W.マルサリスが大物トリオに挑む!-Herbie Hancock Quartet [columbia_sony]2007/07/04 19:44

HerbieHancockQuartet-CBS

 加持です。別ブログのネタ仕入れに気合入れすぎて、こちらの更新忘れてました・・・ホタルにトンボ、ぽっぽ焼きに緑川・・・・集中してイベント有り過ぎ!


 ・・・というのは嘘で、「フレディ+H.ハンコック・トリオ」の次に紹介する強力なアイテムが思い浮かばなかっただけです(~~)。  1週間考えた結果、1981年に録音された「ウイントン+H.ハンコック・トリオ」で行きます。


 タイトルは「ハービー・ハンコック・カルテット」ですが、実質は、(当時)期待の新人だったウイントン・マルサリス(Wynton Marsalis)のカルテットですね。見事なまでに他の3人の影、薄いです(笑)。

 大物トリオをバックに、ビビるどころか逆に煽りまくるウイントン、本当にナイスです。この度胸の良さは何処からくるのでしょうね?ハービーがわざわざ自身のバンドに誘ったのも納得出来ます。


 特に面白いのは、ウイントンが渋いミュート・トランペットで入り、例の「キメ」の部分でオープンに切り替えていきなり、ヒット・マンの如く暴発する「'Round Midnight」かなー。

 あとウイントン独自のフレージングで吹きまくる「The Eye Of The Hurricane」も捨てがたいし・・・・とにかく全編ウイントン一色(~~)。


 溌剌としたウイントンに煽られ、3人のオジサン達(笑)が「負けるものか!」とばかりに持てる力を出し切って対抗する・・・素敵な演奏です。

 60年代には、若い3人(+W.ショーター)が、オジサンになったマイルス・デイビス(Miles Davis)を煽って、「1965年のプラグド・ニッケルでのライブ盤」で聴かれるような殴り合い寸前の騒ぎを起こしていたのに・・・こうやってジャズの伝統が次の世代に引き継がれて行く訳ですね。

 さてウイントンは、この伝統を、誰に引継ぐのやら・・・・。


●Herbie Hancock Quartet columbia/sony SRCS 9343

01. Well You Needn't (T.Monk) 6:27
02. 'Round Midnight (T.Monk-C.Williams-B.Hanighen) 6:40
03. Clear Ways (Tony Williams) 5:00
04. A Quick Sketch (Ron Carter) 16:25
05. The Eye Of The Hurricane (Herbie Hancock) 8:05
06. Parade (Ron Carter) 7:58
07. The Sorcerer (Herbie Hancock) 7:17
08. Pee Wee (Tony Williams) 4:33
09. I Fall In Love Too Easily (J.Styne-S.Cahn) 5:54

Wynton Marsalis(tp) Herbie Hancock(p) Ron Carter(b) Tony Williams(ds)
Recorded on July 28,1981 at CBS Sony Studios, Shinanomachi,Tokyo,Japan



コメント

_ garjyu ― 2007/07/05 04:26

おはようございます。
これ面白そうなので買いました。期待以上でした。
過去記事トラックバックさせていただきたくお願いいたします。
garjyu

_ 加持顕 ― 2007/07/05 09:02

garjyuさん、いつもどうもです。お持ちのCD、輸入盤のようですね。音は良いですか?
SONY/Columbia のCD、何故か(同じ年に発売しても)輸入盤の方が断然、音が良かったりしますので・・・。
ちなみに、1997年に発売された「Kind Of Blue」は、同時期に発売された日本盤紙ジャケより、米盤の音が断然良かったです・・・話がずれました。


このアルバムのウイントン、ほぼ素に近い状態、しかも闘志剥きだしでオジサン達に喰ってかかっているのがおもしろい所です。

以前、エルヴィン・ジョーンズのスペシャル・カルテットで来日した時、新宿のピット・インで生のウイントンを体験しましたが、ほぼこんな感じでした。
ノンブレス奏法(息継ぎしないで吹き続けるー)とか、とんでもない技を披露したり、余裕たっぷりの部分もありましたが・・・・。

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_ 一年365枚 ver.2.0 - 2007/07/05 04:29


“キングギドラ対ゴジラ”のような黄金の対決。
ハービー・ハンコックのトリオを本気にさせたウィントン・マルサリスの凄さ。この録音時、わずか19才?!