無防備なウイントンが聴ける!-Elvin Jones "Special Quartet" featuring Wynton Marsalis [Sony]2007/03/25 07:47

Elvin Jones "Special Quartet" featuring Wynton Marsalis

 新潟は「週末は今日も雨」ですね。


 今日は1992年、エルビン・ジョーンズ(ds)のピット・インでのライブ盤。

 スペシャルゲストに、ウイントン・マルサリス(tp)が参加しています。


 2日間のライブ・レパートリーは、インパルス・レーベル時代、エルビン参加時のジョン・コルトレーン(ts, ss)・カルテットの演奏曲で、ぼ、まとめられていました。


 なおこのアルバムには、2日目(12月4日)の演奏が収録されているそうです。


 CDはいきなり、至上の愛(A Love Supreme)から始まります。

 でも、有名な「掛け声(?)」は、なし(~~)。

 ピアノのイントロの後、ウイントンがテーマ部を厳かに吹き始める所で、お客さんが「おおー!」という感じで歓声をあげるあたり、当日のライブの雰囲気が伝わっていいですね。


 ・・・全編に渡り、怒涛のエルビンのドラムによる波状攻撃に立ち向かうかのように、ウイントンが全力疾走で吹きまくる!

 「トランペット好き」な方はもちろん、「ウイントンが嫌い」と言っている方にも、このアルバムはお勧めしたいです。

 なんでそこまで言い切れるか!という訳は・・・最後までお読みください(~~)。


 で、このアルバムの収録曲は、次の通り。

●Elvin Jones "Special Quartet" featuring Wynton Marsalis
Live At "PIT INN" Tokyo, Japan [Sony SRCS 7376]
Tribute To John Coltrane "A Love Supreme"

01. A Love Supreme (J.Coltrane)
(Part 1:Acknowledgement/Part 2:Resolution/Part 3:Pursuance)
02. Dear Load (J.Coltrane)
03. Happy Birthday For "Yuka" (trad)
04. Blues To Veen (Wynton Marsalis)

Wynton Marsalis (tp) Marcus Roberts (p) Reginald Veal (b) Elvin Jones (ds)
Recorded on December 4, 1992 at PIT INN, Tokyo, Japan

Arranged by W.Marsalis (1, 2, 4) & E.Jones (3)

 ※アルバム購入リンクは、検索して掲載しますね。



 ・・・でこれからは、「お勧めする訳」をお話します。

 実は私もウイントン目当てで、初日(12月3日)のセカンド・セットに行きました!会場で聴きました!


 ・・・本当に伸び伸びと、しかも無防備に吹きまくるウイントンに接して、その日から彼の虜になってしまいました(~~)。


 私の観たセカンド・セットでは、このアルバム収録曲とはまったくかぶらない、ジョン・コルトレーンの曲を演奏(おまけ2参照)してましたが、観客はこのライブ・アルバムに劣らず、熱気に包まれて凄かったなー。


 ある曲では、循環呼吸(おまけ1参照)を使い、息継ぎ無しに延々とらっぱを吹きまくるわ、全力疾走の彼は、もう凄い!の一言。

 そんなウイントンに対し、お客さんも盛大な拍手喝采を浴びせるという、本当に幸せなひとときでした。


●おまけ1-循環呼吸とは?●
 「口から息を吐きながら、同時に鼻で呼吸する」事で、音を途切れさせない演奏方法。

 息継ぎで音が途切れることなく演奏出来る、魔法のような呼吸法です。

※これはネット等で、私が独自に調べた内容をまとめたものです。間違っていたら、こっそりお知らせ下さい(~~)。


●おまけ2-初日 2nd set play list by kajiakira●

Elvin Jones and Young Lions [December 3, 1992 2nd set]

01. Crecent (J.Coltrane)
02. Wise One (J.Coltrane)
03. Bessie's Blues (J.Coltrane)
04. Lonnie's Lament (J.Coltrane)
05. The Drum Thing (J.Coltrane)
encore
06. Transition (J.Coltrane)


Wynton Marsalis (tp) Marcus Roberts (p) Reginald Veal (b) Elvin Jones (ds)
Recorded on December 3, 1992 at PIT INN, Tokyo, Japan


※ここの曲目リストは、当時の資料などを元に、私が長年地道に調査したものです。
 間違い等があれば、お知らせいただけると嬉しいです(~~)。


※当時の「ジャズ・ライフ」誌によると、初日の1stセットでは、「至上の愛」、「グリーン・チムニーズ」、「朝日のようにさわやかに」などが演奏されたようです。


※このブログを見て、ソニーさんが「未発表曲集」としてCD化してくれると嬉しいなあ。


☆さすがにアマゾンさんでも、新品品切れのようですね。