アダムス・アップル+1/ウェイン・ショーター-新・ブルーノートRVGコレクション第2期第5回発売 ― 2008/11/24 21:40
ハービー・ハンコック参加、ウェイン・ショーターのワンホ-ン・アルバム。
ジャズ・ロックの快演『Adam's Apple』、M・デイヴィス・クインテットでも名演を残した『Footprints』収録。
このアルバム録音直前1965年12月末には、あの壮絶な『プラグド・ニッケル』でのライブ録音が行われておりますよ。
『Adam's Apple』は、重厚なジャズ・ロックっす。
ハービー・ハンコックの歯切れ良いバッキングにのり、ダークな音色で脱力気味のブローを展開するW・ショーター(笑)。
まあ、しっかしハービーのテンションの高いこと・・・・・。
しっとりとした3拍子の『502 Blues (Drinkin' And Drivin')』はピアニスト、ジミー・ロウルズ(Jimmy Rowles)の作品。
ほんわか幻想的なムードの中でW・ショーター、空間に漂うようなフレーズを綴っていきます。
『El Gaucho』は、歯切良いボサノ・ヴァ風リズムの1曲。
ジョー・チェンバースの叩き出す『カッ!カッ!』と聴こえるリム・ショットが心地良いですなあ。
『Footprints』は、6/8拍子のゆったりとしたテンポの曲です。
茫漠としたW・ショーターのソロ、続くH・ハンコックは対照的に前のめり気味でテンション高め。
ちなみにマイルス・デイヴィス・クインテットによる演奏は、1966年10月録音の『Miles Siles (Columbia)』に収録されてますね。
『Teru』は、美しくも幻想的なスロー・バラッド。
こういう耽美的な演奏は、ウェインとハービーのコンビにしか生み出せないでしょう。
ここにマイルス・デイヴィス(Miles Davis)が加わると、もっとシニカルな演奏になるだろうし・・・・。
ラストの『Chief Crazy Horse』 はオリジナル・ライナーによると、ややジョン・コルトレーン(John Coltrane)風味漂う曲。
そういう視点で聴いてみると、ジョー・チェンバースのドラムが、あら、エルヴィン・ジョーンズ(Elvin Jones)風に聴こえて来る不思議(笑)。
およっ!ソロでは、ハービー・ハンコックがマッコイ・タイナー(McCoy Tyner)風フレーズを・・・・(苦笑)。
なお今回はボーナス・トラックとして、『The Collector』が追加収録されております。
Adam's Apple / Wayne Shorter Blue Note BN4232 [+ 1]
01. Adam's Apple (Wayne Shorter) * 6:44
02. 502 Blues (Drinkin' And Drivin') (Jimmy Rowles) 6:30
03. El Gaucho (Wayne Shorter) 6:29
04. Footprints (Wayne Shorter) 7:27
05. Teru (Wayne Shorter) 6:11
06. Chief Crazy Horse (Wayne Shorter) 7:34
07. The Collector
Wayne Shorter (ts) Herbie Hancock (p) Reggie Workman (b) Joe Chambers (ds)
Recorded on February 3(*) & 24, 1966 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
TOCJ-7170 アダムス・アップル+1/ウェイン・ショーター
TOCJ-7170 Adam's Apple / Wayne Shorter [BN4232 + 1]
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