孤高の名ドラマー、マックス・ローチ(Max Roach)逝く。2007/08/23 06:26

Brown = Roach Quintet At Basin Street

 小川隆夫さんのブログで名ドラマー、マックス・ローチ(Max Roach)が亡くなったことを知りました。まずは合掌。
 亡くなったのは、8月15日(御年は83才)とのことでしたが、私、新聞の死亡記事を見損なったようです。


 マックス・ローチは、マイルス・デイビス(Miles Davis)とともに伝説のアルト奏者、チャーリー・パーカー(Charlie Parker)の名クインテットでの活動を皮切りに、ジャズ・ジャイアントの沢山の名アルバムに参加しています。

 思いつくままに作品を挙げると、伝説の「ブラウン=ローチ・クインテット(EmArcy)」における名コンビネーション、「バド・パウエル・トリオ(Blue Note)」での、狂気漂う名演奏「ウン・ポコ・ロコ」におけるカウベルによる特異な演奏が思いだされます。

 またクリフォード・ブラウンが車の事故で亡くなる直前に録音された、ソリー・ロリンズ名義の「サキソフォン・コロッサス(Prestige)」も忘れられないアルバムですね。

 ・・・クリフォード亡き後、M・ローチの演奏からは、残念なことに、ユーモア感や艶やかさが大きく喪われてしまった気がします。


 その後も、ローチは沢山の名演を発表していきますが、それらのアルバムには艶やかさを表現する代わりとして「怒り」や「憤り」が感じられるようになります。
 「闘志」マックス・ローチの作品としては、「We Insist ! (Candid)」が有名です(結構、好きです)。


☆参考アルバムはこちら↓

●チャーリー・パーカー・ストーリー・オン・ダイアル Vol.1 (Dial)



●コンプリート・ジ・アメイジング・バド・パウエル Vol.1 (Blue Note)



●クリフォード・ブラウン=マックス・ローチ (EmArcy)



●Saxophone Colossus / Sonny Rollins (Prestige)



●ヴァルス・ホット~ジャズ・イン3/4タイム



 なおマックス・ローチは、日本にピアノレスのバンドで何度か来日し、ライブアルバム(Denon かな?)を残しております。

 近年もブルーノートで作品を発表するなど、積極的な活動を繰り広げているなーと思った矢先の出来事でしたが、正直な心境は、「よくぞ、今まで生きていてくださいました」といったところです。

 伝説の現場に居合わせた「語り部」の退場はとても哀しく感じますが、今はただ、伝説の名ドラマーのご冥福を祈るばかりです。




コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://kajiakira.asablo.jp/blog/2007/08/23/1745661/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。