charles Moffett (ds, glockenspiel)
Recorded on December 3 & 4, 1965 at "Gyllende Cirklen", Stockholm, Sweden.


ジャズの音!!-新・ブルーノートRVGコレクション第5回発売 - デライトフリー+4 - リー・モーガン2007/11/03 20:26

DELIGHTFULEE + 4 - LEE MORGAN  Blue Note 84243

 今月のラストは、20年間待ち望んだ1枚を。
 今日は「ジャズの音!!-新・ブルーノートRVGコレクション」開始直前に書いた記事をアレンジして掲載します。



 本アルバム「Delightfulee (BN4243)」の売りは、ビートルズの名曲「Yesterday」のカバーでしょう。

 原曲のイメージを損なわないテンポ、オリバー・ネルソン(Oliver Nelson)アレンジによる重厚なバック・アンサンブルをバックに奔放に吹き綴るモーガン、流石です。


 その他・・・・。

 ひたすら陽気な1曲目「Ca-Lee-So」、名前から想像出来る様にカリプソ・ナンバーです。
 この曲、ずーっと聴いていると、灼熱の太陽を浴びたようにコンガリと日焼けしそうです(笑)。

 2曲目のハードボイルドな「Zambia」は、リー・モーガンがジャズ・メッセンジャーズ時代に作曲した「Kozo's Waltz」をリメイクしたものです。
 後テーマ直前に繰り広げられる、ドラムとの8小節交換では、得意のハイトーンを連発するモーガンに惚れてしてしまいます。


 3曲目、マーチ仕立ての「Sunrise, Sunset」は、ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」の中の1曲だそうです。
 こんなカッコいい曲の原曲がミュージカルだとは・・・・ビックバンド出身の私好み、素敵なアレンジです。


 4曲目は一転して、マイナー調の「Nite-Flite」です。

 この手のエキゾチック調ナンバーには、ジョー・ヘンダーソン(ts)の辛口テナー・サウンドがぴったりですねー。
 ここでのジョーさん、アラビア風音階からフラジオ・トーンまで使って激しいソロを展開しています。
 あと、ピアノ・ソロのバックで「セカンド・リフ」が挿入されるあたり、何だかホレス・シルバー・クインテットみたい!

 ラスト5曲目は3拍子のバラッド、「The Delightful Deggie」です。
 ここではモーガンと同郷の、マッコイ・タイナー(p)の美しいピアノが一番、印象深いです。



 そして今回は、入って嬉しい追加曲も補足しておきましょうね(今回の追加がどれだけ嬉しいか、お察し下さい)。
 最初の2曲は、完全未発表。あとの2曲はクインテット・バージョンと聴き比べてみて下さい。


 「NEED I ?」は、マーチ風のイントロで始まるとても軽快な曲です。
 ソロ2番手で登場するモーガンも快調に飛ばしており、最後にドラムのフィリー・ジョー・ジョーンズとの8~4小節交換も難なくこなし、次のマッコイに引継ぎます。
 ビックバンドがバックだとトランペット奏者の性といえ、燃えますね。


 「FILET OF SOUL」、タイトル通りにミリディアムテンポのソウルフルな演奏です。
 O・ネルソンお得意のチューバ、フレンチ・ホルンなどの低音管楽器による、アクセントの付け方がいいですねー。


 「ZAMBIA -BIG BAND VERSION-」、軽快なクインテット・バージョンに対し、低音管楽器のアクセントが付いた、とっても重厚な演奏になっております。
 ・・・アレンジが重すぎたのかなあ。ホント、良い出来なんですけどね。


 追加曲最後の「THE DELIGHTFUL DEGGIE -BIG BAND VERSION-」、私はどちらかというと、こちらのバージョンの方が好みです。
 クインテット・バージョンよりやや遅めのテンポですが、その分、感情移入しやすい気がします。
 ・・・良く聴くとモーガンのソロは、ビックバンド・バージョンの方が、多少散漫な感じがする位かな。


 アルフレッド・ライオンは、リー・モーガンの演奏と全体のバランスを考えて、クインテット・バージョン中心のアルバム構成にしたのでしょう。
 これがもし、編曲を担当したオリバー・ネルソンを紹介するアルバムだったら、構成が逆になっていたでしょう。

 無い物ねだりですが、オリバー・ネルソン楽団のアルバム、作って欲しかったなあ。


●TOCJ-7050 デライトフリー+4 / リー・モーガン




●DELIGHTFULEE + 4 / LEE MORGAN Blue Note 84243

01. CA-LEE-SO (Lee Morgan) *2
02. ZAMBIA (Lee Morgan) *2
03. YESTERAY (Lennon-McCartney) *1

04. SUNRISE SUNSET (Bock-Harnick) *1
05. NITE FLITE (Lee Morgan) *2
06. THE DELIGHTFUL DEGGIE (Lee Morgan) *2

07. NEED I ? (Lee Morgan) *1
08. FILET OF SOUL (HOPPIN' JOHN) (Lee Morgan) *1
09. ZAMBIA (Lee Morgan) -BIG BAND VERSION- *1
10. THE DELIGHTFUL DEGGIE (Lee Morgan) -BIG BAND VERSION- *1


*1
Lee Morgan (tp) Ernie Royal (tp) Tom McIntosh (tb) Jim Buffington (frh) Don Butterfield (tu)
Phil Woods (as, fl) Wayne Shorter (ts) Danny Bank (bars, bcl, fl)
McCoy Tyner (p) Bob Cranshaw (b) Philly Joe Jones (ds) Oliver Nelson (arr)

Recorded on April 8, 1966 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.


*2
Lee Morgan (tp) Joe Henderson (ts) McCoy Tyner (p) Bob Cranshaw (b) Philly Joe Jones (ds)

Recorded on May 27, 1966 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.


●おまけ(追記)●
 1987年発売の米盤CDでは、セッション別に分けられ、曲順がオリジナル・アルバムと大きく異なっていました。

 経費が何倍もかかったであろう、重厚なビックバンド(正確にはテンテット)・バージョンをお蔵にするとは・・・・雇われ会社員なら、絶対出来ない決断です。


ジャズの音!!-新・ブルーノートRVGコレクション第5回発売 - ゲッティン・アラウンド+2 - デクスター・ゴードン2007/11/02 13:44

GETTIN' AROUND + 2 - DEXTER GORDON  Blue Note 84204

 今月もあと二枚ですか・・・最後のデータが途中なのは勘弁して下さい。

 本作はバップ時代の巨人、デクスター・ゴードン(Dexter Gordon)がボビー・ハッチャーソン(Bobby Hutcherson)らをバックに録音したアルバムです。

 しかしハッチャーソンが参加している経緯は、裏エピソードが分からないと???となるところです。
 いつも通り、小川隆夫さんの著作、特に『ブルーノートの真実(東京キララ社)』を探してみましょう・・・あ、ありました。

 『(ボビーを)ライオンに推薦したのはデクスター・ゴードンだ。ハッチャーソンの父親がゴードンの親友だった。その関係で、彼のベビー・シッターをゴードンが務めたというエピソードもある。』
 上記、小川隆夫さん著作より抜粋


 ミルト・ジャクソン(Milt Jackson)がバップ時代の代表選手だとすると、ボビー・ハッチャーソンは続く新主流派の代表選手だと思います。
 ちなみに私が好きな演奏を思いつくまま挙げてみると、『One Step Beyond / Jackie McLean(BN4137)』、『Judgment ! / Andrew Hill(BN4159)』、『Out To Lunch / Eric Dolphy(BN4163)』などのエッジの利いた作品に集中します。


 ・・・でも、この作品はリラックス・ムード満点!主役のD・ゴードンはいつも通り、朗々としたブローを披露しております。


 一番の出来は、ボサノバのリズムに乗った1曲目の「カーニバルの朝(Manha de Carnaval)」ですかね。
 ボビーのバイブラフォンが加わることにより、クールな感じが強調されて良い!


 カウント・ベイシー楽団のヒット曲、「Shiny Stockings」も、クールに演奏されています。

 そういえば80年代に、D・ゴードンが主役の映画「ラウンド・ミッドナイト」が公開されて話題を呼びましたね。
 その劇中でゴードンは、アドリブで『カウント・ベイシー楽団で演奏したかった』という意味の台詞を言ったそうです。
 その事を思い出しながら、「Shiny Stockings」を聴くと、感慨深いものがありますね。


 その他、「Who Can I Turn To ?」と、「Everybody's Somebody's Fool」では、サブトーンを交えた心に染み入るようなバラッドを聴かせてくれます。
 ・・・あ、つい暖かくも優しい、彼のテナー・サウンドにしばし聴き惚れてしまいました。いいなーこの演奏も。


●TOCJ-7049 ゲッティン・アラウンド+2 / デクスター・ゴードン




●GETTIN' AROUND + 2 / DEXTER GORDON Blue Note 84204

01. Manha de Carnaval (Antonio Maria/Louis Bonfa) *1 8:21
02. Who Can I Turn To ? (Newley/Bricusse) *2 5:12
03. Heartaches (Hoffman/Klenner) *2 7:42

04. Shiny Stockings (Frank Foster) *2 6:15
05. Everybody's Somebody's Fool (H.Keller/H.Greenfield) *1 6:41
06. Le Coiffeur (Dexter Gordon) *1 6:59

07. VERY SAXILY YOURS
08. FLICK OF A TRICK

*1 Dexter Gordon(ts) Bobby Hutcherson(vib) Barry Harris(p) Bob Cranshaw(b) Billy Higgins(ds)
Recorded on May 28,1965 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.

*2 same personnel
Recorded on May 29,1965 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.


裏・サイドワインダー! - Flute in - Bobbi Humphrey Blue Note [BST84379]2007/10/21 18:46


 ここ2週間、体調不良の日々が続き、ブログの更新が遅れていましたので、ちょっとでも回復したところでまとめて書いてます。


 えりっく$Φ さんのブログで、「The Sidewinder / Lee Morgan (BST-84157)」を丁度取り上げていたので、未CD化、ご本人参加のカバー・バージョンを紹介してしまいます。


 このアルバムは、女性フルート奏者のボビー・ハンフリー(Bobbi Humphrey)の、ブルーノートにおけるデビュー作です。
 ちなみにこの半年後、L・モーガンは、痴情のもつれから出演中のクラブの楽屋?で、愛人に銃で射殺されてしまう訳です。なんだかなあ。


 A面はヒット曲中心の軽めの選曲、B面はガラリと雰囲気を変え、アレンジャ-のW・マーカスのソウルフルで重厚な作品が続きます。
 私は、どちらの面も結構楽しめますが、AB面で落差が有り過ぎるのが、再発されない原因でしょうか?他のアルバムが再発されているのに・・・不思議です。


 今なら、「ご本人参加!サイドワインダーのカヴァーバージョン収録!」とか帯に書けば、DJ諸氏も購入するように思えますが・・・いかが?
 ちなみに私は、山下達郎氏のアカペラ・アルバムでおなじみ、軽めの「Spanish Harlem」も、ギターのカッテイングを含めて好きです。


 それでは注目の、「The Sidewinder」を聴いてみましょう。

 アレンジはほぼ、原曲通り。おなじみのパターンを、エレキ・ベースとエレキ・ピアノが奏でるあたりから、おっ!となります。
 ドラムの叩き出すビートも、よりロックっぽいですか・・・フルートが入ることで、原曲より洗練された感じがします。

 最初のソロは、もちろん、L・モーガンです。
 ライブでさんざん演奏してきただろうこの曲、同じフレーズは使わないよう気を遣いながらの、凄みのあるソロは、お見事!の一言です。
 このソロを聴きながら、もしもモーガンがフュージョン系のバンドで演奏したらどうなるだろう・・・とか想像してしましました。

 続く、B・ハンフリーはモーガンのテンションの高いソロを受け継いで、高音域を中心にソロを奏でて行きます。
 後テーマに続いて、おなじみのリズム・バターンに乗りながら、ソロを展開していくあたりもイイですね。



 最後の2曲でも、L・モーガンは素晴らしいソロを聴かせてくれます。

 まずはミディアム・テンポのリズムが心地良い、「Journey to Morocco」です。ここでモーガンは、変化に富んだロング・ソロを披露してくれます。
 この眩ゆいばかりのソロを紡ぎ出す彼は、まさしく天才!です。

 ラストのバラッド「Set Us Free」でも、L・モーガンはカッコ良いソロを披露してくれます。
 目まぐるしいリズムバターンの変化の中、余裕たっぷりにソロ吹き切るモーガンは、ホント凄いなあ。


 カッコ良いモーガンのソロ満載のこのアルバム、『CONNOISSEUR SERIES(米ブルーノート)』あたりでの再発希望!


●Flute in / Bobbi Humphrey Blue Note/United Artists BST 84379

side one
01. Ain't No Sunshine (B.Withars) *1 2:30
02. It's Too Late (C.King-T.Stern) *4 3:05
03. The Sidewinder (L.Morgan) *3 6:13
04. Sad Bag (D.Griffin) *1 5:05
05. Spanish Harlem (P.Spector-J.Leiber) *3 3:45

side two
06. Don't Knock My Funk (W.Marcus Bey) *3 4:36
07. Journey to Morocco (W.Marcus Bey) *2 8:19
08. Set Us Free (E.Harris) *2 5:48

*1/*2
Lee Morgan (tp-*2) Billy Harper (ts-*2) Bobbi Humphrey (fl) George Devens (vib,marimba,per) Hank Jones (p,el-p) Gene Bertoncini (g) George Duvivier (b) Idris Muhammad (ds) Ray Armando (conga) Wade Marcus (arr)

*3/*4
Lee Morgan (tp-*3) Billy Harper (ts-*3) Bobbi Humphrey (fl) George Devens (vib,marimba,per) Frank Owens (p,el-p) Gene Bertoncini (g) Gordon Edwards (el-b) Jimmy Johnson (ds) Ray Armando (conga) Wade Marcus (arr)

Recorded on September 30 or October 1,1971 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs,NJ


【付記】
2017年、遂に日本でもCD再発されました!


安定したバンドサウンドが魅力!- Multidirection - Kenny Cox and The Contemporary Jazz Quintet Blue Note [BST 84339]2007/10/20 16:28


 『CONNOISSEUR SERIES(米ブルーノート)』からCD(2 in 1)発売された、隠れ名盤ご紹介の続きです。


 2枚目のアルバムのテイストを無理矢理マイルスのアルバムに例えると、1966年06月録音の「Nefertiti / Miles Davis (Columbia CS 9594) 」に近いと思われます。
 「Nefertiti」程、耽美的雰囲気は無いですけどね。

 アルバムの統一感を高める為か、K・コックスとC・ムーアが3曲づつ持ち寄ってます。
 1枚目に比べ、バンド固有のサウンド・カラーが出て来ており、特にリーダーの美しいピアノと、トランペットのC・ムーアの無茶しない!安定した演奏が嬉しい限りです。

 私自身は、プロデューサがフランシス・ウルフに変わったこの2枚目の、安定したサウンドの方が好きです。


 なお手持ちのLPには1枚目同様、「VAN GELDER」の刻印が押されており、安心して聴くことが出来ます。


 まずA面、K・コックス自身の作曲したハービー・ハンコック風の叙情感溢れる「Spellbound」で始まります。

 次に、マイナー調アップテンポ・ナンバー「Snuck In」、ちょっと前乗りなビートが心地よい「Sojourn」と続きます。


 B面の最初は、タイトル曲の「Multidirection」は、ちょっとマイルスが演奏した「Freedom Jazz Dance」を彷彿とさせる曲です。

 次のミディアムテンポの「What Other One」はワルツ(3拍子)のリズムに乗って、C・ムーアのもろマイルス風トランペットが炸裂します。ドラムのD・スペンサーも良いです。
 あ、ちょっとW・ショーター風味のL・ヘンダーソンのテナーも良いですね。

 最後の「Gravity Point」も、緊張感溢れる良い演奏です。


 前回も書きましたが、このアルバムが再発されるとは・・・私にとっては「晴天の霹靂(Out Of The Blue)」な出来事でした。
 あとは、4枚組オムニバス盤CDにだけ収録されている隠れた名盤、ホレス・シルバーの「Silver'N'」シリーズ4枚を、BOXで良いのでCD化していただけないでしょうか。

 EMIミュージック・ジャパンの「ブルーノート・クラブ」限定復刻とかでもいいですから。行方様、よろしくお願い致します。


●Multidirection / Kenny Cox and The Contemporary Jazz Quintet
Blue Note/United Artists BST 84339

side one
01. Spellbound (K.Cox) 5:18
02. Snuck In (C.Moore) 6:03
03. Sojourn (K.Cox) 6:40

side two
04. Multidirection (C.Moore) 9:54
05. What Other One (K.Cox) 5:00
06. Gravity Point (C.Moore) 6:10

Charles Moore(tp) Leon Henderson(ts) Kenny Cox(p) Ron Brooks(b) Danny Spencer(ds)
Recorded on November 26,1969 at G.M.Recording Studios, Detroit,MI

Produced by Francis Wolff





祝CD化!-Introducing K.Cox and The Contemporary Jazz Quintet Blue Note [BST 84302]2007/10/18 22:21


 このCD(2 in 1)のリリースを見た時、「M・カスクーナさん、ここまで出しますか(笑)・・・・。」と思ったアルバムです。

 先日『CONNOISSEUR SERIES(米ブルーノート)』から、日本ではほぼ発売されないだろう(笑)アルバムが発売されました・・・。

 『完全ブルーノートブック』での、小川隆夫さんのコメントを読んで気になっていたこのアルバム、確か10年位前に中古LP屋さんで見つけて購入しました。
 手持ちの詳細情報は、ジャケット裏の英語解説だけ。英語と格闘してようやくまとめました。



 「新伝承派サウンド」(80年代にウイントン・マルサリスが復活させた、マイルス・クインテットサウンドをお手本とする演奏スタイル)がお好きな方は、十分に楽しめるアルバムだと思います。
 あとテナーのレオン・ヘンダーソン(Leon Henderson)は、あのジョー・ヘンダーソンの弟です。

 ファイト一発!1曲目のドラムパターンを良く聴いていると、「Miles Smiles」の影響が大きいと思われます。
 また、名門レーベルの録音ということで気合が入ったのか、バラエティに富んだ全曲、書下ろしの新曲だそうでです。


 当時のブルーノートで、兼任プロデューサーをつとめていたピアニストのデューク・ピアソン(Duke Pearson)はデトロイトのDJ、ジャック・スプリンガー(Jack Springer)からこのバンドを紹介されたそうです。
 このバンドの演奏を聴いたピアソンは早速、現地デトロイトで録音を行ったそうです。

 おもしろいことにこのアルバム、ルディー・ヴァン・ゲルダー・スタジオで再録音されているんですね。
 手持ちのLPには「VAN GELDER」の刻印が押されており、音はヴァン・ゲルダー・サウンドそのもの。結構良い音をしてます。


 1枚目を聴いた第一印象は、もろ60年代「マイルス・デイヴィス・クインテット」のサウンド!
 特に、ダイナミックなドラムと、印象的なトランペットのフレーズを聴いていると、「皆さん、本当に好きなんだねー」と声を掛けたくなる位の傾倒ぶり。

 ちなみにマイルスのアルバムでテイストが近いものは、1966年10月録音の「Miles Smiles / Miles Davis (Columbia CL 2601)」や、1966年06月録音の「Nefertiti / Miles Davis (Columbia CS 9594) 」あたりでしょう。


 まずA面は、緊張感たっぷり、劇的な展開が魅力の「Mystique」、叙情感溢れる「You」、当時流行りのダンス・ビートにのせた軽快な曲「Trance Dance」、怪しい雰囲気を孕んだアップ・テンポの「Eclipse」と続きます。

 B面に行きますと複雑なテーマが印象的な「Number Four」、テーマ部からもろマイルス風のトランペットが炸裂するバラッドの「Diahnn」でアルバムは終了します。


 アルバムを2ヶ月近く集中して聴いて思うのは、「あと3年早く、このバンドが登場していればなあ・・・。」の一言に尽きます。
 3年前(1965年)にはあの名盤、「処女航海(BN84195)」が録音されています。


 オーネット・コールマンを中心としたフリーの嵐が吹き荒れ、ソウル・ミュージックや、よりポップで踊れるアルバムが求められていただろう時代に、あの「新伝承派風サウンド」では・・・・まあ玄人受けはしても、売れなかったでしょうね。

 時代の流れに乗れなかった「隠れ名盤」を、2007年にCDで手軽に聴けるようになったことを、素直に喜びたいと思います。


●Introducing Kenny Cox and The Contemporary Jazz Quintet
Blue Note/United Artists BST 84302

side one
01. Mystique (K.Cox) 04:40
02. You (D.Durrah) 05:25
03. Trance Dance (K.Cox) 06:00
04. Eclipse (L.Henderson) 05:47

side two
05. Number Four (C.Moore) 10:45
06. Diahnn (L.Henderson) 08:35

Charles Moore(tp) Leon Henderson(ts) Kenny Cox(p) Ron Brooks(b) Danny Spencer(ds)
Recorded on December 9,1968 at United Sound System, Detroit,MI

Produced by Duke Pearson
Re-Recording by Rudy Van Gelder


●メンバー紹介(LP裏の解説より)●

◆ケニー・コックス(Kenny Cox)

 1940年11月08日ミシガン州デトロイト生まれ。
 8才からピアノを習い(トランペットも)、15才から地元でプロ活動を開始。
 途中、ニューヨークに行き、歌手のエッタ・ジョーンズ(Etta Jones)のツアー・バンドに参加。
 1964年にデトロイトに戻り、ウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery)、ロイ・ヘインス(Roy Haynes)、ローランド・カ-ク(Roland Kirk)らと共演。

 好きなピアニストは、バド・パウエル(Bud powell)、バリー・ハリス(Barry Harris)、トミー・フラナガン(Tommy Flanagan)。
 ハービー・ハンコック(Herbie Hancock)からも強く影響されているとの事。

◆チャールス・ムーア(Charles Moore)

 録音当時(1968年)28才でアラバマ州出身。
 前は、「Detroit Contemporary Five (D.C.Five)」というアヴァンギャルドのグループを率いていたそうです。
 60年代におけるマイルス・デイヴィスの演奏スタイルから、強い影響を受けているようです。

◆レオン・ヘンダーソン(Leon Henderson)

 1940年12月11日ケンタッキー州リマ生まれで、15人兄弟の末っ子。
 兄であるジョー・ヘンダーソン(Joe Henderson)と同じく、ケンタッキー州立大学の出身。

◆ロン・ブルックス(Ron Brooks)

 録音当時(1968年)33才でイリノイ州エヴァンストン(Evanston)出身で、ミシガン州アン・アーバー(Ann Arbor)在住。
 ミシガン州立大学在学時に、ボブ・ジェームス(Bob James)トリオに在籍していたそうです。

◆ダニー・スペンサー(Danny Spencer)

 1942年04月17日ミシガン州イシュペニング(Ishpeming)出身。
 3年前(1965年)に、ロン・ブルックスと共にヨーロッパに渡り、デクスター・ゴードン(Dexter Gordon)、アート・ファーマー(Art Farmer)、ルネ・トーマス(Rene Thomas)ら刺激的なミュージシャンと共演を重ねる。





未CD化アルバムをあえて紹介してみる-Something to Listen to / Jimmy McGriff Blue Note BST-843642007/10/16 20:48


 先月あたりから、EMIジャパンさんのRVGシリーズもようやくおもしろいアイテムが出始めましたね。
 特にリマスター年が「2007年」になっているものは要注意!

 ・・・と書いておいてなんですが、今回から10月24日までは、日本でCD化されないだろう作品を紹介していきます。
 ※季節の変り目で、ちょっと体調不良の為、記事をアップする時期(日付)がずれこんでますが、ご容赦を。


 まずはソニー・レスターのプロデュースによる、ジミー・マグリフ(Jimmy McGriff)の作品、オルガン・ジャズ!

 オルガン・ジャズという分野は、アルフレッド・ライオンがジミ-・スミスと共に開拓したと言ってもいいでしょう。
 ちょっと長くなりますが、『ブルーノートの真実/小川隆夫著(東京キララ社)』から、ボブ・クーパーさんのコメントを引用させていただきます。

 『あの時代、オルガン・ジャズは確固たるマーケットを持っていた。ソウル・ミュージックがロックやポップスと同じようなビック・マーケットになってきたんだ。その一角にオルガン・ジャズが食い込んでいた。ジャズ・ファンとソウル・ミュージック・ファンは必ずしも一致しない。その両方から支持されていたのがオルガン・ジャズだ。そして、ジミー・スミスを抱えていたブルーノートが他のレーベルを圧倒していた。』

 時が流れ、ジミー・スミスがヴァーブに移籍しまい、アルフレッド・ライオンが引退してしまった後も、ブルー・ノートは積極的にオルガン奏者を積極的に迎え入れていきました。
 その内の一人が、今回のジミー・マグリフと言う訳です。


 奇妙!なジャケット、メンバーの詳細不明、ユナイテット・アーティスツ(United Artists)時代の作品と、ナイナイづくしのこの作品。
 ・・・・で中身も酷いかというと、結構!イケル!のである。マグリフは曲によりオルガンとピアノを弾きわけますし、ソウルフルなテナーの演奏もなかなか!
 無理矢理たとえると、「ジミー・スミス+C・ベイシー・オーケストラ」的な、ハッピーな演奏が多いです。


 まずは1曲目、アップテンポの「Indiana」を聴いて下さい。
 ジミー・スミス張りのダイナミックな演奏に加え、ごきげんなソロを取るテナー(名前不明)とギター(これまた名前不明)、そして煽りまくるドラム(名前不明)と言うことなし。良い。

 ピアノをオルガンを弾き分けるソウルフルな「Malcolm's Blues」、リラックス・ムード満点の「Satin Doll」でA面(LPだから)は終了。


 続いてB面は、ちょっとシリアスな「Deb Sombo」で始まります。この曲はピアノで演奏されてます。
 タイトル曲の「Something to Listen to」は、ミディアム・テンポのこれまたR&B調のリズムに乗ったソウルフルな演奏です。
 演奏の途中でテナー(名前不明)の方が突如鳴らすホイッスルが、これまたいい感じ。

 ラストの楽しい「Shiny Stockings」、C・ベイシー・オーケストラ風に、ドラム(名前不明)さんが盛り上げます。
 テナー1本のカルテット編成で、これだけ盛り上げることが出来るとは・・・オルガン侮り難し。


 どこかでこのLPを見かけたら、お手に取ってみて下さい。
 私の手持ちは、どこかのDJ氏が放出したと思われる、コンディションの良くないカット盤。それを多少音調整して、CDに焼いて聴いてます。


●Something to Listen to / Jimmy McGriff Blue Note BST-84364

side one
01. Indiana (B.MacDonald-J.F.Hanley) 6:38
02. Malcolm's Blues (J.McGriff) 6:14
03. Satin Doll (B.Strayhorn-D.Ellington-J.Mercer) 5:59

side two
04. Deb Sombo (J.McGriff) 6:38
05. Something to Listen to (J.McGriff) 4:46
06. Shiny Stockings (E.Fitzgerald-F.B.Foster) 5:35

unknown(ts) Jimmy McGriff(org, p) unknown(g) unknown(ds)
Recorded in NYC, circa autumn 1970


新・ブルーノートRVGコレクション第3回より-ハプニングス/ボビー・ハッチャーソン2007/09/09 09:56


●TOCJ-7030 ハプニングス/ボビー・ハッチャーソン



第3回発売分はこれで最後、B.ハッチャ-ソンの「Happenings」です。

しかし、ほぼハッチャーソンのオリジナルで固めているのに、残りの1曲が有名になるなんて・・・皮肉なものです。
それはハービーの超有名曲、「処女航海(Maiden Voyage)」だから仕方無いですが。熱演でもありますし。

まあハッチャーソンのオリジナルを良く見直すと、名曲「Bouquet」が入っているんですね。
この曲は、1985年の「One Night With Blue Note」で再演していますので、機会があれば聴き比べてみて下さい。


●Happenings / Bobby Hutcherson Blue Note 84231

01. Aquaria Moon (Bobby Hutcherson) 7:43
02. Bouquet (Bobby Hutcherson) 8:07
03. Rojo (Bobby Hutcherson) 6:01

04. Maiden Voyage (Herbie Hancock) 5:49
05. Head Start (Bobby Hutcherson) 5:15
06. When You Are Near (Bobby Hutcherson) 3:48
07. The Omen (Bobby Hutcherson) 7:00

Bobby Hutcherson (vibs, marimba) Herbie Hancock (p) Bob Cranshaw (b) Joe Chambers (ds)
Recorded on February 8, 1966 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.