新・ブルーノートRVGコレクション第5回より-ザ・マグニフィセント・サド・ジョーンズ ― 2007/10/26 22:39

新・ブルーノートRVGコレクション第5回、約20年ぶりに追加曲入りで再発されたアルバムが登場です。
アルバム全体はのどかなアルバム・ジャケット同様、リラックス出来るミディアム・テンポの曲中心に構成されています。
耳に心地良いこのアルバム、オーディオの音量は出来るだけ大きくして聴いて欲しい。せめて1曲目の「パリの四月(APRIL IN PARIS)」で、M・ローチのブラシの動きが分かる位までは。
手持ちのCDでは録音の違いか、C・ブラウンと共演するEmArcy盤と違い、ローチのドラムがややオフ気味なのが惜しいところです。
当時サドは、あのカウント・ベイシー楽団でメイン・ソロイスト、作・編曲家として活躍しておりました。80年代にはベイシー亡き後のカウント・ベイシー楽団を率いて、日本にも来日しましたね。
そんな作・編曲もこなすサドに、アルフレッド・ライオンはかなり入れ込んでいたようですが、計3枚のアルバムを残してサドはブルーノートを去ってしまいます。
そのサドが抜けた穴を埋めたのが、天才少年「リー・モーガン(Lee Morgan)」だという訳です。
・・・このアルバムを聴いていると、なんだか気持ち良くなって、個別の曲紹介なんてどうでも良くなって(笑)きます。
ブルーノートが製作した他のアルバムと異なり、耳を刺激する成分が少ないのも特徴ですね。
今、ふと思いついたのですが、このアルバムだけヴァン・ゲルダーが意図的に刺激的な音をイコライジング(カット!)したのかもしれないですね。
どの曲もリラックス出来ますが、特に「APRIL IN PARIS」と、「IF SOMEONE HAD TOLD ME」の2曲がお勧めです。
出番は少ないですが、テナーのビリー・ミッチェル(Billy Mitchell)と、バリー・ハリス(Barry Harris)も、サドに負けず健闘しておりますよ。
なお追加曲の「I'VE GOT A CRUSH ON YOU」は、次作「The Magnificent Thad Jones Vol.3(Blue Note 1546)」にも収録されております。
●TOCJ-7043 ザ・マグニフィセント・サド・ジョーンズ+2 / サド・ジョーンズ
THE MAGNIFICENT THAD JONES +2 / THAD JONES Blue Note 1527
01. APRIL IN PARIS (Vernon Duke) ** 6:38
02. BILLIE-DOO (Thad Jones) ** 7:26
03. IF I LOVE AGAIN (Murray-Oakland) ** 7:24
04. IF SOMEONE HAD TOLD ME (De Rose-Tobias) ** 5:50
05. THEDIA (Thad Jones) ** 10:32
06. I'VE GOT A CRUSH ON YOU **
07. SOMETHING TO REMEMBER YOU BY *
*
Thad Jones (tp) Kenny Burrell (g)
Recorded on July 9, 1956 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.
Recorded on July 14, 1956 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.
**
Thad Jones (tp) Billy Mitchell (ts) Barry Harris (p) Percy Heath (b) Max Roach (ds) Recorded on July 14, 1956 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.
コメント
_ garjyu ― 2007/10/29 19:30
_ 加持顕 ― 2007/10/30 00:27
大丈夫です、私も雰囲気だけ覚えていて、
構成は全然、覚えてませんから(笑)。
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_ 一年365枚 ver.2.0 - 2007/10/29 19:33
通称、そのジャケットから“鳩のサド・ジョーンズ”。このトランペットは美しく輝かしい。そして優雅。
サド・ジョーンズ、また、贔屓のミュージシャンが出来てしまいました。
これも昨年良く聞いたはずなのですが、ちょっとどんな構成だったか思い出せない・・。探してちょっと聞いてみます。