新・ブルーノートRVGコレクション第9回より-ソニー・クラーク・トリオ+3 - ソニー・クラーク ― 2008/03/07 20:14

最も日本人の感性にフィットしていると思われるソニー・クラーク(Sonny Clark)のトリオ作品。
「後髪が引かれる」とも形容される、バック・ビートを強調した演奏を堪能出来る1枚です。
このアルバムでは、ポール・チェンバース(Paul Chambers)とフィリー・ジョー・ジョーンズ(Philly Joe Jones)という堅実なメンバーに支えられ、哀愁漂うシングル・トーンによるソロを全編で展開しています。
最初に発売されたCDでは、ラズウェル細木さんの漫画のネタにされる程、曲順が大幅に入れ替えられておりましたが、このCDでは元通りの曲順+追加曲に再構成。
1曲目はアップテンポの「Be-Bop」、クラークのシングル・トーンによる長めのフレーズを、思う存分ご堪能下さい。
スタンダードの「時さえ忘れて(I Didn't Know What Time It Was)」で、ちょっと一休み。
そして、(多分)ドラムとベースをフューチャーする為に書かれた「Two Bass Hit」では、フィリー・ジョー・ジョーンズの華麗なステック捌きをお楽しみ下さい。
タッド・ダメロンの「Tadd's Delight」、ポール・チェンバースがソロ1番手に登場。
ウキウキするシャッフル気味のリズムに乗り、クラークも楽しそうにソロを綴って行きます。
ややスローテンポの「朝日のようにさわやかに(Softly,As In A Morning Sunrise)」、この位のテンポだとクラークのブルージーさが強調されますね。
ラストは無伴奏ソロによる「四月の思い出(I'll Remember April)」。
ややテンポを崩しながらフレーズを重ねて行くクラーク。朝日~よりも、こちらの方が爽やかかもしれません。
日本のジャズ・ファンの中では「クール・ストラッティン」と同様、愛聴される方が多いアルバムなのではないでしょうか?
・・・なお今回のCDでは、このあと別テイクが3曲程追加されております。
SONNY CLARK TRIO / SONNY CLARK Blue Note BST-81579
01. Be-Bop (Dizzy Gillespie) 9:52
02. I Didn't Know What Time It Was (R.Rodgers-L.Hart) 4:20
03. Two Bass Hit (J.Lewis-D.Gillespie) 3:42
04. Tadd's Delight (Tadd Dameron) 6:00
05. Softly,As In A Morning Sunrise (S.Romberg-O.Hammerstein) 6:31
06. I'll Remember April (DePaul-Raye-Johnston) 4:52
07. I Didn't Know What Time It Was (R.Rodgers-L.Hart) -alternate take- 4:18
08. Two Bass Hit (J.Lewis-D.Gillespie) -alternate take- 3:59
09. Tadd's Delight (Tadd Dameron) -alternate take- 5:00
Sonny Clark (p) Paul Chambers (b) Philly Joe Jones (ds)
Recorded on October 13, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.
TOCJ-7086 ソニー・クラーク・トリオ+3 / ソニー・クラーク
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